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役割や負担が、やる気や参画意識になる

『協働』の関係性をつくっていくうえで、とても大切な考え方です。
特に、ボランタリーでの活動においては、仕事のような主従の関係性ではなく、やれる人がやれる範囲で、お互い様で、何かしらを担っていくことが大切です。

「ともに、主体的に」というのが『協働』の関係性だと思っていますが、
そのバランスにおいて、完全な50対50を達成することは現実的に難しいです。
どちらかが主で、どちらかが従になってしまうのは仕方のないことです。
なるべく五分五分を目指す、ということが理想です。

一方で、事務局的な『主催』と『協力者』のような関係性になってしまうことも危惧しなければなりません。
また、『役員』や『幹事・幹部』のような中心プレイヤーと、『その他会員』『その他メンバー』のようになってしまうことは、なるべく避けなければなりません。

自治会などの地域活動や、PTAなどのボランタリー団体は、一生懸命やればやるほど、この構図が深まってしまい、重要なキーパーソンが引退したとたん、崩れていってしまうというのは、あるあるです。

そこで大切なことは、
「みんなが主体的であること」が重要になります。

この主体性をつくりだしていくことがとっても難しいものですが、主催側・中心側にいる人は、ここにチャレンジし続ける気持ちをもっていなければなりません。

その突破口のひとつが、
『役割を担ってもらう』ことです。

その『負担』が、参画意識や、モチベーション、やる気のアップへと繋がります。

とは言え、負担があるほど、人は離れてしまうものであり、逆行していることです。
このバランス感覚が難しいものです。


具体的な事例で説明しましょうね。
この連休中も、つくづく感じました、ぼく自身の話です。

息子、娘はずっとバスケやってて、もう何年も体育館に時折通う日々です。
そんななか、最近、ぼくが審判をすることになりました。
素人ながらに、笛を吹く練習をさせていただき、審判のライセンスも取得しました。
大会には、チームから審判を出さないと出場できませんし、練習試合だってできません。コーチや他の保護者でも出来る方はいらっしゃいますが、ぼくにその矛先が向きました。

これは、かなりの負担です。
今まで多くの保護者が断ってきた理由も分かります(笑)

でも、
ぼくとしては、この負担が、モチベーションのアップになっています。
以前よりも、体育館になるべく行こうと思いますし、子ども達のプレーを見たり、褒めてあげたりしています。

この「役割を担う」ことが、ぼくの「主体的な参画意識」を増幅させているのです。

ここまで導いた、会長さんをはじめとする周りの保護者の皆さんには、拍手を送りたいほどです(笑)

ぼく自身が、こう導かれての過程をもう少し分析してみて、ノウハウとしてまとめてみたいと思います。


①無理矢理はNG

よくありがちなのですが、負担が本当に負担になるだけです。
中には、それで頑張り始める人もいるのですが、了承も得ていないのに、強制的に進めるのは良くないです。

上手くいったとしても、愚痴が出たり、次が続かなかったりします。
きちんとご了承いただくことが大切です。

できるかぎり、先方から「やります!」と言ってもらえるように、お膳立てしていくことが理想ですね。
「これやってください」⇒「はい、わかりました」では、押し付けになってしまっているかもしれませんよ。
「これなんですけど、どうでしょうか・・・」⇒「私がやりましょう」
これは、ガッツポーズですね!最高です。

よく、ぼくが言うところの、課題を真ん中に置く、というやつですね。


②経験のあることを

何かの役割を担ってもらう際に、経験のないことをお願いしても、ダメですね。断られるでしょう。
経験のあることであれば、イメージしやすいです。
それに携わる自分のイメージが湧くからですね。

なので、重要なことは、少しずつ経験していってもらうということですね。
担当の役割を担っていなくたって、どんな風にしているか、見ておいてもらえると、そんなもんだって理解できるので、取組みやすくなります。

なので、少しずつ輪に加わってもらったり、まずは見てもらうところから、やんわり始められると良いのかもしれませんね。


③少しずつ、時間をかけて

②の話とも通じますが、例えば、今年度の役員を決める段になってから、初めて声をかけたって遅いですね。
少しずつ、時間をかけて、関係性を構築していくと良いのだろうと思います。

まずは、課題を共有し、頭出しをしておく。
それから、すこしずつ経験を増やしていって、
少しずつ、少しずつ、時間をかけて、積み上げていっていけると良いですね。


④感謝を共有する

最後に、担ってもらった際には、感謝を共有することが大切です。
頼みっぱなしでは、やらされ感になってしまいます。

主軸を担っている人は、それぞれの活躍への感謝の気持ちを表現していくことが大切です。
担当の役割なんだから、やって当然みたいな割り切り方は絶対NGですよ。

そして、感謝を伝える際には、ターゲットを明確にしておきましょう。
してはならないのが、「自分が助かった」という表現は良くないです。「いや、アンタのためにしてるわけじゃないし」ってなってしまいます。

例えば、書類作成をしてくださった人にお礼を言うとして、
「〇〇さん、書類作成ありがとうございました~、おかげで私がしなくて済んで良かったです」
言ってしまいがちなんです。
これには注意しましょうね。

ぼくの審判の件で、良い例としては
「入門さん、審判してくださってありがとうございます。おかげで子ども達が練習試合ができました!」というような感じで、我が子を含めた、子ども達のために貢献しようとしていることを認めてくださったら嬉しいですよね。
こうした感謝は、いくら共有しても、良いことばかりです。どんどん口に出していきたいですね。


ちょっとした、負担や役割が、
参画意識ややる気、モチベーションをアップさせていきます。

バランス感覚が大切なことではありますが、
仲間を増やしていきたいとき、
もっと主体的なメンバーを増やしていきたいとき、
少し心がけてみていただけると良いかなと思います。


今日もご覧いただきありがとうございます。

冒頭のイラストは、もげら|noteさんの作品を使用させていただいています。ありがとうございます。



<1年前の”今日”の記事★>

おぉ!!!
そうか!!!ちょうど一年!!!
おめでとうございま~す!!!

このネットワークは、その後、団体名称からみんなで検討して、
『防災Lab.北九州』というプラットフォーム組織に成長していきました!!

今日の記事と同じように、まさに、主体的に取組んでいただく皆さんばかりで、いつも感激することばかりです。とっても素晴らしいです。


いただいたサポートは、NPO法人好きっちゃ北九州の活動費に、大切に活用させていただきます!!