私の役目は婚約破棄をされてギャフンと言わされることなんですわ！｜漫画『自称悪役令嬢な婚約者の観察記録。』
セシル・グロー・アルファスタ。
アルファスタ国の第一王子で王太子。
彼は、何事も1度やれば出来てしまう、天賦の才を持っていた。
しかし、だからこそ彼にとって世界は常につまらくて、達成の喜びを感じることもなかった。
そんな彼の色褪せた世界を変えたのが
「セシル殿下！ 私は悪役令嬢ですの！！
私の役目は殿下とヒロインの仲を引き裂いて 最後は婚約破棄をされてギャフンと言わされることなんですわ！！」
婚約者、として引き合わされた公爵令嬢・バーティア。
とりあえず、何を言っているのかさっぱりわからない。
「シナリオ」とか「転生者」とか「ゲーム」とか謎の言葉を交えながら、彼女は自分は未来を知っていると言う。
マナーもなってないし、言動もおかしい。
しかし。
「だからこそ 彼女 面白いね
大きな害はないようだし しばらくは観察してみるよ」
何事にも興味を持てない王子が“面白い”と思えた存在。
次第に、セシルはバーティアを自分の人生になくてはならない存在だと認識し始める。
しかし、バーティアはセシルが“ヒロイン”と結ばれるべきだと頑なに“シナリオ”にこだわっていて――
猪突猛進なバーティアと、それに困惑しつつも冷静なセシルの夫婦漫才のような関係が面白いラブコメディ。
原作者初のコミカライズ作品
作画は 蓮見ナツメ
女性向け作品を中心に活動している作家さんです。連載作品も数作ありました。
主に一迅社のZERO-SUMコミックスで作品を発表しているようです。
原作者は しき
本作は同名作品のコミカライズ。
その他、女性向けライトノベルも何作か配信されています。
コミカライズ作品はこの作品が初めてのようです。
出版社は アルファポリス
掲載誌・レーベルは レジーナCOMICS
発売は 2018年12月
既刊6巻。完結済。
電子版のみの番外編が1話。
現在は続編となる『自称悪役令嬢な妻の観察記録。』が連載中。既刊2巻。
バーティアとセシルの夫婦漫才みたいな掛け合いが楽しい
本作も既に6巻完結した上で、原作の続編小説も既に3巻。続編のコミカライズも2巻まで出ている人気作品です。
（本作で一応完結し、最終巻では結婚後の2人も描かれているものの、人気があった為に続編は詳しく描かれなかった新婚当初から再スタートしている）
基本構造は、本作同様の悪役令嬢の人気作品『乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…』と似ていますが、
「はめフラ」がカタリナを中心にハーレム状態なのに対して、本作は、バーティアとセシルが夫婦漫才のように掛け合い、ヒロインは悪役、という立ち位置です。
ただ、設定より何より、やはりこの作品はテンポの良いバーティアとセシルの掛け合いが面白い。
「ここで負けたら殿下の明るい未来を台無しにしてしまいますもの！ 私頑張りますわ！！」
「だからね？ バー…」
「そうと決まれば…」
「いや 決めないでくれるかい？」
そして、バーティアといる時はキレイな顔の王子様なセシルが、本当にバーティアのピンチとなると悪魔のような顔になっているのも良い。
スタートダッシュそのまま、最終巻まで楽しく読める作品です！
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