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【symposium2】(Part.8)「クバへ/クバから」第2回座談会(レクチャー2)上演記録「『クバへ/クバから』の写真群と沖縄写真史をめぐって」

(Part.7はこちら

共振れの感覚

山本 「沖縄」は、作品制作における充実した、効果的な「問い」として使用してしまえるものとしてどうしてもあったりする。多くの作家が、意識的あるいは無意識にでも、「次は貧困をテーマにします」「次は移民をテーマにします」などといったように、社会的なテーマを自らの制作のために消費している。「沖縄」もそうした、制作において消費しやすテーマのひとつだろうと思う。

三野 だから僕は、東松や中平とのキョウシンセイ――すごい抽象的な話になっちゃいますが――を大事にしたい。今回の、東松における「センリョウ」というモチーフは今でもすごい大事なことだと思うんですよ。

山本 キョウシンセイというと?

三野 ともぶれ。

山本 ああ、共に・振れる。

三野 東松は、センリョウということに共振れがあった。

h センリョウ?

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写真家・舞台作家の三野新と、いぬのせなか座による、沖縄の風景のイメージをモチーフとした写真集を共同制作するプロジェクト「クバへ/クバから」…

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