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カシオトーンしばりのコンピレーションアルバム「Casiotunes!」があまりに音ゲーマー向けの内容とメンバーだったから推しポイントを紹介させてくれ

みなさまこんにちは!自粛期間、どうすごされてますか?

私はどうぶつの森や聖剣伝説3リメイクをプレイしたり毎日音ゲーやりたいと空に向かってつぶやいたりしています。音ゲーやりてえな。

C98が中止になってBOOTHなどで様々なアーティストさんの絵や音楽が頒布されました。そのうちの一つのCD、カタオカツグミさんが主催されたCasiotunes!が大変心にグッと来たので、持ってない人はもったいない!特に音ゲーマー!中でも古参ポッパー!これ読んだら驚くぞ!買え!の意味を込めてめっちゃ推しポイントを紹介していきたいと思います。

ちょっとでも惹かれたら試聴でもしてくれたらうれしいな。

なお私は関係者でもなければ音楽作る側でもなんでもないただの一般人なので、音楽解説の諸々は物足りない部分があるかもしれないのですが、そのへんは許して

そもそもどんなアルバムなの?

タイトルどおり「カシオトーンを使って作った曲」のアルバムです。
カシオトーンとはなんぞや?という方もおられるかもしれませんが、もしかしたらみんな一度は見たことがあるかもしれません。

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↑こういうのとか(ガイドが光るやつ)

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↑こういうのとか。我が家では小学生の娘が使ってた。

恐らくヨ○バシなどのキーボードコーナーで見たことある方も多いはず。
そんな電子キーボード「カシオトーン」

さらに驚くべきはその作曲勢の方々。YMCKのメンバーや、ELEKTELさん、村井聖夜さん、そして何より主催がカタオカツグミさんという、電子音楽好きにはたまらんラインナップなのです。アーティストについては後ほど各曲の紹介と共に更に詳しく書かせてもらおう。推しポイントなので。


ジャケットとブックレットがエモい

ジャケット前面の絵がキッドピクスというかWin95というか…そのあたりを感じさせるような時代のデジタルの絵!

後ろの曲目はカシオトーンの操作部分っぽくなってて好き!!

ジャケットについての最大の推しポイントはカバーを開けてCDを取り出した後のここ。

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いろんなカシオトーンが載ってます。めっちゃかわいい。この絵の忠実っぷりがすごくて、すごい細かい所まで書いてあるのでじーっと見てしまいます。愛を感じる。

そしてブックレット、中は見せられないけどアーティストの皆様がそれぞれカシオトーンと一緒に撮影した写真が載ってます!!しかも全員!すごい!

Casiotunes!のブックレットの特徴として、各楽曲に作詞作曲だけではなく、どの機材を使ったかが書かれております。カシオトーンのどの機種使ったか、とか、何台も使った方は全部の型番を書いていたり。

「えっこの曲は1台しか使わないでこんなたくさんの音色を奏でてるの!?」とか「そんなたくさんの台数使ってるの!!カシオトーンの音色の幅すげえ!!!」とか、このアルバムならではの楽しみかたができます

カシオトーン好きにはもちろん、全く知らない方にも楽しめる素敵なブックレットです。推せる。


ここからは一曲ずつ曲紹介をしていきます。

1.はるかぜの冒険

アーティストはkagerowさん。

タイトル通り冒険がはじまるような爽やかな曲。
アクションゲームの1面で流れてそうな軽やかな感じで、後半の盛り上がりがまさに「楽しそうな何かが始まる…」を想起させて気持ち良い~!
まさにオープニング曲!!アルバムの1曲目からワクワクが止まりませんね。

そして何よりいろんな音が鳴っていて、カシオトーンってこんな音を出せるんだ!?ってなります。すごい。

kagerowさんって普段どんな曲作られる方なんだろう、アーティストについて詳しく調べなきゃって思ってたんですが

あああああああああああ!!!普通に存じ上げてる方でしたあああ!!気づかずすみませんでしたああああああ!!!!!!!

ともかくアクション冒険ものオープニングが好きな人にオススメです。推せます。

2.Beat Bank Twenty-one

アーティストは電子音楽好きには(そうじゃなくても)とってもとっても有名なYMCKのYokemuraさん

タイトルからするにカシオトーンに入ってるビートバンクの21番のものをメインに作ってるのだと思うのですが、確かにずっと変わらぬテンポとビートが約4分間鳴っているのですが、展開とメロディの付け方がすごくて全く飽きないのです。

聞いてるうちに耳に馴染んできて間違いなく身体はノリノリになっているのですが、脳みそは休まるのです。不思議。

YMCKというと8bitサウンドのイメージが強いのですが、今回は別のジャンルを聞けたので、そういう意味でもたまらん一曲です。推せます。

3.大東京大統領

アーティストは古町MOIさん。

1,2とオシャレな感じできて…さあ3曲目、おっ、イントロすっごいかわいい!!さすが女性アーティストさん…!!(ブックレットの写真で知った)

ん…歌詞がラップ…!?!?

