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弁当屋のコロナ対策 記録④

5月前半

『ゴールデンウィークは自粛』と政府や
メディアが訴えている。
それを受けての消費者の自粛的行動がポイントになる。
自分たちの店のお客さんが、自粛をどう解釈し、行動するか。

仮説1 完全に外出を避けるようになる
仮説2 
レジャーなど遠出を控え買い物は近隣
仮説3 
自粛せず帰省や遠出する

これは地域によって違うと思うのですが
いっぽのある街は地方都市。
通常のゴールデンウィークは普段より人が減る
観光地ではないので帰省したとしても家族そろって
レジャーへ出かけてしまう。
家族で入れる大手チェーンは賑わいますが
いっぽは日常使いの店を目指して商品決定
しているのでこの時期の店頭売り上げは減少します。
その代わりにイベントが増えるのでイベント用の
大量注文を受注することでバランスをとっていました。

今年は、そのイベントがない・・・仮説1だとしたら
いっそ休んでしまおうか。このタイミングで補助金申請
という手もある。悩んだものの仮説2を採用した。

仕事が休みで帰省、レジャーを控えるという事は、
地元に人がいるということだ。日常食は必要と
されるのではないか。不安もありつつ、営業を決めた。

ただ、4月から夜の客数の減少が大きかったため
無理はせず営業は昼のみに絞りロスを減らす事にした。

結果として、予測はほぼ当たり日々安定した
客数を確保できた。ある意味ゴールデンウィーク
らしくない穏やかな日常感。
普段と違ったのは一人の買い上げ個数が多い事
新規の客が予想より多かったこと。
これは、自宅に毎日家族全員がいるという
ステイホーム週間ならでは。新規の客は
他店(飲食店)との比較をしている会話から
おそらく巷のテイクアウトブームの影響も
あるようでショーケースに並んだ中から
選ぶスタイルは他と違うので喜んでいただけた。

大口の予約が無いままなので苦しい事に変わりは
無いものの何とかゴールデンウィーク中も
最低限の売上を確保できた。緊急事態宣言解除後
企業からの予約も戻りつつある。少し安心。

今回短縮営業をゴールデンウィーク期間中だけでなく
5月31日までとしたのは休業にしたままの
定食屋の代わりになる次の柱を模索するためだった。
正直、このまま飲食店というスタイルを続けるのは難しい
と思っている。もちろん工夫をすれば
いずれ収益を上げる事も出来るかもしれないが
時間がかかる。今の自分たちにそれを待つ体力はない。
より、場や時間に縛られずリスクを分散できる
これからの世の中に合わせた新しい仕事の柱を見つける
良い機会だと考えた。

これに関しては、まだ道半ばといった感じなので
次回お伝えする予定。ただ定食屋に関しては
決断することにした。

ごはん屋いっぽは、飲食店部門を撤退する。

ずっと飲食店で修業してきた身としては
思い入れもあり、迷いはあるが
今は生き残る事だけを考えよう。


いつかまた違う形で関われる日が来ると信じて。

記録⑤へつづく

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