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NPOのお悩み相談、マネージャーとプレーヤーを分けてみよう〜北九州NPO・ボランティアフォーラム・春~

昨日、ココクル平野で、
『北九州 NPO・ボランティアフォーラム・春』を開催しました。

参加者の予約連絡が伸び悩むなか、最後の最後で、多くの方がスケジュールを組んでくださり、今回も盛況でした。

事前の宣伝記事がこちらです。


秋⇒冬⇒春と、連続開催してきたこのフォーラムです。
ホップ!ステップ!!ジャンプ!!!のイメージで、課題やテーマも具体的なものとなってきました。

2つの団体に、代表的な事例となっていただき、団体運営について、専門家にヒアリングしてもらって、そのノウハウを学んでいく企画です。

団体1:北九州オーガニックプロジェクトの橋本さん
団体2:生き方のデザイン研究所:遠山さん

そして、ノウハウをお聴きするのは、
NPO法人市民活動センター神戸の実吉威さん。

NPOを支援するNPOとして、全国区で大活躍の方です。
オンライン先からアドバイスをくださいました。

相談する2名の団体の切実な悩みをみんなで聴きました。
予め、団体の課題や目標などをぎっしり書いていただいたシートを見て、みんなで頷きました。
どの悩みも、うんうん、分かる、それあるよね・・・っていうものが多かったです。

オンラインからアドバイスくださる実吉さんも、事前にシートを熟読されていたのでしょう、すぐにアドバイス会が始まりました。


ぼく自身の今回の関心ポイントは、次の2点です。
・NPOを支援する百戦錬磨の実吉さんが、どんな切り口で、ヒアリングをされるのだろう?
・どんなNPOにも通じる方程式のようなものがあるのだろうか?

そのポイントに、しっかりと応えていただき、感銘をうけました。

2団体ともに、
『問い』を多くされていて、「聴きだす」というような雰囲気でした。

優しい口調で、けして否定はしない。
うんうん、それ大事ですよねって、それありますよねって。

問いかけていただくことで、より大切な部分が表面化されていったように思います。
そして、弱い部分も表面化していったように思います。

そして、スライドを見せていただきました。
ヒアリングに臨むにあたってのスキームが3段階あること。
①組織のこと
②事業のこと
③まわりの社会や環境のこと
この軸にそって聴くことをするとのことです。

すぐに、②事業がどうのこうの、もっとこうすればああすればって、市民活動の領域は、すぐにここを議論してしまいがちです。
NPOのお悩み相談は、実は①組織のところがかなり重要だということに、改めて気付かされました。

また、①組織・②事業のヒアリングは、ぼくなりにも想定していましたが、③のまわりの社会や環境のことについても聴きだそうとする姿勢に感銘を受けました。

というのも、上手く進まないときには、社会が悪い、周りが悪い、流れやタイミングが悪い、理解してくれない人が追いついてないだけだ、、、
ついついそんな論調になってしまいがちです。

市民活動というのは、その専門的なテリトリーの中で、何らかの表現をしていく、そして社会課題を解決していこうとするものです。

まわりが変われば、自分たちが変わる必要もあります。
社会や時代のニーズを汲み取っていく必要もあります。
百戦錬磨のアドバイザーは、より、みんなで良い社会を実現するため、この部分のヒアリングも大切にされていました。すごい。


ヒアリング・アドバイスの主題となったのは、
マネージャーとプレイヤーのことです。

NPOは、想いを資源としているが故に、
リーダーとなる人が、管理:マネージャーをしつつも、現場:プレイヤーも務めていることが多いです。
実吉さんいわく、99%ぐらいのNPOがそうだろうということです。
(完全にウチもそうですね)

では、組織全体を上手く回していくために、
リーダーの役割がどうあるべきか?
リーダーとなる人の、人的資源をどこに費やすか?
これがテーマとなります。

単純な話、プレイヤーばかりに注ぎ込んでしまえば、マネジメントが疎かになり、気付けば誰も手伝ってくれない。気付けば仲間が増えていない。気付けばみんなで歳とってた。ってことになります。
(ぐさっ、めっちゃ分かる・・・)

じゃあ、プレイヤーとなる部分はみんなで分担しながら、リーダーとなる人はもっとマネージメントにあたるところをやっていこうということですね。

そこで、何%とか、何時間とか、具体的な数値にして考えていこうということをされていました。
こういう数字にしていくと、リーダー本人だけでなく、メンバーにも共有しやすくなるなぁと感服しました。


2団体のリーダーに、いわば『まな板の鯉』になっていただき、公開相談会を実施したわけですが、
どのテーマも、お聞きしながら、自分の事として頭の中で変換されて聴いていました。
とっても勉強になりました。
アドバイスくださった実吉さん、そして代表事例となっていただいた橋本さん、遠山さん、ありがとうございました。
色んなことに気付かされました。


ぼく自身、
ウチの団体自身として、学び得たこと、これから実現していきたいこととして、少しだけアウトプットしてみます。

①みんなでもっと議論したい

ぼく自身がこうだって決めて、みんながただ付いてくるだけのチームにならずに、
みんなでもっと議論して、今後の好きっちゃのありようはこうしよう!って共感して進めていきたいなって思いました。

②プレイヤーをもっと任せよう

全くそのとおりで、ぼくは完全にプレイングマネージャーです。
もっとプレイヤー部門を色んなの方に担ってもらおうと思います。

もちろん、一足飛びにはいきませんので、少しずつ任せていくことが重要だと思います。
現場で学び得ることが多いです。
懐深く、寛大な気持ちをもって、長い時間のビジョンをもって任せていきたいと思います。

③スキルの伝承は無理

こういった話題はストレートにはありませんでしたが、連鎖して感じ得たことです。
ある意味、本質を考えて、開き直れたようなことです。

『人材育成』において、コピーロボットのように同じ能力をもつ人材を育成することは不可能です。
それぞれの人がそれぞれの色で輝くから面白い。

ぼくの培ってきたスキルは、いわばウチの団体のブランドです。
これを他の人でも実施できるように教育していくことが美しいのかもしれませんが、無理ですね。
ぼくたちのように、自分の余った時間でボランタリーで実施しているような団体では難しいでしょう。
だから、開き直って諦めました。

スキルの伝承はしない。
でも、大切な感性や目線は、内部研修などで共有していきたいと思います。

④事業でなく組織について話し合う場を

議論をするとすれば、ついつい、活動そのものの議論をしてしまいがちです。
そういった時間も大切ですが、
想いを寄せて活動する自分達自身が、
どんな組織にしていけばより活動しやすいのか、
メンバーどうしで心を通わせやすいのか、
そうした時間をもう少し費やしていきたいなと思いました。


とても多くのことを学び得た場となりました。

皆さんはどうだったでしょう?

アンケートの集計が楽しみです。


今日もご覧いただきありがとうございます。
この記事は、ぼく自身の学びのアウトプットです。
フォーラムとしての公式な議事録ではありませんので、ご了承ください。


過去2回の記事も貼っておきますね。



<1年前の”今日”の記事★>


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