テレビもねぇ…ピアノもねぇ…

吉○三じゃねえか!!!!!!!!!!!

そんなカシオトーンのかわいい音色に合わせた東京へ行くやつのパロディです。今回のイロモノ枠だと思うのですがこれが異常に頭に残るんですわァ…

作曲者の古町MOIさん、どんな方だろうって思って調べたらナードコアやジャスコテックを中心に活動されてる方と聞いて、なるほど、耳に残りやすいのは音源の使い方が特徴的なんだと感じました。

一度聞いたら離れなくなるこの曲、推せます。

4.The smallest and best keyboard in the world

アーティストはELEKTELさん。

このCDが気になっているnote読者なら、ELEKTELさんと言えばbeatmaniaIIDXシリーズの「MOON RACE」や「earth-like planet」、ポップンミュージックシリーズの「フレンチシネジャズ(Le départ à L'Alpe-d'Huez)」なんかを思い浮かぶ方が多いのではないでしょうか。

なんとなく聞いていられて、身体が揺れる、そして情景が思い浮かべられる「音」の使い方が素敵。

そんな印象を持ってる方が多数かと思いますが、今回のCasiotunes!でも同様に、宇宙をふわふわ飛んでいるような気持ちにさせてくれます。

テンポがとてもゆっくりなのですが、それ故に曲への没入感がハンパないです。

ELEKTELさんの曲が好きな方はもちろんですが、なんとなく目をつぶって休みたい方にとてもオススメな曲です。推せます。

5.ki-o-ku

アーティストは今回の総監督、主催を務めたカタオカツグミさん

カタオカさんについては言わずもがな、音楽ゲーム黎明期の頃からパーキッツとしての活動や、カタオカさんはソロとしてもたくさん曲を出されております。ポップンミュージックにはブタパンチ名義で一見ネタに聞こえるような曲(オイパンクとか黒船ファンクとか)を作ったと思えば、スパイラルステアーズ(Babel ~Grand Story~)や、ノスタルジアのDream of youでユーザーを泣かせてくるなど、幅がめっちゃ広くて心に刺してきます。

もちろん、音楽ゲームだけでなくアニメなどのタイアップでも活躍されており、音ゲーをプレイされない方でも、とんでぶーりんやボンバーマンジェッターズでその音楽を耳にしたことある方は多いのではないでしょうか。

さて好きなアーティストさんの紹介なので思わず早口オタクになってしまいましたが、曲の内容はというと、電子的な音とピアノの音色が調和するとてもノスタルジーを感じさせるものとなっております。

途中から入るピアノ音からの部分がなんとなくこれまでカタオカさんの作った曲のフレーズっぽさを感じて、すごく感傷的になります…ずっと泣きメロが続いて、Dream of you感のあるところで胸がぐっと締め付けられました。

まさにタイトル通りカタオカさんとカシオトーンとの記憶をたどってる曲なのかもしれません…。いい曲という言葉じゃ伝わりきれないぐらい心に来るとてもいい曲です。推せます。

6.Big Foot

アーティストはDaisuke Ohnumaさん。

これまでの曲はわりと優しめの音色、ふんわりとした曲が多かったのですが、この曲では一転、ハードでビビッドな一面が伺えます。
低音がとっても気持ちよく、カシオトーンの魅力を他の方々とは別の方向で引き出しているため、真っ先に「面白い曲」という感想を持ちました。

作曲者のDaisuke Ohnumaさんといえば、大福Pとしてボーカロイドを用いた曲や、またオリジナル曲の商業活動されており、そして私音ゲーマーがパット思いつくはやはりSOUND VOLTEXでプレイできる「香港功夫大旋風」とGAMBOLのリミックス「GAMBOL(dfk SLC rmx)」です。

今回の曲はこの後者のGAMBOLリミックスの雰囲気に少し近くて、カシオトーンくんがかっこよく見えてきます。少なくとも自分が鍵盤弾いて音色を遊んでいた時には「こんな音何に使うんだ…」という思いでしたので、それを一曲として作り上げるのがほんと凄いです。推せます。

7.放課後レトロフューチャー

アーティストはToMo K.さん。別名義でCathy Lauさんとしても活躍している、と書けば、思い出す方も多いのではないのでしょうか?ポップンミュージックシリーズのカントン(和你一起走)やティアーズ(Angel Fish)で スイートかつ力強い曲と歌声を聞かせてくれたあの方です。

