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#7 高橋がなりさんとの面接にて追い込まれる瞬間

都内某所、某日、大規模な面接が行われていました。

ある一つの広い部屋にがなりさん率いる会社陣が集まっており、そこに1人ずつ女優さんが投げ込まれてゆくのです。

それが定期的に行われているものかどうかは新人の私には分かりませんでしたが、いつもの会社の雰囲気とは違う事だけは分かりました。

その日の内に沢山のマネージャーさん、女優さんがそこへ訪れていました。

私もその集められた内の一人で、面接される側の立場に居ました。

面接の控室では、「グロスを沢山塗って、思わずキスがしたくなる様な口唇にしなさい」と当時の担当女性マネージャーから言われ、そういうものなのか、と思いながらされるがままにグロスをたっぷりと口唇へ塗られます。

この時の事は鮮明に覚えており、これ以降の仕事の際には、特に口唇を意識してメイクをする様になりました。

仕事用のリップと、プライベート用のリップとを使い分けるのです。

色味が控えめなリップを使い、その上からたっぷりと透明やラメ入りのグロスを塗る、これが仕事用口唇メイクの私の定番でした。

仕事が始まる直前までは、保湿用のリップを塗り、口唇を待機させます。

服装や、部屋に使われている光を見てその日のリップとグロスを選ぶのです。

そんな私を生み出すきっかけとなったこの日は、強烈な出来事から一生忘れられないであろう衝撃の一日となるのでした。

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