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英語YouTubeビデオでリスニング力を鍛えるコツを教えます!「自分が話さない英語は聞けない」⇒ では話してみればよいだけ!効果的なシャドーイングの方法

初回のnoteで「自分が話さない英語は聞けない」という点について解説しました。「読めば分かるのに、聞くとわからない」という問題は、自分が考える英語の発音と実際に耳に入ってくる発音があまりにかけ離れているためで、シンプルに”音の認識”の問題なのです。そしてその解決方法も実にシンプルです。自分で正しい発音をしてみればよいだけですぐに聞き取れるようになります。

個人的な話になりますが、かつてアメリカに留学した時、次の英語がさっぱり聞き取れませんでした。

What am I going to do with you now?
さて、あなたと何しようかな?

留学前にホームステイした先の小学校3年生の子が自分に言った言葉です。こんな超簡単な英語を聞いて、何を言っているのかさっぱりわからなかったのです。

この文章、どう聞こえるか分かりますか?

ワラマイゴナドゥー ウィズユーナウ」

この文を自分が言うとしたらこうでした。

「ホワットアムアイゴーイングトゥドゥ・・・」

まったく音が違います。あわててその子にスペルを聞きました。

「うわー、エルトンジョンのあの曲じゃん!」

古い曲ですが、Elton Johnの"Sorry seems to be the hardest word"という名曲がありますが、この曲の冒頭がこのWhat am I going to doとほぼ同じ、What have I got to doという歌詞だったのです。

その曲がこれ。曲の出だしだけ聞いてみてください。

これでこの”リエゾンたっぷり”のフレーズが一発で理解できるようになりました。「どのように聞こえるか」は自分で実際に発音してみればよいだけで、実にシャドーイングというのはとても効果のあるドリルなのです。

シャドーイングの効果

皆さんにも似たような体験をしてもらいたいと思います。次の短い文章を聞いてみてください。

何を言っているか聞き取れましたか?

It's going to be like a landing page, contact page. 
それはランディングページや「お問合わせ」ページのようなものです。

普段からこのit's going to be likeを「イッツゴーイングトゥービーライク」と発音していると、実際の発音が入ってきてもリンクできる英語が頭に浮かびません。

そこで、一度「イッツゴノビライ(無理なカタカナ表記ですが、実際の発音を音声ファイルを聞いてください)」と発音すると、次に聞いた時にははっきりと発音とフレーズを結びつけることができるようになります。

音声認識を使ったシャドーイング方法

ではもう少し具体的なシャドーイングの方法について解説していきます。

別のnote記事で「究極の英語文字起こし方法」というのを解説しました。

この方法を使うと、YouTubeビデオなどパソコンの画面で再生する動画や音声ファイルから出てくる英語をすべて綺麗に書き起こすことができます。これを利用してまず英語音声の書き起こしをします。

ステップ❶ トレーニング対象の英語を聞く

今回も前回に引き続き「ウェブ開発者がポートフォリオとして取り組むべき5つのプロジェクト」のビデオを利用します。

前回の記事はこちらをご覧ください。

1つ目のプロジェクトはまずAPIを利用したWebサイトを作るということでした。そして今回取り上げる2つ目のプロジェクトは「企業やビジネスを紹介するパンフレットのようなウェブサイトを作ろう」と言っています。この部分だけを切り取った音声ファイルを用意したので、まずは聞いてください。

どの程度理解できましたか?今回の部分は言っていることはとても単純です。フロントエンドのウェブページのデザイン力を示すために、架空のサイトでもよいのでランディングページを実際に作ってくださいという主張です。

いくつもよくわからなかった箇所があると思いますが、実際に何を言っているのか、そのトランスクリプションを用意してみます。

ステップ❷ 正確な書き起こしテキストを用意する

そこで、別記事で紹介したワードの文字起こし機能を利用して全体のテキストを用意します。ワードの文字起こしの結果はほぼきれいに仕上がっていますが、句読点など完全でない箇所がいくつかあるので、細かいところを聞いて修正してください。これは前にも紹介した通りYouTubeの再生スピードを半分にしてゆっくり聞きながら確認すると、どこを直せばよいか分かるはずです。

