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美術館に行くと、今までと違うものが見えるようになるか?その19

永遠のソール・ライター Bunkamura ザ・ミュージアム 2020年1月19日(日)

写真は結構好きなのですが、写真展には行ったことがありませんでした。あまり面白くないような気がして。

なんだか気が向いて、ニューヨークの写真家ソール・ライターの写真展を見てみました。

ソール・ライターの写真は、窓ガラスを通した向こう側の人の流れを写していたり、車の中から街並みを写していたり。雨で濡れた窓ガラス越しの人が、何と情緒的なことか。しかもオシャレ。

歌川広重のような構図(手前の梅が大写しになっていて、その梅越しに向こうの風景が見える)も斬新なんじゃなかろうか。

窓ガラスに写り込む人と透けて見える人が交錯するのには、黒澤明の天国と地獄のシーンを思い出します。

ソール・ライター自身が写り込んでいる写真を見ると、「ゆきゆきて神軍」という映画の原一男監督が映画の中に写り込んでいたような、制作者自身も一体になった世界観を思い出しました。

ひょっとしたら、色々な芸術家や映画監督が影響を与えあっているのかも。

ということで今日の一枚は、ソール・ライター「帽子」。

Bunkamura ザ・ミュージアムで、2020年3月8日(日)まで。

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