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玲淋はもう少し この体で遊んでいたいのです|漫画『ふつつかな悪女ではございますが ~雛宮蝶鼠とりかえ伝~』第6巻

現皇后の姪であり、従兄弟である皇太子の寵愛を受け、本人も容姿端麗で優秀。身体が弱いことだけを除けば非の打ち所がない妃候補である黄 玲琳。

一方、『雛宮のどぶネズミ』と呼ばれ、苛烈な性格、派手な格好、後ろ盾のない立場で雛宮の人間からは疎まれ、蔑まれている朱 慧月。

2人は慧月の術によって入れ替わり、慧月は愛される生活を、玲琳は健康な身体を手に入れた――

これまでの感想はこちら。

豊穣祭の最中に、賊に襲われた慧月(※入れ替わっていた玲淋)。

入れ替わりを皇太子にバレない為に、賊に付いて行った(※攫われた)玲淋と、玲淋の兄・景行がやって来たのは、貧しい邑。

そこで、2人は稲田での強制労働を始めた。(※自主的に)

楽しそうに稲田や畑(※増えた)を世話する玲淋を見て、景行は確信したように言った。

「おまえは少しでも長くこの体でいたいのだな」

漫画『ふつつかな悪女ではございますが ~雛宮蝶鼠とりかえ伝~』第6巻

景行は疑問に思っていた。
体を入れ替えられ、理不尽な敵意を浴びながらも、玲淋は逃げ出そうとせず、皇太子に助けを求めることもしなかった。

入れ替わりを明るみに出せば、原因である慧月は罰せられ、自分は后になれるにも関わらず、だ。

「本当は… 朱 慧月の罰よりも立后のほうを恐れているのではないか?」 

漫画『ふつつかな悪女ではございますが ~雛宮蝶鼠とりかえ伝~』第6巻

兄の言葉を否定する玲淋。
しかし、気になる事もある。

昔から高熱の時にだけ見る夢を最近は頻繁に見ること。

「もう 長くはないのかもしれません」

漫画『ふつつかな悪女ではございますが ~雛宮蝶鼠とりかえ伝~』第6巻

そうなると、必ず世継ぎを設けるということは自分には出来ないかもしれない。
でも、戦う前から逃げたくはない。

土を掴みながら、己の葛藤を吐露する玲淋。

そして、笑って景行を振り返った。

「ねえ大兄様 わがままな妹のおねだりを聞いてくださいませ
玲淋はもう少しこの体で遊んでいたいのです」

漫画『ふつつかな悪女ではございますが ~雛宮蝶鼠とりかえ伝~』第6巻

なぜなら大地は繋がっているから

と、言いながら嬉々として稲田だけでなく畑も世話をしようとする玲淋が面白い。
しかも、兄・景行と2人揃って筋肉バカ(笑)。

完全に攫ってきた雲嵐たちの方が翻弄されている。  

追ってきた鷺官長も、何だか玲淋を連れ帰ることが目的じゃない……みたいだし。

っていうか、万事休すで玲淋、鷺官長を誘惑してたし。めっちゃ慧月迷惑そうだし。
そりゃそうだよね。
慧月の体のままで誘惑して、鷺官長がその気になったらどうしてくれるんだ!だよね。

全体的に面白いんだけど、そこはかとなく見えない黒幕が気になる。

皇太子も何かあるのかな? 
何だかみんな少しずつ様子がおかしい。

相変わらず、暴走する玲淋が面白いけど、何だかモヤモヤっとする6巻でした。


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