#143 「好き」という気持ちを信じ続ける応援する学校に

「好き」という気持ちは私たちは何かをする上での根源的な力です。

アメリカの心理学者エドワード・デシとリチャード・ライアンが提唱した、自己決定理論(人間の動機づけに関する基本理論)の中でも「好き」という気持ちが私たちの物事に取り組む上で高次のモチベーションであると述べています。

一方、私たちが生きている社会における「便利さ」や「役立つ」感覚は、時としてその「好き」の気持ちを阻害します。

私が勤めていた学校でも

「本当はこの科目が好きだけど、入試で点数が出にくいから違う科目を選択しました」

という生徒は多くいました。

この感覚は科目や部活に限らず、私たちの身の回りでも日々生じるものだと言えるでしょう。

自分が好きなことをやり続けることへの罪悪感や、好きなことをやり続けることで自分の未来が逆に閉ざされてしまうのではないかという不安を感じてしまう現実があります。

しかし「好き」という気持ちは、本人が自覚しているよりも遥かに尊いものではないかと思うのです。

この世の中は様々なもので構成されています。

そんな中、私たちが「すき」だと思えるものを見つけることができたこと自体が奇跡みたいなもの

そして自分の「すき」を信じきれば、逆に自分の中の「未来」は開けていくのだと思います。

なぜなら「好き」という気持ちはいかなる分野においても「学び」の始まりであり、学びはその人の人生を豊かにしていくからです。

学校という教育の場が

児童・生徒の「好き」を応援し続けることができるようになれば

社会は多くの人の「好き」で溢れていくのではないでしょうか。

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