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8/21-8/25 相場振り返り・見通し

 こんにちは、投資猪です。少しずつですが暑さも和らいできましたね。
 先週はNVIDIAの超絶決算パートⅡとジャクソンホールで一喜一憂しながらも、全体としては買戻しが優勢の1週間となりました。今週も簡単に振り返っていきましょう!
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@invest_wildboar

経済指標振り返り

特に重要なイベントとして、
 アメリカ…NVDA決算、期待インフレ率、ジャクソンホール会議
を挙げていました。結果まとめです!

NVDAは爆益、ジャクソンホールは無風

 NVDA決算については多くの方の分析がなされていますので、特に触れませんが、AI関連については文句なしの爆益決算&ガイダンスでした。決算後出尽くしで売られているわけですが、コンセンサスのフォワードPER 30.7 に収まる経営状況ではありませんから、どこかではまた大きく買われていくことでしょう。
 この1カ月スタートが同じテーマになりますが、アメリカの長期金利から見ていきましょう。

アメリカ超長期金利、実質金利の上昇

アメリカ10年債利回り

 今週は
水曜日の製造業、サービス業ともにPMI悪化が欧米で発表
景気後退懸念で10年債利回り上昇トレンドがストップ
→金曜日にミシガン大期待インフレ率(1年/5年)の悪化で再び上昇
(ジャクソンホールで中立金利議論が出なかったため超長期金利は低下)

という展開となりました。

・前半は経済不安から来る超長期金利の低下による10年債利回りの低下
・後半はインフレ再燃懸念による10年債利回りの上昇
 ということで、やや「悪い金利の動き」となったものの、1週間通して見ると全体としては10年債利回りは低下したため、株式市場には買戻しの雰囲気の方が強くなりました。


ジャクソンホール会議

 大方の予想通り「大したことは話さない」という結果でしたね。
 中立金利(経済を熱くも寒くもさせすぎない金利)については不確かなものなので、その推定をもとに話は進めないという彼のスタンスは堅持されており、早まって上昇していた超長期金利については今後修正が行われるのではないでしょうか。個人的には 30年債利回りは3.8%-4.3%のレンジにまたじっくり戻る可能性を考えており、そういう意味では $EDV や $TLT, 勝負をかけるなら 短期で $TMF を少し買っていくのもありなポイントかもしれません。
 ただし現在のアメリカの底堅い景気動向を見ていると、潜在成長率や Longer run の政策金利については、今後のFOMCでしれっと上昇を織り込んでくる可能性はあるので、ポートフォリオの一角に改めて忍ばせ始める、くらいの認識で良いかと思います。

 東京消費者物価指数

 日本消費者物価指数(CPI)の先行指標である、東京CPIは少なくとも生鮮食品を除くと予想下振れとなりました。あまり話題にも上がっていませんが、植田総裁のジャクソンホール会議でのパネルディスカッションでは、「年後半に向けてインフレは低下見通しで、ゆえに日銀は緩和姿勢を続けている」という発言がしっかり出ており、矛盾は無い結果と言えそうです。

 ただし重要なのは
・ガソリン代補助
・電気ガス代補助
 これらが「継続なら」という但し書きは必要
です。
 
 選挙対策や今年の税収が大幅上振れ間違いなしという状況であれば、延長しないという選択肢は無いようにも思いますが、注視していきましょう。

日米チャート、ボラティリティマップ、見通し

米国株

引き続き緑ライン上で行ったり来たり

 今週は上記の通り、好悪材料マチマチという状況でしたので、特に移動軸の移動は無く、センチメントに変化はありませんでした。
 来週は 個人消費支出(PCE)、雇用統計、ISM製造業と「データ次第」というFRBにとっては非常に重要な週
です。ただし、PCEについては既にジャクソンホールで全体+3.3%、コア+4.3%とパウエル議長が提示しているので、そこまでの材料にはならないと見ています。
 市場も既にあと1回の利上げを市場は織り込んできていますが、雇用統計も弱い数字はなかなか考えにくく、急落も無いが、急浮上もまだ無い、そのあたりを見ます。

あと1回の利上げは織り込み始めた

 アノマリー的には 9/4 (月)にレイバーデイを控えており(休み明けの機関投資家が売りから入って、相場が比較的暗転しやすいと言われている)、週末に一旦手仕舞い、と考えている投資家は多そうですので少しだけ注意しましょう。

日本株

日経は中国不安で軸が左に移動

 日経は4-6月の踏み上げ相場の終わり方で彷徨う中、やはり中国経済不安の影響を受けることで、移動軸が左へ移動してしまっています。
 ジャクソンホールでの日銀の緩和姿勢継続確認、インバウンドは引き続き絶好調ということで、特に日経平均自体も悲観する必要はないと思いますが、チャートでも上昇基調を続けている「バリュー・内需(インバウンド含む)」が引き続き買われやすい状況と見ます。

 日経平均想定レンジ 30,750-32,000(VI 18-21)
 上値追い…建設・鉄鋼・パルプ・ガス・陸運・倉庫・銀行
 上昇トレンドの中ではやや安いので狙い目…空運(8月空港利用良い)

来週の重要イベント

米国株(ちょっと詰め込みすぎでしょ…)

 6月ケース・シラー住宅価格 (8/29 22:00)
 7月JOLTs求人件数 (8/29 23:00)
 8月ADP雇用統計 (8/30 21:15)
 Q2 GDP改定値 (8/30 21:30)
 Q2 コアPCE改定値 (8/30 21:30)
 8月ADP雇用統計 (8/30 21:15)
 7月コアPCE (8/31 21:30)
 8月雇用統計 (9/1 21:30)
 8月製造業PMI (9/1 22:45)
 8月ISM製造業景況指数 (9/1 23:00) 

日本株

 7月失業率(8/29 8:30)
 7月鉱工業生産(8/31 8:50)

 では来週も頑張っていきましょう!

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統計手法を用いて株式市場を分析しております! 参考になる記事を書いていこうと思うので、もし良ければサポートいただけると嬉しいです^^