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印相(手の形)で仏様の名前や意味がわかる

記憶は定かではないが30年程前になろうか、合気道道場と太極拳道場に短期間ではあるが同時に通っていたことがある。目的は武道の教義としての瞑想と呼吸法を学ぶためである。
合気道の稽古では呼吸法と瞑想が稽古の最後のルーティンだった。瞑想のときに、教師の指導で胸の前で必ず手を組んで瞑想していた。まるで忍者が術をかけるためにする独特なスタイルだったことを記憶している。

その後、寺院で見た仏像の結ぶ手が合気道の瞑想時にしていた手の形とよく似ていると思ったことがある。それ以後、仏像や仏画に接するなかで、仏様の手の形、つまり「印相(いんそう/いんぞう)」に興味をもち、その重要性を改めて認識するようになった。
如来像、菩薩像、明王像、天部像のそれぞれの役割や意味を理解するうえで重要なのが印相であり持物である。それを見て仏様の名称や意味を知ることが可能なのである。

とくに如来像は顔の形や法衣等も同じようでなかなか見分けがつかない。たとえば、坐禅や瞑想する場合によくする印相が「禅定印」といわれるもの。膝の上で両手を重ね両手の親指の先を合わせた形でシンプルなものとして馴染がある。釈迦如来像の印相ということになる。一方、親指と人差し指の先をつけ両手を重ねた形が阿弥陀坐像の印相の形である。

日頃、手を結び、印相を組むのは坐禅やヨガそして武道などをされている方以外はほとんどないと言っても過言ではない。私の些細な経験から手を結ぶことによって集中力が高まるように思う。何かの機会に、ぜひ体感してみてください。

トップの写真は、大日如来の智拳印




文/ 渡邉雄二

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よろしければサポートお願いします。日本の伝統文化に関心を寄せています。若いころに文化圏の異なる地域の方たちとの交流で日本のことをあまりにも知らなかったことに気づかされ、それがきっかけで広く浅く学んでいます。拙いレポートですが、お目に留めていただければ幸です。