BUMP OF CHICKENと私。
はじめに。
私はあまり友達が多い方ではない。
学校は得意じゃない。
家も得意じゃない。
自分も他人も信じられない。
生きることがとんでもなく下手で、自分が嫌い。
そんな私の人生がここまで続いた理由。
それがBUMP OF CHICKEN。
私の家はきっと普通ではない。母親のことは嫌いではない。不自由なく育ててくれて感謝もしている。でもうまくいっていなかった。
家庭の事情は今回は割愛するけど、そんな事情もあるからなのか、普通に私の出来が悪いのか、対人関係が絶望的で小さい頃から嫌われ者だった。
家庭の事情で児童相談所とか警察のお世話になることもあったりしたし、家にも学校にも居場所がなくて、中学生の私のメンタルはいかれてたと思う。
家じゃないところで過ごした方がいいと言われて東京の親戚のうちに泊まりに行くことになった中2の冬。
長い長い新幹線での移動中、父がiPodに入れてくれていたBUMPを何気なくシャッフルして聴いた。耳に飛び込んできた「何回転んだっていいさ」という言葉に胸をひっかかれたみたいな気持ちがした。
逃げることは駄目なことだと言われてきた。出来損ないの自分が大嫌いだった。自分に語りかけられたように感じたその歌を聴きながら、私は新幹線で声を殺して号泣していた。
これが私とBUMPの出会い。
自分がどうして泣いているのかもわからない。この感情のやり場も分からずに、壁に自分の頭を打ち付けて、自分の腕を思いっきりかんだりつねったりすることしかできなかったそれまでの自分は、BUMPと出会ってほんの少しだけ変わった。イヤホンで大音量でBUMPを聴きながら、自分の内側を代弁してくれるBUMPと一緒に泣き叫ぶことができるようになった。
正体のわからない中途半端な涙と自分でつけた中途半端な痛みは、ぼんやりとだけど正体のわかる、素直に流れる涙に変わった。
今でも私にとってBUMP OF CHICKENは命の恩人であり、精神安定剤を処方してくれるお医者さんのようであり、もう一人の私のようであり、ずっと私と同じスピードで歩いてくれる幼馴染のようである。
今年の18祭。私が18の代にBUMPが担当すると聞いて速攻応募した。審査を通った。あのBUMPと同じステージで歌える。人生でいちばん素晴らしい出来事かもしれない。それもこれも、BUMPがここまで私の命を引き延ばしてくれたおかげ。
BUMPの大切な歌詞は数え切れないほどあるけど、私の原点のダイヤモンドから好きな歌詞を。
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