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【symposium3】「クバへ/クバから」第3回座談会(シンポジウム)上演記録「『沖縄の風景』をめぐる7つの夜話」第7夜(12/27)「写真集制作に向けた公開編集会議の上演」(Part.9)

(Part.8はこちら

全体をふり返って

笠井 今日は『クバへ/クバから』の編集会議でした。前半は7夜(※実際は6夜)のまとめからコンセプトを整理して、後半はすでにある素材から写真集の関係の網目がどのように作れそうかを話してきました。まだ空白になっているけれど、全体を統御するのではない、いわば数珠繋ぎになった一連のシリーズのひとつ目の珠の部分を見つけること、(ホワイトボードの空白を指さして)ここに向かって、ひとまずそれぞれの創作をやっていけそうな気配が出てきた感じですかね。最後に、全体をふり返って、山本くん何かありますか。

山本 ぼくだけでなく全員ひとことずつ言っていくのが良いと思うのですが、今日は、写真集の制作をめぐって、三野さんの撮った写真をどういうふうに一冊にまとめるか、といったところがかなり前面に出ましたが、ここにまた、夜話で三野さん以外の各々が発表し議論した話が、あらためて加わってことになるだろうなと感じています。

 いぬのせなか座のメンバーが発表したことを受けて、写真集をめぐり具体的に考えられるようになったとして、そこからまたもう一度、いぬのせなか座それぞれがどのように立ち回り、応答するかというところが避け難く出てくる、という話でもあります。

 例えばぼくにおいては、写真集における紙面レイアウトをはじめ、紙選びなど、様々意識していくことになると思う。ある仕方で撮られた写真を、どのように編集していくか、という問いについて考え取り組むこと自体が、どのように全体として一冊にまとめられていくのか、そのときどのような語り、あるいはフィクションが立ち上がるのか、または立ち上がりつつも崩されていくような運動が設計されるのか、といったところ……それらを軸として打ち出していくようなプロジェクトだった、という感じになるのかなということをすこし考えています。

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写真家・舞台作家の三野新と、いぬのせなか座による、沖縄の風景のイメージをモチーフとした写真集を共同制作するプロジェクト「クバへ/クバから」…

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