初心者でも子供でも楽しめる、機械学習とプログラミングの体験!ー『JavaScriptでやる1分間プログラミング+英語』プロローグ
JavaScriptでプログラミング体験を!
2020年6月に『今すぐ書ける 1分間プログラミング』(Kadokawa)を出版しました。1分程度の簡単なコーディング作業を積み重ねることで音声機能を使ったアプリを開発し、プログラミングの体験と基礎学習ができるという内容です。おかげさまで多くの方に読んでいただいております。
書籍ではC#というプログラミング言語を使い、PCおよびMac環境でVisual Studio(開発ツール)をインストールしてプログラミングを体験するという内容となっています。ところが、音声機能の利用にPCとMac間で大きな差があり、特にMacユーザーの方はクラウドのアカウント作成などが必要となり、手間が多くなる面もありました。
本noteシリーズでは、同じような1分間プログラミング体験を、今度はJavaScriptでやっていく方法を紹介していきます。PCとMacの間でも作業にほとんど差がなく、基本的にブラウザで動くWebアプリを作っていくので、ブラウザさえあればパソコンでもスマホでもどこでも作ったアプリを試すことができます。
書籍では音声認識や音声合成など音声機能を中心としたアプリを作っていきましたが、ここではそれに加えて画像認識などVision系の機械学習機能を中心に、さらに楽しいアプリ開発を体験してもらいます。
子供と一緒に簡単な機械学習プログラミングを体験!
「機械学習って何をするの?」ー 人工知能(AI)が私たちの日常のいたるところで利用される中、その根幹技術としてある「機械学習」は何となくイメージが湧くものの、実際何をどうやって作り、それをどうAIに利用しているのかはさっぱり分からないのが普通です。そこで、実際に機械学習技術を利用する超簡単なプログラミングを書いてみて、自ら機械学習を”体感”してみます。
今回はタイピングができれば小学生でも実践できるプログラミング内容なので、お子さんといっしょにコーディング作業を楽しむことができるようになっています。短時間でできる作業の積み重ねをしていく流れですので、時間のあるときに少しずつ挑戦していくことも可能です。是非楽しんでやってみてください!
さらにプログラミング英語も学習できます!
また、プロジェクトの多くの部分を英語のYouTubeビデオから取り上げますので、プログラミング経験のある方でも、機械学習を理解した上で、それを英語で解説するコンテンツを聞くことで有効なIT英語学習教材にもなります。
ということで、プログラミング経験が一切ない方でも、手元にパソコンさえあれば気軽に始められる内容に仕上げていきます!
【このnoteはこんな方に読んでもらいたい!】
✅ プログラミングをとにかく体験してみたい
✅ 機械学習って何なのかを知りたい
✅ 子供と一緒にプログラミングをやってみたい
✅ 子供に簡単なプログラミングを教えたい
✅ プログラミングに関する英語を学習したい
具体的な話の進め方は次のようになります。
❶ 英語YouTubeのチュートリアルをピックアップ
まず、英語に自信や興味のない方は、ピックアップしたビデオを見る必要は一切ありません。完全にスルーしてください!
ただ、ITエンジニアとして英語を学習したい方はまずはざっと聞いてみてください。内容はとても複雑で、ネイティブの英語に苦労すると思いますが、プログラミング作業を実際にやることで内容の理解は格段に上がります。その上で再度ビデオを見ることでいろんな勉強になります。もちろん章の後半には英語解説を進めていきます。
取り上げるチュートリアルは様々な英語YouTuberの方のものを取り上げますが、例えば第1章では手描き画像の自動認識(Image Classification=画像分類)を取り上げます。使うのは、Coding TrainというYouTubeチャンネルをやっているDaniel Shiffmanさん(ニューヨーク大学の先生)のビデオ。とても明るく愉快な語り口で、ものすごく簡単に機械学習のことを説明してくれます。
英語を勉強している方は是非聞いてみてください。
繰り返しますが、1分間プログラミングのコーディング作業をする上ではこのビデオを見る必要はありません。
❷ コーディング内容を1分間作業に分解して解説
ほとんどの方はここから始めます。
チュートリアルでやるプログラミング作業を小さな単位(ユニット)に分解して、それぞれのステップを詳しく、丁寧に解説していきます。ここは書籍の1分間プログラミングと同じアプローチです。
ただ、チュートリアルで作るアプリは子どもでも楽しめるように大幅に改良していきます。できるだけ子供と遊べるようなものにしていくので、出来上がりはチュートリアルとは大きく異なることでしょう。
❸ 作業を進めながらプログラミングの基礎を学習
各ユニットでは、まずはコードをコピペしてプログラムを動かしてもらいます。その上で、どうしてそのような結果になるのかを解説していく中で、必要な点に絞ってプログラミングの解説(シンタックスや概念など)をしていきます。「動いた後でプログラミングを学習」するのも書籍と同じアプローチです。
多少難しいところがあっても作業はずっと続けていけますので、まずはコーディング作業を楽しむことに集中してください。プログラミングの解説そのものは何度でも戻って復習すればよいと思います。
❹ チュートリアルの解説で英語力をアップ!
章の最後では取り上げた英語チュートリアルの中から重要な言葉や表現などを解説していく予定です。ビデオに関連したプログラミング作業をずっと続けることで、ビデオで解説している内容は完全に理解することになります。その上で英語解説を聞くと、自分でも分かる単語やフレーズが発見できて、とても有効な英語学習ができます。IT英語の学習をされているかた大いに期待しておいてください。
次の第1章に向けた準備作業
では次回から作業を始めていきますが、まず必要なものを確認してください。
【1分間プログラミングに必要なもの】
❶ WindowsのPCかMac(タブレットではできません)
❷ インターネット接続(WiFi接続が必要です)
❸ 音声や動画処理をするので、マイクとカメラが必要です。ノートパソコンなら通常はどちらも内臓されています。
❹ ブラウザはChromeを使用します(音声機能を利用するため)
Visual Studio Codeのインストール
今回はVisual Studio Code(VSCodeと略します)を使ってプログラミングを行います。Windows版もMac版もありますので、次のリンクなどを参考にインストールをしておいてください。
機械学習の基礎解説ノートを読む
今回は機械学習が何であるかを実体験していくところから始めます。このため、機械学習がどんなものであるかをちょっとだけ理解しておいてください。そのために初心者でもわかる解説ノートを用意しておきました。
では次回第1章でお会いできるのを楽しみにしています!
著者略歴:板垣政樹(いたがき まさき)
日本の英字新聞社で経済記者としてスタート。96年よりコロラド州のERP会社でLinguistic Engineerとして翻訳システム、コンテンツ管理システムの開発に携わる。05年より米国マイクロソフト社でターミノロジー管理システムを開発。現在はプロジェクトマネージャーとしてAIプラットフォームチームにて音声データとプライバシー、セキュリティ管理を担当する。北海道大学(行動科学)、コロラド大学(MS - Information Systems)卒。02年より3年間、カリフォルニア州モントレー国際大学院(現ミドルベリー国際大学院モントレー校)で非常勤講師として技術翻訳を教える。
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