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私たちは今、高度情報社会の中で生きていて、様々な知識・技能・思考をインターネットを通じて簡単に学ぶことができます。

ですから、

学校って必要なのか

という問いは非常に一般的になっていると言えるでしょう。

今回は学校の意義を再確認すると共に、今後の学校の在り方について書きたいと思います。

学校の意義

明治維新後の近代教育制度のおかげで、国民誰もが平等に教育を受ける権利を獲得しました。これはある意味では画期的なことでした。そういう意味では、学校の意義は以下の2つとなるでしょう。

①学校とは、知識・技能・思考を担保する空間である

前述したように、現代では学校に通わずとも様々な知識・技能・思考を学ぶことができます。ですが、それはあくまで、「現在の自分が必要であることや学びたいこと」のみに焦点があたります。今必要がないと感じている事柄が将来役立つというのはよくある話です。学校では、「今現在」、興味関心のないことも義務的に学びます。しかし、これは義務ではなく「権利」と捉えることができます。つまり、学校では、その出自に関わらず、全ての日本国民がある一定の知識・技能・思考を学ぶことができる環境が担保されていると言えます。

 
②学校とは、人生における様々な課題解決方法を体験する空間である

私たちは1人で生きていくことはできません。どんな人生の生き方を選択したとしても、多かれ少なかれ他者と共に生きていくことになります。人と関わる中で私たちは様々な困難に直面します。また私たちは人生の中で様々な選択を迫られます。時には人生に大きな影響を及ぼすようなものもあるでしょう。学校というセーフティーネットの中で、人生の課題に直面した時の解決策を体験することは非常に意義があると言えます。

しかしながら、現在の学校に欠けていることがあります。

それは

学校とは常に変化する空間であるべきである ということです。

価値観が多様化している中で社会は常に変化しています。しかし、日本の教育は旧態依然のシステムの中で動いてます。個人よりも集団に重きをおき、権威主義的な側面が色濃く残っているでしょう。現在不登校の生徒が増えているのは、自分の感覚や価値観が、集団によって圧迫されてる現状があるからです。社会や価値観に応じて、学校組織も変化しなければなりません。むしろ、学校が社会の最先端であるべきです。

学校って必要なの?」という問いが消える日

今までの学校は日本の「社会」に焦点をあてていました。学校教育を通ることで、この社会で生きやすくなるような「学力」や「躾」を身につける場であったのです。

学校とは「社会」の従属的なシステムであり、個人に焦点が当たることは正直少なかったと言えるでしょう。

21世紀に生きる私たちが必要としている「学校」とは、自身の可能性を広げてくれる「空間」だと言えます。その空間は、「個人」を中心としたものであるべきです。

相手に対する本当の尊重を持ち、様々な知識・技能・思考を学校で獲得することができれば、「学校って必要なの」という問いはなくなっていくのでしょう。

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