10月27日の日記 読書の日(らしい)

今日は読書の日らしい。なんで?

10月27日は読書週間の始まりの一日らしい。

読書週間ってなに?読書習慣実行委員会なるものがあって、そこが始めたのがきっかけらしい。いまは読書推進運動協議会が主催しているらしい。最初は一週間だけだったけど、それでは短いということで二週間になったらしい。そうなんだ。

読書習慣実行委員会だの読書推進運動協議会だの、なんかものものしい名前の団体だなあ。

でも確かにここ最近で本に関するイベントがいろいろある気がする。

TOKYO ART BOOK FAIRは国内外から200組のクリエイターが集まって本の魅力を伝えるらしい。

フヅクエでは対象の本屋で本を買うと利用料金が安くなるらしい。

なにより、神保町ブックフェスも開催されるし、

神田古本まつりも始まるようだ。

いつからだろうか。こんなふうに記念日について話すようになったのは。

もともとこうしたなんとか記念日みたいなのって、人間が勝手に定めたものだから、わざわざありがたがる意味がわからなかった。人が定めた以上、その日以外の日にちでも特に問題はないように思われて、その日に定めた根拠がよくわからなかったのだ。

でもいまはそうした疑問を持つことがなくなった。なぜか。

話すネタとしてこれほど簡単なものはないからだ。

「今日、読書の日らしいっすよ」から始めるのが結局会話では一番楽だ。いきなり死の話を振ることはできない。「人って死ぬらしいっすよ。知ってますか?」といきなり言うやつがいたら異常者である。そして私は昔異常者だった。

この基本的な規範について気づくのに、なぜこれほど時間がかかってしまったのだろうか。つくづく自分は要領が悪いな、と思わせられるのであった。

晴れ
『会話の哲学』
『さよなら未来』

(2022/10/27)


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