5月2日放送分『青天を衝け』プチ解説
5月2日放送分『青天を衝け』(第12回)は、渋沢たちや慶喜が京に向かうところで終了。この回にて、血洗島編が終わり、一橋家臣編がはじまります。ついに慶喜の家臣となり、激動の幕末を駆け抜けていきます。
今回はある意味、神回でした。映像の美しさが特に際立っていました。堤真一演じる平岡のシーンなんか、映画みたいでしたね。個人的に、久しぶりに熱狂している大河ドラマです。毎週日曜が楽しみでなりません。
それでは今回も、『青天を衝け』プチ解説をお送りします。
1.渋沢うた
栄一と千代の娘。劇中ではまだ赤ちゃんでしたが、維新後は宇和島藩士だった穂積陳重に嫁ぎます。穂積は英吉利法律学校(現・中央大学)の創設者の1人であり、東京大学教授兼法学部長や最高裁判所判事などを歴任します。うたはのちに歌子と名乗り、歌人として活躍するほか、出征軍人家族慰問婦人会で理事を務めるなど、精力的に活動します。
2.勝麟太郎
言わずと知れた勝海舟ですね。今回は会話の中での登場でしたが、この時点では軍艦奉行並。イギリス船を購入して「順動丸」と名付け、これに慶喜らが乗船して上洛します。その後は罷免など憂き目に遭いますが、江戸城無血開城に奔走するなど活躍。維新後も明治政府にて、海軍卿や枢密顧問官として活躍します。
3.ものの道理だけは踏み外すなよ
渋沢の父・市郎右衛門(演・小林薫)が、上洛する渋沢に言った言葉。これはある意味、論語を実業を行う上での規範とした渋沢の原点とも言えます。お金を稼げばそれでよいという資本主義の中で、公共的な視点や他者を慈しむ気持ちを持ち、豊かな社会を築いていくことを、渋沢は自著『論語と算盤』にて語っています。あくまでもドラマのセリフではありますが、当ドラマの演出担当は、この道徳と経済の両立を説いた渋沢を描くべく、このセリフを入れたのではないかと推測しています。
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ついに次回から京都編です。京都といえば、新選組に薩長土肥の維新志士の面々など、超メジャーな歴史上の人物が登場する場所。様々な立場の人物がどのように交差していくか、今から楽しみです。
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