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【2020松本山雅】vs長崎(9/19)H プレビュー 『カメレオンを捕まえろ』

▷長崎戦プレビュー

5連戦が終わったと思えば、また5連戦。

今年ばっかりはしょうがないとは言え、選手達もモチベーションを保つのは難しいのでは無いかと思う今日この頃である。

相手は2位長崎で、ここ2試合勝ちなしと若干苦戦しているようにも思える。

しかし、開幕から負け無しが続いたチームのため、侮ることは出来ない。

手倉森監督率いる長崎をどう攻略するべきか。
長崎の特徴を踏まえて考えていきたい。


▷V・ファーレン長崎予想スタメン

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フォーメーションは4ー4ー2

秋野が前節復帰し、ボランチの層が厚くなった。
秋野とカイオのコンビを予想したものの、秋野加藤、加藤カイオとどの組み合わせで来てもおかしくない。

両SBは安定の亀川と毎熊。
CBは角田、フレイレ、二見と元清水の選手が多数在籍。
スタメン予想ではないが左SHの澤田も元清水。


▷V・ファーレン攻撃

・ビルドアップ

長崎の攻撃は秋野が降りて3バック化するビルドアップから。
見た目は3-1-4-2のようになる。

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加藤とカイオのコンビだと、加藤がその役割を担う。

基本的に両SBに振りながら、機を見て中央に供給という形になっている。

山雅は基本中央を防ぐ傾向にあるため、大外から突破を図る形が多くなるだろう。

・前進

選手が広く満遍なく配置されるため、選手の距離感は遠く、ドリブルで運んだり、突破する傾向にある。
それがリーグ5位のドリブル数という数字に現れていると考えられる。

回数は多くないが1番嫌なのが、イバルボに当てるロングボール。
バイタルを空けてしまうと、SHの選手に前向きで持たれるため、プレスラインと最終ラインの設定をどこに置くかで試合の流れが決まる可能性が高い。

・フィニッシュ

バイタルで前向きに持てると、そのまま縦に速い攻撃を完結させに来る。

が、そのようなシーンは基本相手が警戒してるため、大外からのクロスがほとんど。
両SBとも抉るドリブルを持っているため、軽い対応は避けたい。

クロスフェーズではイバルボだけでなく、ファイター気質の畑に対する警戒を怠りたくない。
もちろん前提として、楽にクロスを上げさせないことも重要になってくる。

また、玉田が出てくるとクロスボールの種類が変わってくるため、要注意。
千葉戦で佐藤寿人にやられた失点を繰り返してはいけない。


▷V・ファーレン守備

守備時は4-4-2のまま。
基本的にハイプレスでもなければリトリートでも無いため、少々形容し難い守備にはなっている。

・プレッシング

多くの人数が連動してハイプレスをするわけではないが、サイドに誘導し、パスコースを限定しながらボールを奪いに来る。(下図)

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イバルボがスタメンの場合、攻めたあと戻ってくるのが遅いため、繋ぐチャンス。

・リトリート

基本的にイバルボ1人が攻め残り、4-4-1のようなフォーメーションになる。

カウンターフェーズではイバルボが下がりながら縦パスを受け、前向きにサポートする選手を使って前進するため、押し込んでいる時も常に警戒が必要。


▷山雅のプラン予想

・予想スタメン

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フォーメーションは4ー4ー2、前節から一部変更と予想。
今節から55周年記念ユニフォームを着用する。

攻めあぐねた場合は60分付近からセルジーニョ・鈴木などを投入して、後半も勢いを維持したい。

対イバルボを考えると森下に出てもらいたいという願望を書いたが、実際には常田か乾が妥当なところか。

・対プレス

この試合のカギは、いかに山雅が落ち着いてボールを持てるかにある。

長崎のプレスに対しての対応は2通り考えられる。
1つ目は、横切りのプレスに対して、SHを牽制しているSBの裏を狙うこと。

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2トップの近い方が抜けるのもいいが、相手のバランスをより崩すなら、遠い方のFWが裏に抜けるのが得策。

ボールを狙っているエリアで収めるならば、早めに動き出す必要があるので、FWには『能動的に受ける』意識を持って欲しい。

2つ目はバックパスからのサイドチェンジ。
落ち着いてポジションを深めに取り直し、前を向いてボールを触ることで、安全に逆サイドへ展開したい。

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ここでボランチがしっかりとサポートに入れれば、プレスによるパスコース限定は難しくなり、前進へと繋げることが出来るだろう。

・守備

守備は相手の3-1ビルドアップに対してどう対応するかを明確にすること。

過去、3-1ビルドアップとは複数回対戦しているが、奪い切れず撤退という試合がほとんど。
撤退は仕方ないとして、前進するフェーズで誰がどのようにアプローチするのかを整理する必要がある。

レビューで言及しなかったものの、栃木戦は前線の選手が無秩序にボールを追うことで、危険なパスコースを空けてしまうシーンが目立った。
その点を修正して、上位相手にクリーンシートを達成し、自信をつけたい。


▷カメレオンを捕らえよ

長崎の分析をする上で、
・特筆するべき特徴が少ないチームである
・圧倒的では無いのに確実に勝ち点を積み重ねている
という、2つの違和感を覚えた。

守備の部分でも述べたが、形容し難いチームになっていることは間違いない。

相手の特徴に合わせて、自分たちのやれることをしっかりと遂行する。
まるでカメレオンのようなチームだ。

序盤の10分で相手のやりたいことを炙り出し、その後10分でそこを突くことが出来るか。
こちら側の柔軟さも問われる試合になるだろう。