この放課後レトロフューチャーは全体的にキュートな曲調に、ToMo K.さんの声が乗っかって、聞いてるだけでちょっと笑顔が出ちゃう素敵な曲です。

曲調も、歌詞も、90年代のアニメーションの音楽感があってまさにレトロでどことなく懐かしい雰囲気を感じさせてくれます。なので知らない曲でも始めから身体がノリノリになっちゃうんですよね。

インターネットがまだダイアルアップだった時代のPCゲームとか、MIDIがいろんなところで流れていたあの時代とかが好きな人には絶対ツボにハマる楽曲です。推せます。

8.Meadow

アーティストはSaitoneさん。

電子音楽でピコピコが多く使われている曲なのに、全く古臭さを感じない、とても未来を感じる曲です!!最初から最後まで展開に耳がワクワクしてしまいます。

1曲目の「はるかぜの冒険」の時にもカシオトーンでこんな音出せるの!?ってビックリしてましたが、この曲もまた、本当にカシオトーンのみで構成されたとは思えない音色の多さと音の厚みで表現の幅に驚くばかりです。

作曲者のSaitoneを調べていたらゲームボーイチップチューンで活躍されていて、その活動は世界でも広く知られているとのことで、お名前は聞いたことあるなあと思ったら

ポップンミュージックのチップトロニカ(Opportunity)の方でした。納得。メロディも展開もすごいハッキリしてるのに、どこか掴みどころのない、何度も聞きたくなるクセになる曲なんですよね。

そんなわけでチップトロニカでスコアを落としがちなあなたやチップチューンが大好きなあなたにオススメです。推せます。

9.merge

アーティストはfluffyさん。聞いていると考えていることが解放されているようなマシュマロのようにふわふわした曲です。そして、聞いてるうちに溶けていってしまいます。カシオトーンの丸みのある音を存分に活かした包み込まれていく感覚を覚えます。

恐らくタイトルのmergeは「融合」「融け合う」という意味なのですが、まさにカシオトーンの音に融けていく気分を味わえます。

作曲のfluffyさんはtigerlilyさんとみずたまさんのお二人がメンバーで、主に作曲を担当されているtigerlilyさんについては「STRLabel」というお名前でBMSでお名前をご存知のかたもいるのではないでしょうか。

主に作詞・歌唱を担当されているみずたまさんは最近だとノスタルジアシリーズに収録された「Datte! Brand-New Me!!」で歌唱を担当された方。あの曲のふんわり、すっと溶けるような歌声が今回の曲でもばっちり聞けます。透明感のある女性ボーカル好きにオススメです。推せます。

10.Small Friends

アーティストは最近ではポケモンのEDテーマに起用されたり、昨年出たアルバム「Night Flow」が大きな話題になっていたりと、テクノ・クラブミュージック好きなら名前を一度は聞いたことがあるだろうパソコン音楽クラブの柴田さん。

音ゲーマー的に言えばごく最近beatmania IIDXシリーズにてぷにぷに電機さんを迎えた「Hyper Drive」をリリースされておりました。とってもオシャレなダンスミュージックで、演奏が大変楽しい曲になっておりました。

今回の曲はそんなパソコン音楽クラブさんのテクノの雰囲気を残しつつも、ピアノを中心としたポップな感じの曲で、なんというか…なんでもゲームで例えてしまうのがアレなんですが、RPGの街とかで流れてそうなとても耳に入りやすい音楽です。

オシャレよりもすごくキュートでポップな曲なので、RPGの音楽好きにはたまらないかも。推せます。

11.薬草が生えてそうな山

アーティストはKNOTSさん。

前の曲とは一転してベースがお腹に効く硬派な、かつ時々入る響きのある高音が耳を心地よくさせる曲となっております。キックとベースがすごく耳に残りやすい曲で、重低音と、後半の畳み掛けるようなピコピコがちょうどよく調和していきます。

前の曲が街の音楽ならば、これは山ダンジョンの音楽でしょうか(そのまま)。後半につれて目的の場所に近づいているのも曲の展開で想像できるのが聞いていてワクワクしてしまいますね。

こんな硬派なかっこいい曲を作るKNOTSさん、一体どんな方なんだと思って調べてみたのですが

マンガ家さん!?!?!?!しかも絵めっちゃかわいい!!!!!!!!!!!!

