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あー、主、そっちに目覚めちゃうんだ…|漫画『愛さないといわれましても ~元魔王の伯爵令嬢は生真面目軍人に餌付けをされて幸せになる~』


「君を愛することはない」

『愛さないといわれましても ~元魔王の伯爵令嬢は生真面目軍人に餌付けをされて幸せになる~』第1巻

ドリューウェット公爵家の次男である、ノエル子爵・ジェラルドと、ロングハースト伯爵家の令嬢・アビゲイルは政略結婚だ。

しかも、アビゲイルは「嫁入り前に夜遊びが絶えないふしだらな女」という悪評がある女性で、ジェラルドは上司である将軍の遠縁の娘だからと押し付けられた形での結婚だった。

結婚しただけで充分だろう。

そう考えていたジェラルドとは違い、アビゲイルの心配事は1つだった。

「ごはんだけは 欲しいです
それもだめですか!?」

『愛さないといわれましても ~元魔王の伯爵令嬢は生真面目軍人に餌付けをされて幸せになる~』第1巻

アビゲイルの悪評は根も葉もない噂であり、彼女は伯爵家の領地経営をさせられていたにも関わらず、食事は2日に一度しかもらえない、虐げられた生活をしていたのだ。

しかも、アビゲイルの秘密はそれだけではなかった。
彼女は前世の記憶を持っていて。

昔のことを思い出しています
魔王と呼ばれていた前世のことを

『愛さないといわれましても ~元魔王の伯爵令嬢は生真面目軍人に餌付けをされて幸せになる~』第1巻

彼女は前世で“魔王”と呼ばれる存在だったのだ。

魔王といいましても
人間がそう 呼んでいたから
そうなのかな ってだけです

『愛さないといわれましても ~元魔王の伯爵令嬢は生真面目軍人に餌付けをされて幸せになる~』第1巻

そんなアビゲイルは、魔王の時も、人間になってからも、人との関わりが薄く、コミュニケーションがどこか辿々しい。

子爵家の人たちが、噂が噂でしかなかったことに気がつくのに、そう時間はかからなかった。

それどころか、どこか危なっかしいアビゲイルから目が離せなくなっていく。

それはジェラルドも同じで。

無意識に、自らの手でアビゲイルにプリンを食べさせたジェラルドは悟った。

「ピヨちゃん!」

『愛さないといわれましても ~元魔王の伯爵令嬢は生真面目軍人に餌付けをされて幸せになる~』第1巻

アビゲイルにご飯をあげたくなるのも、庇護欲が湧くのも、子どもの頃に飼っていた“ピヨちゃん”に似ているからだ――!!


初の書籍化作品がコミカライズ?

作画は 石野人衣
可愛くて綺麗な絵なので、少女・女性向けのコミカライズとかイラストを描く方かな……と思ったのですが、結構ビジネス系のイラストを手かげていらっしゃるようです。

原作は 豆田麦
本作は同名小説のコミカライズ。

原作小説は、小説家になろう掲載作品の書籍化。既刊2巻。連載中。
他に配信作品がないので、初の書籍化作品かもしれません。
ちなみに、原作小説1巻はKindleUnlimitedで読むことができます。

出版社は 双葉社

掲載誌・レーベルは モンスターコミックスf

発売日 2023年05月
既刊1巻。連載中。


奥様ってこんなに美味しいごはんを食べられるのですか!

とにかく、マイペースというか、ちょっとズレたアビゲイルが可愛い。

しかも、それに翻弄されるジェラルドも可愛い。
実家であるドリューウェット侯爵家に行った時でも、うっかりアビゲイルの口に食事を運んでしまう。

それを家族(っていうか父)に指摘され

「これは俺の趣味です」

『愛さないといわれましても ~元魔王の伯爵令嬢は生真面目軍人に餌付けをされて幸せになる~』第1巻

フォロー失敗(笑)。

そんな微笑ましいエピソードもですが、アビゲイルは元・魔王。
たまに魔王の時の記憶で、ジェラルドたちを助けます。

ジェラルドはそれを“天啓”だと思っていたけど、次第にその“天啓”がどうにも規格外で、アビゲイルの言う「前世は魔王」ということが事実であることが段々とわかってきます。

可愛い“ピヨちゃん”であるアビゲイルと楽しく暮らしたいだけのジェラルドと、そうはさせてくれなそうなアビゲイルの能力が、今後、どんなお話に発展していくのか、とても楽しみです。


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