見出し画像

アメリカ系とインド系企業から学ぶ

 同窓会ソーシャルバーで出会った卒業生のお話の続き。

 20代、30代の同窓生は、私が日本を離れた四半世紀前とは全然違って、世界を肌で感じながら仕事をしている人が多かった。外資系やIT業界、企業勤務経験を元に新たな事業を興している人・・・こうした人たちだから、ソーシャルバーに来たのかもしれない。

 どんな企業カルチャーで、どうやって仕事をして、本部とどう連携してやっているか。コミュニケーションをどうやってとっているのか。同僚の日本人はどうか。日系企業と何が決定的に異なるか。

 GAFA勤務の人の話。心に残ったのが、日本の企業勤務時代と違って、言語で論理的に説明する力や問題解決能力、つまり抱えている問題を、どういうプロセスを経て解決しようとしているかが問われるので、かえって楽だと言うこと。問題が何かを見つけて分析し、それを解決するための建設的な意見を言う。こうした行為は、昭和で保守的な権威主義組織だと批判や愚痴ととらえられる。世界を制する巨大組織へと成長するには、それなりの理由と努力があるのだと思った。

 外資系といっても米国系だけではない。インド系IT会社に勤めているヒンディー語科の卒業生もいた。今はそういう時代だ!昔、学生時代に旅行したインドとは全然違う。インド独特の文化で組織は成り立ち、仕事が回っているようだ。その組織について行くには、バイタリティが必要で、インドの人たちが開くパーティにも参加してインドの文化を理解し、彼らの懐に入り込もうとする姿は、仕事以上の何かがないとできないだろうなと思った。彼女はまだ入社数年なのに、ものすごくしっかりしていて、意見をはっきり言うので、とても元気が出た。本人は「私は日本の企業ではもう働けないと思う。」と言っていたが。

 インドと言えば、優秀なインドIT技術者雇用をめぐり、世界中で争奪戦になっている。ワシントンDCに本部を置く国際金融機関でも、ITスタッフはほぼインド系で占められているそうだ。行内での課題は、どうやってインド系以外の人材を雇い、ダイバーシティを築くか。新総裁も初のインド系アメリカ人。アメリカにありながら、組織のガバナンスはかつてとは違うものになっている。もう、白人アメリカの時代ではないのだ。

 世界の勢力地図が大きく変わる中、自分はどこに居場所を見つけて生きて行こうか。考えるヒントを無数にもらったソーシャルバーだった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?