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また喫煙所も来いよ、佐々木さーん|漫画『スーパーの裏でヤニ吸うふたり』

コミックナタリーで紹介されてて。

面白そう、というよりは、どんな話なんだろう、と読んでみたこの作品。

残業続きで疲れたサラリーマンの佐々木さんの癒やしは、スーパーの2番レジにいる、笑顔の素敵な山田さんに接客してもらうこと。

その日も山田さん(=癒やし)を求めてスーパーへ来たが、山田さんはお休みか退勤していて不在。

それならニコチンの力を借りるしか……と、思ったが喫煙所がない。

喫煙所を探して辺りを見回していると

「おじさーん  こっちこっち!
ここなら たばこ 吸えまっせ」

『スーパーの裏でヤニ吸うふたり』1巻

と、物陰から声が。

そこはスーパーの裏。

従業員用の喫煙所だった。

「部外者に使わせて怒られない?」
「アハハ 部外者との区別なんて ほとんど誰もついてないよ」

『スーパーの裏でヤニ吸うふたり』1巻

そこにいたのは、癒やしの山田さんとは真逆の、派手な化粧とライダースジャケットを着た若い女性“田山さん”。

彼女もスーパーの従業員らしい。

そして、最初は戸惑いつつも。

スーパー裏の喫煙所で、たまに会話をする、佐々木さんと田山さんの奇妙な関係がはじまった。


次にくるマンガ大賞2022 webマンガ部門 1位

作者は地主。
他の配信作品は、この作品より少し前、2022年5月に発売した『ロクレイ -天成市りんね区役所第六感部助霊課活動記- 』のみ。本作が2作目。

作風から推測すると、Twitterやpixivから書籍化した可能性もあるかもしれません。

出版社は スクウェア・エニックス。
掲載誌・レーベルは ビッグガンガンコミックス。
既刊1巻。連載中。

そして、このnoteを書いている間に
次にくるマンガ大賞2022 webマンガ部門 1位に選ばれました。
おめでとうございます!


田山さんと山田さん

佐々木さんが山田さんのレジに並んでいることは、田山さんも知っていて。
佐々木さんが田山さんと話したことは山田さんも知っている。

田山さんにお礼にお菓子を渡せば、山田さんも食べたという。

佐々木さんはそんな2人を“仲良し”だ、と思っている。

この作品の面白さは、田山さんと山田さんの“関係”。それに尽きる。

喫煙所でただ居合わせた人、というのが上手く作用して、お互いがお互いのプライベートに深く踏み込まない。

だからこそ知らないことと、だからこそ見せる顔がある。

その近づきすぎない心地よさが、この作品の魅力だ。

最近は禁煙の場所も増えたし、若い人はあんまり喫煙もする人はいないけど。

喫煙所とか、お酒の席って、結局コミニケーションの場なんだよね。
お酒も誰かと飲む、とかではなく一人でお店にフラッと入ってその場にいる人とその場限りの話題で楽しく喋る、的な。

会社だと、カラッとしたコミニケーションってよりは、部門とか職種の違いを超えた後ろ暗いコミニケーションってこともあるけど。

まあ、“そういう場所”特有のコミニケーションを主軸にストーリーが進むのは面白いです。

個人的には、顔は怖いけど、ロマンスの予感で倫理観を捨て去る店長さんが好きです。面白い。

そして、店長さんと佐々木さん、同世代(40代)って言ってたけど、佐々木さん老眼鏡かけてたね……。

え、老眼って40代に来るの?!
嘘でしょ?!


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