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組長

⭐️⭐️⭐️
(星の数でこの記事のオススメ度を
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昨日のnoteで僕は
父親に迷惑をかけられかけた
話を書いた。

父が僕に適当に教えた
間違った知識によってトラブルが
発生しかけたのである。

同じような話を思い出したので
今日はそれについて
書いていきたいと思う。

自粛期間中、
様々な著作物に触れた方は
読者の皆さんにも多いと思うが
僕も色々な映画やドラマ、漫画を読んでいた。

その中でも最も印象に残っているのが
『静かなるドン』だ。

漫画家である新田たつお氏の代表作で
主人公である近藤静也が
昼間は下着メーカーのデザイナー、
夜は暴力団の総長という
非常に変わった設定で
ストーリーが展開される。

多少過激な表現は出てくるが
基本的な描写はギャグで
僕も楽しみながら読み進めた。

序盤
主人公である静也の父、
2代目総長 近藤勇足が殺され、
静也が3代目総長に任命されるシーンがある。

内部抗争を制御するための
静也の母の判断だった。


あまり気にせず読み進める中で
その場面に差し掛かった時、
ある昔の話を思い出した。


僕が小学校に入って間もない頃、
家で父とテレビを見ていると
ニュース番組がはじまった。

報道されていたのは
ある暴力団についてで
警察が建物の中に侵入するのが
とても印象的だった。

純粋だった当時の僕は
父に尋ねた。

「これ何?」

父は答えた。

「まああれやな。〇〇○やな。」

父はカタカナ三文字で
暴力団を言い換えた。

当時の僕にとっては全く分からなかったが
ニュース映像の内容からなんとか察して
更に質問を繰り出した。 

「この組長って人はなんなん?」

「まあ一番偉い人やな。ボス」

チャンネルを変えようともせず
全く噛み砕く事もなく
幼い僕に語りかけてくる。

「組長はどうやって決まるの?」

そんな事を聞かれても
普通は幼い僕には答えず、
話を逸らしたり遮るべきだ。

しかし父は即答した。

「そりゃ、いっちゃん喧嘩強いやつや」

何故これほどまで自信満々に答えたのか
今でも正直分からない。

『静かなるドン』で言えば
主人公の静也は確かに喧嘩が強いが
周りを強い人間が固めており、
静也自身は相当な状況ではない限り
表に立つ事はない。

静也よりも強いのではないかと
考えられる人物が多数出てくる。

しかしその頃の僕は全く知識がないため
父の言葉を信じ、更に尋ねた。


「誰が喧嘩強いかどうやって決めるの?」

「年に1回トーナメントするねん」


年に1回トーナメント???

何故父はここまで流暢に
口から出まかせが言えたのだろうか。

『静かなるドン』は確かに
現実世界ではなく漫画ではあるが
そんなシーンは全く出てこなかった。

もしそのような催しが開催されたとしても
手下は組長に忠誠を誓っているため
公正な勝負にはならないだろう。

父は冗談っぽい口調でもなく
ボケで言っている感じでもなく続けた

「この人は毎年優勝してるんやろなぁ。」

なぜあんなに真っ直ぐな目で
語っていたのだろう。

今でも父の話す内容は
ほとんど理解できない。

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