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チューハイに残った氷を食べたいと言えた記念日。

「こちらのグラス、お下げしましょうか?」
店員さんがこちらを見て言う。

「あ、いえ、氷食べるので。すみません。」
口を次いで出た言葉に、私は驚いた。
普段なら言わない、と言うか、今までなら絶対に言わないようなことだった。

なにかと誰かの好意はしっかり受け取らないと、と思うタチなので、お飲み物いかがですか?と聞かれると、あっじゃあ生ビールで、とか言ってしまうのだ。要らないのに。

そんな私が、
「氷を食べたい」と言えた、、、!!!

(なんやねん、氷食べたいって)

記念日だ。革命だ。

ひとり、その発言に驚いていたら、
隣にいたパートナーに言われた。

「前、そんなこと言うてた?言えるようになったんやね。」

やはり気づかれていた。
そんなこと言うタイプではなかった。

言葉に出して言われると、
余計にその小さな変化を感じることができ、
なんだか嬉しくなった。

私の勝手な推測だが、小さな意識の積み重ねがその発言を生んだのだと思う。

自分は自分の意思を持つ
迷惑をかけることと意見を言うことは違う

何度も何度も繰り返すと、自然と板についてくる。

だれかにとっては無意味なことでも、
わたしにとっては価値があること。

それが、氷を食べたい、と言えたこと。

5月2日は、氷が食べたいと言えた記念日だ。

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