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永野芽郁の、熱演が凄かった。|映画『マイ・ブロークン・マリコ』

原作がね、もう映画っぽいな、って思ってたのよ。
映画っぽい漫画。
あるじゃん? 特に女性向けの漫画は特に。

というワケで、原作を読んでたんですけど。

観てきました。映画『マイ・ブロークン・マリコ』

親友のマリコが、死んだ。

主人公・シイノトモヨは、突然、昼食を食べていたラーメン屋のテレビで、そのニュースを知った。

母親に捨てられたマリコ。
父親から虐待されていたマリコ。
彼氏に暴力をふるわれていたマリコ。
トモヨに依存していたマリコ。

そして、トモヨの唯一の友達だった、マリコ。 

「今度こそあたしが助ける。待ってろマリコ」

映画『マイ・ブロークン・マリコ』

トモヨはマリコの遺骨を父親から強奪し、彼女の思い出と共に旅に出た。

それは、彼女たちが子どもだった頃、果たせなかった約束。

「ねぇマリコ、海行こうよ。二人でさ。」

映画『マイ・ブロークン・マリコ』

原作は作者の初連載作品

監督はタナダユキ。
『さくらん』の脚本を書かれていらっしゃいました。
他の作品は、私は知らないものばかりでしたが、『ロマンスドール』『浜の朝日の嘘つきどもと』などの作品の監督をされています。

脚本は向井康介(と、監督であるタナダユキ)。
『ピースオブケイク』『クローズEXPLODE 』『陽だまりの彼女』などの脚本を手掛けています。

主演シイノトモヨ役は永野芽郁。
NHK連続テレビ小説『半分、青い。』のヒロイン。映画『俺物語!!』『帝一の國』等に出演されています。

マリコ役は奈緒。
NHK連続テレビ小説『半分、青い。』のヒロインの親友役、『TANG タング』『事故物件 恐い間取り』等に出演されています。

原作は平庫ワカ。
同名の原作コミック以外には初期作品集の配信しかありませんでした。
Wikipediaによると、商業誌での活動開始は2018年から。pixivでの活動がきっかけでデビューした方のようです。
この『マイ・ブロークン・マリコ』が初連載作品。

TV Bros.コミックアワード2020大賞
第24回文化庁メディア芸術祭 マンガ部門新人賞
このマンガがすごい!2021 オンナ編第4位受賞。


“シイちゃん”が“シイちゃん”だった作品


原作漫画に忠実に作られた映画です。

だから、「ここはこうじゃない!」ってことも、なかった。

元々、映画っぽい漫画だし。

この映画の1番の印象は、マリコに置いていかれてしまって、行き場をなくしている“シイちゃん”を演じていた永野芽郁さん。

凄かった。

もうね。

鼻水垂らしながら号泣するわ、着てる服は常にボロボロで、髪もボサボサ、顔もほぼスッピンみたいな感じ。

女優さんで、キレイな人だろうに、キレイなシーン1つもないの。

パンツスーツでラーメンを啜り、ガニ股でタバコを吸って。

そんな状態なのに、たまにドキッとするような表情を見せたり、妙に色っぽく見えるのは……やはり、地がキレイな人だからだろうか。

この作品が映画化する、って聞いて、1番の肝は“シイちゃん”がどこまで“シイちゃん”になるか、だと思っていましたが、いや、ホント、お見事でした。

ちなみに、パンフレットの表紙は平庫ワカさんの描き下ろしでした。

喫茶店のテーブルで撮影。

苦悩するシイちゃんとイっちゃってるマリコ。

あれ? 私、同人誌買った?って感じの厚みがありました。

何がそんなに載ってるんだろ……と、思ったら、後半作品の脚本が丸々載ってました(笑)。

内容が内容なので、エンタメ作品として楽しむ、とは言えない感じですが。
見応えのある作品でした。


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