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子供と一緒に”プログラミングと英語”を楽しもう! - Kids Code Club 『親子で1分間プログラミング』冬休みワークショップ

この冬休み期間中にKids Code Clubにてプログラミングの基礎を体験する『親子で1分間プログラミング』オンラインワークショップを開催します(詳細日程は未定: LINEでお問い合わせください)。今夏休みに開催したワークショップと同様、プログラミングの楽しいところ、大切なところを親子で一緒に体験・学習してもらいます。

今回のテーマは「プログラミング英語」!

Scratchやビスケットなど、だれでも簡単にプログラミングを始めることができるビジュアルプログラミングツールが人気ですが、中高生になって本格的なプログラミングを始めた場合、英語によるコーディング作業をしていかないといけません。小学生がそれに挑戦すると、やはり壁になるのが「英語」です。setup, draw, while, pushなど、ある程度英語の勉強をやった大人には普通に見える文字でも、まったくなじみのない小学生が英数字の羅列を見るとそれは単に読み方も意味もわからない「文字のお化け」にしか見えません。

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そこで普通に英語を勉強するのも手なのですが、なんとか「プログラミングの基礎」と「英語の基礎」を同時に学べないかという観点から今回のワークショップのカリキュラムを検討してみました。そこで「プログラミング英語」というコンセプトを作って、プログラミングと英語を同時にやってみます!

How are you? だけが英語学習の入り口ではない!

私自身の経験からも言えるのですが、小学校低学年くらいではじめて英語に接したとき、きちんと教えさえすれば、大人が想像する以上に「ありのまま英語を吸収する」ことができます。つまり、正しいコンテクスト(文脈)で英単語や表現を見せると、文法的なことや読み方のルールなどを詳しく教えなくてもそのまま理解します。例えば、何かをしてほめられたら"Good job!"と耳にし, すごくほめられたらそれが"Excellent!"と言われる。JobやExcellentの意味がわからなくても、「音」や「視覚」がそのコンテクスト(=褒められる)とはっきり結びつけば、英語でも日本語でも言葉は自然に頭に入ってきます。

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英会話の学習で最初に覚えがちな How are you? を考えてみてください。日本語の環境では人と会って「どう、調子は?」などとはめったに言わないうえ、子供の間では絶対といってよいほと使わない表現です。つまりコンテクストそのものが存在しないのです。そんな英語表現を子供に教えようとすると「理屈」ぬきにはできません。せっかく自然に英語を吸収できるのに、無理に理屈で詰め込もうとするからなかなか使える英語になりません。

それよりも、現実に存在する、あるいは実際に目の前に存在するリアルコンテクストにぴったりはまった英語表現を教えたほうがはるかに自然に英語を理解することができるはずです。

Move forward! でわかるActionの意味

Scratchなどでもよく出てくるMove forward(ムーヴ フォーワード)は「前に進む」という意味のコマンド(命令)です。例えば空港などで子供と列に並んでいる時、前に海外から来たカップルが並んでいたとします。その二人の前にいる人が先に進み、二人がそれに気づかず前にスペースが空いたとき、まさにその”コマンド英語”(もちろんpleaseくらいは付けてもらいたいですが…)を知っていれば前に進んでもらうことができます。コンピュータに何か(アクション)を頼むのも、人に頼むのも変わりはありません。

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このMove forward! という言葉が何をするためのものか、その「意図」を一度理解すると、「話す」と「聞く」の両方のコンテクストで正しく使えることができるようになります。Move forwardのAction(動作)としての意味がきちんと理解できていれば、それを「翻訳」や「説明」ができる必要はないのです。大人は「説明できないなら理解できていない」と考えがちですが、子供は「体で理解する」ことをいつもやっています。

プログラミングはActiveVerbの宝庫!

身体やモノの動作を表す動詞をactive verb(動作動詞)と言いますが、これこそが子供がまず覚えてほしい英語です。自分で体を動かしたり、あるいは動いているモノを見るだけでその意味が感覚的、視覚的に理解できます。

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例えばパソコンに向かって"Move forward"と言って何かのキャラが「前に進む」のを見たら、その瞬間で意味をつかみます。さらに"Move backward"と言って後ろに下がるのを見たら、そこでforwardとbackwardの違いが理解できます。プログラミングは結局、コンピューターに「何かをする」ことを指示(命令)することの連続なので、まさにそのactive verbがたくさん登場します。「プログラミングをしながら英語を覚える」というのはとても意味のあることなのです!