とても器用さと活動の幅広さを感じるアーティスト様でした。本と共にオススメです。推せます。

12.VS.進まざるを得ない

アーティストはロックバンド匿名希望のギター/ボーカルを始め、様々な場所で活躍されているゲーカーナトゥミさん。

匿名希望での曲や、ソロ活動での曲を先にちらっと聞いてとても好みなロキノン系オルタナティブロックだったため、いったいこのアルバムではどんな曲になるのか聞いてみると…

ち、力が抜ける不思議な曲~~~~~~!!

なんか一旦不安定にも聞こえるんですが、不安定なはずがメロディーの終わりにはそれがカチっとハマってる感じがして、聞いてて嫌になることはないそれが不思議。

ラップがメインな曲なのですが、ラップ以外のところもすっごくほわんほわんしていて、ああでもカシオトーンとのこの空気感がマッチしてるから聞いてられるんだなあと感じられました。推せます。

13.What You Get is What You Got

アーティストはナナビットさん。

カシオトーンのエレクトロ感が十二分に伝わる、とってもきれいな星空のようなキラキラした曲です。曲の後ろでずっとキラキラしている音の左右へのパン振りも気持ちよくて目を閉じて音に集中していたくなります。

ドラムが重すぎないのがとても心地よく、後半の低音も煌めいている曲のイメージを崩さない、大変耳ざわりのいい音楽とカシオトーンによる音作りの巧さをひしひしと感じました。

ナナビットさんは普段よりシンセやエレクトロのジャンルで活躍されており、早速twitterやSound Cloudで公開されている他の曲を聞いてみたのですが、どれも本当に音が透き通るように美しいです!!

疲れてる時に聞くととても癒やされます…こんな現代にとてもオススメなのでぜひ聞いてみてください。推せます。

14.Blooms on you

アーティストはmu-stationこと村井聖夜さん!

BEMANI系音楽ゲームを始め、コナミのゲームをプレイされている方なら知らない方はいないはず。
「みつめてナイト」「ときめきメモリアル」そして「ポップンミュージック」を始めとした音ゲーに多く楽曲を提供されており、「キーボードマニア」ではサウンド担当を務めておりました。最近では「オトカドール」でもサウンド担当されております。

村井さんの提供されている曲や、ボーカルとして使用されている合成音声のALTちゃんのイメージで、電子キーボードといえば村井聖夜さんの印象が強い音ゲーマーの方も多いかもしれませんね。

そんな村井聖夜さんの今回の楽曲はゆったりとした、音の広がりを感じる、どことなく帰郷を感じさせるアジアン味もある、とてもあたたかい曲です。名義で言うならworld sequenceテイストもあるため、村井さんのゆったり曲が好きな方にはどストライクな楽曲だと言えるでしょう。

次々に重なっていく音がとても美しく、タイトル通り、音色がゆっくりと咲き誇っていく様子が浮かんでいきます。これまで聞いてきたカシオトーンの音を全て包んでいくような心がポカポカする曲です。

村井聖夜さんのかわいい系ゆったり系が好きなら間違いなく好みだと思います。推せます。

15.すきすきカシオトーン

アーティストは小宮真央 & LUNCHBOXさん!作詞・作曲・編曲が片岡嗣実さんとなっております。

アルバムの最後の最後にテーマソングが入ってくるの、まさにエンディングテーマっぽくて最高にアガりました!!歌詞からカシオトーンへの愛を感じますね!みんなで合唱しそうな勢いの曲です。明るくて、かわいくて、カタオカさんのポップなイメージと小宮真央さんのガーリィな歌声がバッチリ合っています。ウキウキ!!

小宮真央さんについてはかなり前から同人活動のCDのボーカルでよくお名前を見かけます!作曲家のねこみりんさんと一緒にご活躍されていることが多く、SOUND VOLTEXシリーズでもねこみりん feat.小宮真央×みゆ×えみゅう。名義で「オトゲラヴ!」を提供されております。

この曲も小宮真央さんの声と、キャッチーなサビのフレーズで一回聞けば覚えられちゃうほど。また、アルバムをこのまま繰り返し再生すると、1曲目に戻ってオープニングにも感じられるのがいいですね。カタオカさんのこういう曲ほんとすきです。家にずっといることで鬱屈とした気持ちがすごく明るくなります。みんな聞こう。

この曲、インストアライブとかで生で聞いてみたいなあ…

とってもとっても推せます。

どこで聞けるの?

こんな古参音ゲーマー直撃のアルバム、聞かない手はないよなあ?

現在はCD通販はもちろん、サブスクリプションでの配信も行ってるとのことです。

家での作業が多いこんな時こそ、カシオトーンが奏でるどこか未来的で、どこかレトロな音楽に耳を傾けるはいかがでしょうか。きっとあなたもカシオトーンがすっき!になってしまう、そんなアルバムの紹介でした。

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