修正したものがこれです。

Now that you have built out this site using an API, the next site you should create is going to be a brochure site. And this can be any type of site. For example a landing page for a restaurant. This could be an artist page for showing off their work. A lot of times, this is going to be a site that showcases a business. It's going to be like a landing page, contact page. And you're also going to most likely have some other thing like a portfolio or a menu. Based on what the actual business is that you're going for. And this doesn't have to be a legit business. You don't need to find a business to build this site for. You can build it for an existing business if you want for your own purposes, make up a business and build it for it. Really, this site is to show that you're able to make an appealing, engaging and high converting landing page, so that when people come to this landing page, they know exactly what it is. They know what this restaurant is selling. They know where it's located. They know how to contact them. They can look at the menu. And make it look really visually pleasing. You want people to be amazed when they go to the website. You want the experience to be really good. So, this is focused entirely on making the front end, user interface and user experience really, really good. This is your ability to showcase how good you are making a front end website. And the best part is all the time you're going to be working for companies that need a landing page They need that front end exposure. They need to have something like a Barber shop. They need a website. Tons of companies need these really simple, front end only websites. So, showing that you have the ability to make these websites is going to make you incredibly marketable, not only in freelance, but also for getting a job since companies just need this technology and need these skills. So, this is a great project that's really easy to do and can be completed in even just a single weekend, if you really put your time and effort into it. And you can expand this and make it as complex an amazing as you want. Or you can keep it relatively simple if you're not as good at the front end. So this is a great secondary project to work on.

この文章をゆっくり読めば大体どんなことを言っているのか理解できると思います。聞くのと読むのでは相当違いますよね。ではその差を埋めるためにシャドーイングをしていきます。

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ステップ❸ 文章ごとにシャドーイングする

まずは一文一文シャドーイングをやっていくのが一番です。もちろん聞き取れた文章についてはスキップしても構いません。例えば冒頭の文章が理解できなかったとします。

Now that you have built out this site using an API, the next site you should create is going to be a brochure site.
ここまででAPIを利用したウェブサイトを作ったので、次に作るサイトはパンフレットのサイトです。

恐らくbrochure(パンフレット)という言葉に違和感を感じた人もいると思います。「パンフレットサイト」というのはアクションや機能があるようなウェブサイトではなく、企業サイトのランディングページのように事業やサービス、商品などをきれいに紹介する静的なページのことを指します。

そこでまずこの文章をワードにコピペしてください。そのすぐ下にカーソルを持って行って、そこから文字起こしボタンをクリックして、自分の声で同じ文章のディクテーションを始めます。

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なるべくオリジナルの発音を真似て、ほぼ同じ文章がディクテーションされるようになればOKです。たったこれだけで、リエゾン(音の連結)などが発生して聞き取れなかった部分が次回からはっきりとわかるようになります。

一文のシャドーイングで英語表現のパターンが覚えられる

シャドーイングは単なる発音の練習ではありません。実際の表現をうまく発音できるようになったら、自然とその「表現パターン」も身についているという点を理解してください。

先の冒頭文をもう一度見てみます。

Now that you have built out this site using an API, the next site you should create is going to be a brochure site.

この文章全体を見ると、「では、~をやったら、今度は~をします」という表現になっています。英語の勉強ではNow that ~ は「~した今、」のように覚えたかもしれませんが、そんな訳だけで理解していたら、演説か何かで使うような表現みたいに聞こえますよね。次のような表現を英語で言いたい時、この文章パターンがそのまま利用できます。

「では関数について理解したら、実際にいくつか書いてみましょう」
Now that you have understood functions, we'll try to write some.
「さあ私のことが分かったんだから、今度はあなたが話す番よ!」
Now that you have known me, it's your turn to talk about yourself.

一つの文章の発音にシャドーイングを通して慣れると、同じような表現をとてもうまく話すことができるようになります。難しい発音を聞き取る練習だけではなく、英語のアウトプット力の強化にも絶大な効果を持つのがシャドーイングです。是非皆さん、ディクテーションをしながらやってみてください!


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