情報処理学会・学会誌「情報処理」
記事一覧
高等学校DX加速化推進事業(DXハイスクール)に関する情報処理学会の意見表明について
2024年1月30日に本会より,「高等学校DX加速化推進事業(DXハイスクール)に関する本会の意見表明(https://www.ipsj.or.jp/release/iken20240130.html)を発出した.本…
日経「星新一賞」と生成AI
☆本稿の著作権は著者に帰属します.
阿波智彦 石原祥太郎(日本経済新聞社)
テキストや画像などを生成する人工知能技術(生成AI)の目覚ましい発展は,世界中で大きな変革をもたらし続けています.特に,2022年11月30日に発表された「ChatGPT」¹⁾ は,人間のような流暢な言語能力で大きな注目を集め,広く一般に認知を広げる契機となりました.文学界においても,2024年の芥川賞受賞作『東京都
2024年7月号の見どころ(Vol.65, No.7)
本会では6月は理事が入れ替わる時期となっております.月に1回開催している会誌編集委員会も6月の編集委員会を対面とオンラインのハイブリッド開催としました.以前は対面で行っていた編集委員会ですが,コロナ禍を経てオンライン中心に変わりました.今はオンラインの良さを取り入れながらも,時には対面での開催会を行うことで委員が交流を深めるとともに,今後の特集や記事の案を出したりと意見交換が活発に行われています.
もっとみる日本大学文理学部 「情報」サンプル問題 問題IIIの解説
植原啓介(慶應義塾大学環境情報学部)
2025年度入試から大学入学共通テストに「情報I」が導入されることとなり,個別入試にも教科「情報」を出題する大学がちらほら見られるようになりました¹⁾ ²⁾.
日本大学文理学部の一般選抜(A個別方式)においては,2025年度入試から全学科で「情報I」を選択できるようになります.それに向けて,日本大学文理学部は2024年3月27日にサンプル問題³⁾を公開
2024年6月号の見どころ(Vol.65, No.6)
GWが終わり,新年度にもようやく慣れた頃でしょうか.今月号も楽しい記事が盛りだくさんですので紹介させていただきます.
特集「ウェルビーイングとテクノロジーに関する動向」
近年注目されている「ウェルビーイング(Well-being) 」.今月号の特集は「ウェルビーイングとテクノロジーに関する動向」です.ウェルビーイングとテクノロジーの考え方や取り組みについて広く見渡せるよう国内外での研究動向や実
2024年本試験問題 第2問 ついに異星人が地球を訪れた.しかも一度に,トウ星,カイ星,ホク星,リク星という,四つもの星から.
辰己丈夫(放送大学)
今回取り上げるのは,2024年1月に実施された大学入学共通テストの「情報関係基礎」第2問です.この第2問の位置づけなどは,大学入試センターの資料などを見ると分かりますが,手短に書くと「アルゴリズム」や「数量的関係」を重視した問題となっています.2022年からの学習指導要領における「情報I」でも,モデル化とシミュレーションは当然,取り上げられる話題ですから,この問題に取り組
2024年5月号の見どころ(Vol.65, No.5)
新年度が始まりまして,みなさま新生活に忙しい時期ではないでしょうか.4月1日より副編集長に高橋尚子先生が就任されました.今月号には高橋先生ご執筆の「副編集長就任にあたって 会誌の沼にはまってみる」が掲載されております.編集長である私自身も塚本元編集長から編集委員にお声がけいただき,会誌の編集側に関わらせていただいた2014年4月からこの4月で丸10年がたち,11年目に突入しました.これまで私は会誌
もっとみる米国大統領選挙とディープフェイク
湯淺墾道(明治大学)
2024年米国大統領選挙の懸念 2024年は世界的に「選挙イヤー」であり,多くの国で大統領選挙や国会議員選挙が予定されている.その中には,米国やロシアの大統領選挙など世界的に注目を集めるものが少なくない.アジアでは,1月に行われた台湾の総統選挙,2月に行われたインドネシア大統領選挙のほか,インド,パキスタン,バングラデシュ,韓国で国会議員選挙が予定されている.しかしその中で
チェックディジットを計算しよう
久野 靖(電気通信大学)
まだまだ続く「教科『情報』の入学試験問題って?」,2025年の試験開始がいよいよ近づいて,大学入試センター以外に,「情報」の独自入試を実施する大学からの模擬試験問題なども入手できるようになってきました ¹⁾ ²⁾.
その中から今回は,京都産業大学が協力高校において実施した模擬試験の問題のうちの1問,チェックディジットの問題を取り上げます.独自入試の問題なんて難しそ
2024年4月号の見どころ(Vol.65, No.4)
本日より本会第86回全国大会が神奈川大学横浜キャンパスで3日間開催されております.現地はもちろんのことZoomやYouTubeライブを用いたオンライン参加も充実しておりますので是非一部だけでもご参加いただければと思います.特に,聴講参加登録ページにありますように特別講演/招待講演/イベント企画については無料,学生さんは上記に加えて「一般セッション/学生セッション」も無料となっております.会誌編集委
もっとみるAI,判断と決断と説得
鈴木 寛
(東京大学公共政策大学院教授/
慶應義塾大学政策・メディア研究科特任教授)
AIの劇的な普及により,人材育成やガバナンスの在り方について,歴史的な再構成が迫られている.筆者は,OECD Education 2030プロジェクトの共同創業メンバとして「学びの羅針盤」の作成に参画し,文部科学大臣補佐官として,2020年から各学校で実施されている学習指導要領の改訂に携わったが,強く意識した
高等学校DX加速化推進事業(DXハイスクール)に関する情報処理学会の意見表明について
2024年1月30日に本会より,「高等学校DX加速化推進事業(DXハイスクール)に関する本会の意見表明(https://www.ipsj.or.jp/release/iken20240130.html)を発出した.本稿では,DXハイスクールとは何か,また,DXハイスクールと関連があると考えられる動向を踏まえ,本会はどう貢献できるのかについて解説する.
情報処理学会の提言 本会のこの意見表明につ