情報処理学会・学会誌「情報処理」
記事一覧
電気通信大学情報理工学域一般選抜前期日程サンプル問題【1】浮動小数点方式の表現を題材にした問題
和田 勉(長野大学)
解説する問題 ここでは,電気通信大学から参考文献1)で令和6年(2024年)7月に公開された,情報理工学域一般選抜前期日程「情報」サンプル問題のうち,【1】の問題を解説します.同大学ではすでに令和5年(2023年)11月に「試作問題」が公開されていますが今回これに続いて公開されたものです.なお先に公開された「試作問題」のうち第3問は本シリーズですでに解説されています²⁾.
好奇心の力:Human-in-the-Loopベイズ最適化によるデザイン支援
小山裕己
(産業技術総合研究所)
受賞タイトル
Computational Design Techniques and Interactions
受賞の喜びと感謝 このたびは栄誉ある賞にご選出いただき,大変嬉しく思います.これまでの研究活動を評価していただけたということで,改めてこれまで私の研究活動を支えてくださった皆様に心から感謝したいと思います.これからもますます研究に精進し,さらなる貢献
人間とAIの協働のための機械学習
馬場雪乃
(東京大学大学院総合文化研究科)
受賞タイトル
Outstanding Research on Machine Leaning for Human-AI Collaboration
このたびは栄誉ある賞をいただき,大変嬉しく存じます.推薦・選考に携わった皆様,ご指導いただいた先生方,共同研究者の皆様,日頃の研究活動を支えてくださっている皆様に,深く感謝申し上げます.
私は,人間
自分の可能性をひらくためのバーチャルリアリティ研究
鳴海拓志
(東京大学大学院情報理工学系研究科)
受賞タイトル
Outstanding Research on Human Augmentation with Virtual Avatars
このたびはIPSJ/IEEE Computer Society Young Computer Researcher Awardを賜りましたこと,大変光栄に存じます.本賞へのご推薦をいただきましたエンターテ
月経中のストレス緩和を目的としたショーツ型経血量測定デバイスUnleak
吉田 紗彩(よしだ さや)
常次 舞(つねつぐ まい)
高安 優多(たかやす ゆうた)
能﨑 直紀(のざき なおき)
生理期間中,多くの女性が感じる最大のストレス─ 紙ナプキンからの経血漏れへの不安.この問題に挑戦したのが,吉田さんたちが開発した「アンリークショーツ」だ.このショーツ型デバイスは,紙ナプキンの状態をセンシングし,経血漏れが起こる前にスマホアプリでユーザに通知する画期的なシステム
みんなで遊べる競技かるた
丸山 礼華(まるやま あやか)
競技かるたは,百人一首の札を早く取ることを競うゲームである.百人一首の和歌を覚えているかどうかや,取る動作への慣れの影響によって札を取るまでの時間に大きな違いが現れてしまうため,一緒に楽しめる人が制限されてしまう.
丸山さんは競技かるたにまつわる一連の体験を,VR 空間で本格的に体験することができる「みんなで遊べる競技かるたアプリケーション」を開発した(図-
TEEを用いたセキュアかつ高性能なデータベースシステム
福山 将英 (ふくやま まさひで)
福山さんは,クラウド環境において機密性と性能を両立させたデータベースシステムCASSA(Cloud-Adapted Secure Silo Architecture)を開発した.
近年クラウドサービスの利用が増加する中,クラウド事業者は管理者権限を有しており,サーバ上のメモリのデータを物理的な手段で読み取ることが論理的に可能である.クラウド事業者や背後の
空間を奏でる電子楽器phonoma
長谷川 泰斗(はせがわ たいと)
長谷川さんは,空間をリアルタイムに捉え,音に変える機能を持つポータブルな電子楽器「phonoma」を開発した.数カ月単位で何個も試作機を作り,試行錯誤を重ねた.現時点で量産はしていないが完成品は市販品レベルの仕上がりの外装で,実際に誰もが触って演奏できるものを作り上げた(図-1).
この楽器は,カメラのように構えて演奏し,空間の様子をデータとして取得して即
ロボット記述言語に基づくドローン開発支援ツールTobas
土肥 正義(どひ まさよし)
近年の産業用ドローン市場規模の急速な拡大の背景には,ドローンの頭脳であるフライトコントローラの発展がある.Pixhawk などのオープンソースハードウェアとPX4 やArduPilot などのオープンソースソフトウェアの発展により,専門知識を持たない人でもドローンの開発が可能になったが,従来のフライトコントローラには飛ばせる機体形状が限られているという課題がある.
テーマパークでの満足度を最大化するためのプラン作成支援アプリケーション
竹味 和輝(たけみ かずき)
小島 聡太(こじま そうた)
刀禰 有紀彦(とね ゆきひこ)
テーマパーク好きの多くが抱える悩み─長い待ち時間と効率的な回り方.この課題に挑んだのが,竹味さんたちが開発した「TDL/TDS AIナビ」アプリだ(図-1).東京ディズニーランド(TDL)と東京ディズニーシー(TDS)の待ち時間を予測し,最適なルートを提案するこのアプリは,パーク体験を大きく変える可能性
手話認識による逆引き検索が可能なクラウド型手話辞典
髙橋 亮太(たかはし りょうた)
髙橋さんは手話サークルでの活動を通じて,手話の初学者がろう者とのコミュニケーションに苦労している現状を認識した.初学者が直面する大きな障壁の1つが,使われている手話の意味を自分で調べることが難しいということである.英和辞典と和英辞典が存在するように,手話翻訳にも順引きと逆引きが必要である.既存の手話辞典やクラウドサービスには,手話から日本語の意味を調べるための
Pythonにトランスパイル可能な静的型付け言語Erg
芝山 駿介(しばやま しゅんすけ)
芝山さんはPythonにトランスパイル可能な静的型付けプログラミング言語「Erg」を開発した.Erg言語は,Pythonの柔軟性を維持しつつ,静的型システムによる高い検証能力を提供する新しいプログラミング言語である.
最近AIや教育の分野でよく使われているPythonは,動的型付け言語であるためバグの発見が遅れ,開発効率が低下するという問題がある.このよ