パソコンに"Move forward"と言ってみると…

そこで今回は画面上のキャラにactive verbを使った英語フレーズを言って、実際に自分が言った通りにキャラが動くようにするプログラミングを体験します。そのために理解するコンセプトが「クラス」です。

夏の1分間プログラミングワークショップではp5.js Webエディタを使って画面に好きなキャラを表示させる簡単なプログラミングを学習しました。例えば次の例ではたった3行書き加えるだけで「Zero君」というキャラを画面中心に表示させています。

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しかし、これはZero君の画像を画面にポンと置いているだで、キャラそのものが”存在”しているわけではないので、キャラに対して「前に進め」とか「ジャンプして」とか言う仕組みなどは一切ありません。

キャラに”命”を吹きこむClass を学習する

Classというのはプログラミング(特に”オブジェクト指向プログラミング”)ではどの言語でも重要なコンセプトです。ただ、プログラミングの学習書でもClassの説明はたいてい後半。それはClassというのはコードの”書き方”ではなく、プログラミングの”考え方”や”デザイン”だからです。

しかし今回のワークショップでは次のようにシンプルにClassの使い方を理解します。

自分が表示させたキャラにActive Verbで話しかけるとその通りの動作をするプログラムを動かしてみます。つまり、パソコンに向かって "move forward" (前に進む)とか "turn right" (右を向く)というとキャラがその通りに動くような仕組みです。

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このようにキャラがさまざまな動作をするようになる仕組みとしてClassを使います。具体的には次のようなゲームの中で、自分で用意したキャラ(ここではドラゴンの画像)に対して、"Move forward by three steps!", "Turn left!", "Move backward!" などと言うとその通りに動くようにします。

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まずはJavaScriptの超基礎からスタート

さて、今回はClassのコーディングをやっていきますが、多少のJavaScriptによるプログラミングの経験が必要となります。そこで、文字や記号を入力するコーディングの経験が全くない子や保護者の方を対象に、簡単なJavaScriptによるプログラミングを体験できるチュートリアル(レシピ)を用意しました。夏の『1分間プログラミング』ワークショップに参加した人はレシピをやる必要はありません。レシピでは前回ワークショップでやったプログラミングの導入部分がカバーされています。今回のワークショップではその導入部分の経験があれば十分です

用意したレシピは全部で5つ。Chapter 0は、英数字や記号が半角で入力できるかどうかを確認するだけなので、タイピングに問題ない人はスキップしてください。残る4つはp5エディタというブラウザでJavaScriptを書くツールを使って、簡単な図形を描いたり、キャラの画像を表示させたりします。JavaScriptによるプログラミングが初めての人はここから始めてください。

各レシピは30分で学習できます

それぞれ解説ビデオを見ながら簡単なコーディング作業を進めていきます。プログラミングの経験が全くなくても大丈夫。ツールのインストールなども不要ですので、パソコンとネットがあれば気軽にスタートできます。

親子でぜひプログラミングに挑戦してみてください!

15万人以上が訪れた豊富なレシピ集

Kids Code ClubのレシピはJavaScript以外にもScratchやビスケット、マインクラフトなど様々な開発環境でプログラミング体験ができるサンプルがそろっています。すでに15万人を超える人が訪れてプログラミングの学習に自分で取り組んでいます!

オンラインの放課後プログラミングクラブに来て子供TA(学習サポーター)に質問してみよう!

もしレシピをやっていてわからないところ、もっと知りたいところがあれば、Kids Code Clubが週2回開催する「放課後プログラミングクラブ」に参加してみてください。

12月中(詳細日程は未定: LINEでお問い合わせください)には『親子で1分間プログラミング』ワークショップの準備としてレシピに取り組む参加者を対象にサポートセッションを何回か開催します。そこではすでにJavaScriptプログラミングを経験した小中学生が「子供TA(学習サポーター)」として参加しますので、レシピでわからないところなどを友達感覚で質問してください。もちろんクラブに参加している時間の中でレシピに取り組むのも大歓迎です。「もくもく会」的に利用してみてください。


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