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音楽と育ち、音楽と生きる【Iris Wind Orchestra運営インタビュー③】練習場所・楽器管理責任者原田

皆さん、こんにちは!Iris Wind Orchestraの浅野です。

現在連載中のIris Wind Orchestraの運営のインタビュー。今回は、場所取りを主に担当している練習場所・楽器管理責任者でパーカッションパートの「だーさん」こと原田のインタビューをお届けします。

普段、前に立つイメージの多い運営ですが、一人ひとりにドラマがある…そういった点に注目してぜひ読んでいただきたいです。

音楽に育ててもらった半生

ーだーさんは、打楽器だけでなくトランペットを担当されていたこともありましたし、吹奏楽漬けの人生を送られているような印象があります。そもそも、なぜ吹奏楽を始められたのでしょうか?

吹奏楽を始めたのは中学からです。
ミッション系の男子校に入学したのですが、数少ないボーイソプラノだったのでチャペルギルド(聖歌合唱)に入学当時めちゃめちゃ勧誘されました。
あと、太っていたせいか、柔道部にもかなり誘われましたね(笑)

そんな中での決め手は、吹奏楽部でメリハリをつけて練習する先輩たちです。普段はゆるゆるで気怠げなのに、演奏になるとピシャッと切り替えしっかり吹く…ギャップにやられましたね。

ー先輩方の姿はそれほどまでに印象深かったんですね。実際に入部されてからはいかがでしたか?

入部してしばらくは、怖い先輩に厳しい指導をいただき、何度もやめようと思いました。重いスティックを使って、フォーム固めのため最初の8ヶ月くらいは全音符〜4分打ちしか練習せず、何度投げ出そうと思ったことか。見通しもなく、身も入らない日々です。

でも、そんな中最初の演奏会で、『My favorite things』をやったんですね。有名な宮川さん編曲で、トライアングルだったなあ…。
ひたすら休符だらけだったのですが、全音符に飽きた自分は色めきたちました。

まさに自分の好きなことはこれだ!と。

その後は舞台の煌めき、そこに立つ緊張、皆で共同作業で高めたものを発表する喜び。全てに魅了されました。もうやみつきです。元々人見知りだったのですが、人との関わりも学びました。

本当に音楽に育ててもらった自覚があります。

夢を追いかけ、吹奏楽運営へ

ー音楽に育ててもらって10年ほど、本当に楽しんでおられたんですね。そこから、イリスの立ち上げや運営に参加されたきっかけってなんだったんでしょうか。

大学生活が終盤に差し掛かった頃、自身のこれからの音楽生活について考えていました。音楽が自分を生かしてくれて、やめることは考えられない。でも、続け方が悩ましい。

そんな時、神林と会うことがありました。そこで本人からの「楽団を作りたい」という熱意を浴び、楽団に誘われました。

私は常々色んな人が共生して、認め合う集団を夢見ていました。それで、神林と夢を一緒に追いかけてみたくなったんです。個人としては「楽団運営が楽しそうだぞ?」という思いもありました。

第一回の演奏会は就活中で参加できませんでしたが、就活が終わり、「むしろおれを入れてくれ!」と第二回の練習会から参加しましたね。自身が企画に携わり、色を出しながら演奏会を作っていく。こんな楽しいことは中々ないと思います。

ーそこからイリスに参加されたんですね。現在運営として担当されているのは、場所取りだと思うんですが、具体的な仕事内容を教えて下さい。

参加当初から吹奏楽人生で培った行動力を活かして、場所取り担当を中心に行なっています。

大変なのは、やはりコロナ禍への対応ですね。追い打ちをかけるように、昔使っていた練習場が移転・規模縮小して、利用しづらくなり…。
もうピンチもピンチです。一時は希望が見えないというか、閉塞感の中で日々もがくような気分に陥っていました。

でも、そんな時に「取れないよ〜」とヘルプを出すと皆が使ったことのある練習場所を教えてくれたり、一緒に検討してくれて…大変ありがたかったです。

第一回の演奏会の練習場所は皆で探した努力の結晶です。一人で動くことの多い仕事ですが、みんなの優しさを感じた瞬間でしたね。

イリスはまだ始まったばかりの楽団ですが、新陳代謝を続けながら、コンサートバンドとして、これまでにない吹奏楽団の形を示していきたいです。

一歩踏み出す。社会人でも何かを始める大切さ

ーイリスの参加者の多くは社会人。ご自分も社会人の一人として日々忙しい中で吹奏楽を続けられていると思うのですが、吹奏楽の魅力についてどのように思いますか?

魅力…問いの答えになっていないかもしれませんが、私はこの質問について「余暇にする活動は吹奏楽でなくともいい」と思っています。

ジャズやロックバンド、合唱、ダンス…何なら登山とかゴルフとかも。なんでもいい。趣味となりうるものには魅力がありますよね。趣味も楽しみ方も無限にあります。必要なのは初めの一歩を踏み出す勇気。

ー初めの一歩。確かにこの一歩がとても難しいように思います。それでは、だーさんが今でも吹奏楽を続けているのはなぜでしょうか?

何ででしょうね…笑

実は大学では演劇教育にも触れ、プロの先生に誘われるがまま、その道に入りかけたことがあります。

大学で演劇にも取り組んだ

それでも吹奏楽を選び、続けているのはやはり、何か魅力を感じたのでしょうね。

あえて言うならば、経験や感じたことを深みに変えて還元できること、若しくは聞き手としてその深みを感じられることが音楽の魅力の一つだとは思います。

そして吹奏楽は感情を皆で表現する。一曲の思いを演奏者や観客が共有する。そこに惹かれたのかもしれません。

…答えになってますか?(笑)

ーなってます!

揺れて、伝える。

ーIris Wind Orchestraとしては、前回やっと約2年ぶりに合奏会という形でイベントを開催することができました。純粋な感想をお聞かせください。

全員で打ち上げしたかった。これに尽きます。

ーこの情勢でできなくなったこととして真っ先に挙げられるものの一つですね。だーさんの考える打ち上げの良さってなんだと思いますか。

吹奏楽の話を色んな人とできるところです。自分の知らないような経験をした人の経験を聞いたりして。美味しいお酒を飲みながら、楽団の展望を話し合うのもまた良いですね。とにかく楽しいです。

公募制吹奏楽団ならではの参加の気軽さや裾野の広さがイリスの魅力だとも思っているのですが、時々共通の知り合いが見つかることもあります。交流の機会があることで団の音楽にも良い影響があると思います。

ここ数年、イリスではオンラインでの交流会にもチャレンジしました。非対面でも話す機会は大事だと感じています。

ただ、やっぱ会いたいですよね。ツッコミされても、機械を通しているからか無機質で冷たく感じるし、対面には及ばないと思います。

ーそうですね。対面でできる日を本当に待ち望んでいます!
最後に、だーさんにとって『吹奏楽っていいね』って何ですか?

「揺らす」こと。音が揺れるという意味ではなく、人や想いを揺らし、楽器を鳴らすという意味です。

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2022年5月28日、当団は"Iris Wind Orchestra"として初の第一回演奏会を開催します。
現在、私達は共に音楽を楽しむ仲間を探しています。興味のある方は、こちらのURLから詳細をチェックしてみてください。

公式Twitter、Instagramもありますので、@Iriswindo でぜひフォローをお願いします。

それでは、また次回!

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