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「GitLabに学ぶ 世界最先端のリモート組織のつくりかた」を読んだ後編【マネジメント編】
前半
マネジメント
マネジメント周りの情報量が多かったので咀嚼するのに時間がかかった。
個人のパフォーマンスとは
GitLabにおいて個人のパフォーマンスは、「成果」と「行動」の2つの軸で考えられています。
成果とは過程ではなく、実際にアウトプットを出せたかどうか、行動は現在のグレードに応じたコンピテンシー(行動特性)を発揮できているかどうかで決める。
自分の会社だとミッション・バリューやグレードはあってもグレードに応じたバリューごとのコンピテンシーは細かく定義されていない。こういった定義があると評価者、被評価者で認識ズレは起きにくくなるだろうなと感じる。
評価
GitLabでは、「9-BOX」(9ブロックとも呼ばれています)を用いて評価を行っています。9-BOXは次のように、縦軸に「パフォーマンス」、横軸に「成長力」をそれぞれ3段階ずつ分割し、9つのボックスに分けたものです。
評価はさきほどの個人のパフォーマンスに加えて成長力を加味して評価を行う。そしてそれらを3×3のマスに割り振りを行う。これらを短いスパンで定期的に話し合う。
GitLabでは、「パフォーマンス評価」を2つの視点で決定しています。まずは、ポジションで果たすべき責任やKPI指標、専門性の発揮などの「成果」の要素をパフォーマンス評価の60%として評価し、次にGitLab Valueやリモートワーク能力などのコンピテンシー要素を残り40%として計算しています。それぞれを合計してパフォーマンスを見極め、Developing(開発中)、Performing(貢献)、Exceeding(卓越)の3段階のうちいずれかに分類します。
パフォーマンスと成長力を明確に分けてメッセージングできるこの仕組みは良さそう。成果は出したけど成長はしてないという場合、そのときのボーナスは良いかもしれないが、昇格の可能性は少ない無いという認識合わせを表を元に進められそう。
パフォーマンス評価の現金報酬額への反映は、目安としてDevelopingの場合は0~3%増加、Performingは3~7%増加、Exceedingは6~10%増加を推奨しています。あくまで目安であるため、この範囲を上下することはあり得ます。
このあたりの数値も明確にテキスト化されているのがすごい。
キャリア設計 L&D(Learning&Development) 360度フィードバック
自分がどんな場面にやりがいを感じたり、どのような仕事を中心にキャリアを形成していきたいかといった自らの内面を整理し、今後のキャリアについて具体性を高めていきます。目指す開発目標を達成するためにどのような機会にチャレンジするべきかを見定め、具体的なプロセスやスケジュールを宣言します。GitLabではマネージャーと月に1回以上IGPについて話し合う機会を設け、コミットするアクションプランを定期的に見直しています。
GitLabの場合、自己評価とチームからのフィードバックは「Start」「Continue」「Stop」の3つの設問で構成されています。
Startは対象者がチームの成功を支援するために新たに始めたほうが良いことです。「チームの成功を助けるために、対象者が始められることを1つ挙げてください」という設問に回答することで明瞭にしていきます。Continueは対象者の優れている点であり継続するべきことです。「対象者が優れている点で継続すべきことは何だと思いますか」という設問に答えるようにします。Stopは、対象者にとって最も改善を期待していることを回答します。「対象者に対して真の意味でポジティブに変革をもたらすことができる、最大の改善機会は何だと思いますか」という設問によって掘り下げることができるでしょう。
自己評価と360度フィードバックでは、「Start」「Continue」「Stop」それぞれの設問に対して10個のオプション選択肢の中から3つまで選択して回答します。オプション選択肢は、「コラボレーション」「フィードバック」「インクルージョン」「イテレーション」「成果」「成長意欲」「効率性」「透明性」「専門技術」「その他」で構成されており、GitLabのValueや成果を出すためのコンピテンシーと紐付いています。
Gitlabではここでもバリューを重要視している。自分は360度フィードバックは自分は苦手だと思うのだが、その理由の1つに何を書いてよいか分からない気持ちになるから。けれどGitLabのように書くベース(バリュー)と設問(Start/Continue/Stop)が定められていると自由記述よりは書きやすさがあがりそう。真似したい。
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