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月を『人』のままにするには|ライトノベル『薬屋のひとりごと』第15巻

架空の中華系の国が舞台。

花街で薬師をしていた猫猫は、攫われて売り飛ばされ、後宮の下女として働いていた。

ある事件をきっかけに、寵妃の毒見役になった猫猫は、美形の宦官・壬氏と一緒に後宮の様々な事件を解決していく。

これまでの感想はこちら。

陽が強くなってきた、ある日。
李医官と休眠室を掃除していた猫猫は、劉医官に呼び出された。

呼び出された先にはたくさんの医官がおり、早速3班に分けられ、試験を受けるように言われる。

試験の内容は、筆記のテストと調薬。

試験を終えた猫猫は、またいつもの業務に戻った。
しかし、しばらくして、老医官から紙包みを手渡される。

猫猫は包みを受け取った。 
その表には大きく『辞令』と書かれていた。

『薬屋のひとりごと』第15巻

かくして、部署を異動することになった猫猫は、またここでも調薬をすることになる。

「筋肉のけいれんを抑える薬ですよね」
「腰痛、腹痛にも作用する」
「腹が痛い時、具体的な場所を探るのにも使う」(循環器系かと思ったけど、消化器系か?)
大黄牡丹皮湯は便秘や腹痛にも作用する。月経不順にも使われるので、女性に処方することが多い。

『薬屋のひとりごと』第15巻

作った薬を持って、羅門に言われるがままやってきたのは、都の郊外の屋敷。
そこには、大部屋に並べられた寝台に横たわる様々な年齢、職種の男性たち。
皆、一様に寝台の横に嘔吐用と思われる桶が置いてある。

猫猫は、作った薬、同じような症状の患者たち。その様子から、これから投薬実験を行うことを悟った。

問題は。

(何のためにこんなことをするのか、いや誰のために、か)

『薬屋のひとりごと』第15巻

しかし、その答えは、まだ猫猫にはわからなかった。


羅半兄が出ないなんて!

兎にも角にも、最初の人物紹介で

羅半兄……羅漢の養子である羅半の兄。今巻では登場しない。

『薬屋のひとりごと』第15巻

この一言にガックリよ!
出ないの?! 羅半兄!?

気を取り直して。

今回は帝と阿多のストーリーでしたね。
確かに、今まで「こんな感じかな」って雰囲気だけで多くは語られなかったから、スッキリした感じはする。

でも、帝が阿多にしたことも理解できなくはないし、壬氏が考えてることもわかる。

真逆の考え方なんだろうけど、どちらも間違いじゃないし、正解でもない。

若い頃の阿多が欲しかったのは、壬氏のような考え方だったのかもしれないけど。

それすら、壬氏は理解のある両親に恵まれたからであって、帝にはその選択肢はなかったかもしれない。

羅漢と鳳仙じゃないけど、自分だけじゃどうにもならないことな気がする。
人生って意外と選択肢が無数にあるように見えて、そうじゃない場合の方が多かったりするしね。

人生は時に一本道かもしれないけど。

ベストではなくてもベターなものを手にしていれば、思い描いたものではなくても幸せは手に入る……ってことかなぁ。

しかし、また結局、メンバーが玉葉から阿多に変わっただけで恐怖の4者面談をすることになるとは(笑)。

ほぼ言葉を発していない猫猫が面白い。

そして、高順の武闘派なとこが見れたのは良かった! カッコいい!
是非これはコミカライズでも見たいわ(どんだけ先だよ)!

キャラクターも増えてるので、今後じわじわと話を詰めつつも色んなキャラクターのストーリーが楽しみです。

小蘭とか、梅梅の再登場とかないかなぁ?
李白とかも武闘派なトラブルないから今回登場なかったし。 馬閃のことも気になる。

そして!羅半兄!
これまで結構大活躍だったのに、あっさり出てこないとは!

次のお話では、大活躍とはいかなくとも、出てこないかなぁ。


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