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もう上手く笑えなくなっちゃったんだよ|漫画『【推しの子】 』第15巻


これまでの感想はこちら。

映画『15年の嘘』の撮影も佳境に入る。

兄妹でのキスシーンという衝撃的な撮影を控えて、アクアとルビーは、“吾郎”と“さりな”として話をしていた。

さりなちゃん、って呼んで! というルビーのリクエストに応えるアクア。
ルビーはその言葉に狂喜乱舞しながら

「せんせ見て? 私 今18歳
さりなは 今度こそ 大人になれたよ?」

『【推しの子】 』第15巻

せんせーが病室に来てくれるだけで いつもずっと幸せマックスだった、と当時を語るルビーにアクアは、もう自分はさりなの知っている先生ではない、と答える。

「いつも 生きている事に罪悪感を覚える様になった もう上手に笑えなくなっちゃったんだよ」

『【推しの子】 』第15巻

復讐することだけを見つめ続けた日々。
そして、“吾郎”と“アクア”の間にある歪み。

そして、映画のオールアップを控え、神社で1人手を合わせるルビーに声をかけたのは……


最終章へ繋がる、しびれる展開

「私はママを超えるアイドルになる
ママより推してもらえる存在になる
過去を見てる余裕がないくらいに
それだけが皆まとめて救われる方法だと思うから」

『【推しの子】 』第15巻

という、ルビーの言葉。

「私 君の嫌がる事 よく分かってるんだからね アクアくん」

『【推しの子】 』第15巻

という、あかねの言葉。

「もう俺は報われてしまった」

『【推しの子】 』第15巻

という、“吾郎”の言葉。
そして

「私は アンタだけの推しの子になってあげる」

『【推しの子】 』第15巻

という、かなの言葉。

復讐を押し進めてきた“吾郎”の存在が揺らぎ始めた今、アクアは復讐に殉じるのか、それとも、未来へと歩みを進めるのか。

最終章へ向かって、フルスロットルの最新刊でした。

もー、あかねのファインプレイがすごかった!
彼女がいなかったらストーリーが展開しないよね。
最初はルビーとかながWヒロインぽくいたので、あかねの存在をどう捉えたらいいのか、持て余していた感もあったんですけど。

なくてはならないキャラクターになりましたね。
アクアを引き止める行動が出来るのは、あかねしかいない。

そして、そのあかねがアクアを引き止められる存在だと認識したのが、かな。

確かに、思い返してみれば、“吾郎”ではなく“アクア”の意思が出てるのは、かなといる時なんですよね。

ここだけが、“吾郎”と“アクア”が乖離しているような。

“吾郎”の方はルビーというか“さりな”の存在に救われている。

三者三様の動きが相俟って、今後、最終章に向けてどんな展開になるのか。

早く見たいような、ちょっと怖いような。
何だか、複雑。


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