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【おすすめ8選】シャーロック・ホームズの映像化作品

今回はkayserが紹介します。大好きな『シャーロック・ホームズ』。イギリスの作家・アーサー・コナン・ドイルが生み出した不朽の名作小説です。登場から100年以上経った現代でも愛され続けるその作品をモチーフに映画やドラマ、アニメ、小説、漫画など多くの作品が作られてきました。そこで今回は、『シャーロック・ホームズ』を原作もしくは原案とした映像作品のなかから選りすぐりの作品をおすすめ順に紹介します!

今さらだけどシャーロック・ホームズとは?

19世紀後半、イギリスの作家・アーサー・コナン・ドイルが書き上げた探偵小説『シャーロック・ホームズ』。その小説の主人公が、かの有名な名探偵、シャーロック・ホームズです。架空の人物ではありますが、一説にはドイル自身がモデルとも。

ホームズは、世界で唯一の「顧問探偵」です。ロンドン、ベイカー街221Bにある未亡人・ハドソン婦人の所有するアパートに医師で相棒のワトソンと同居し、さまざまな事件を解決していくという物語。

天才的な洞察力と推理力を兼ね備え、知識量も人並み以上の超人的な存在であるホームズ。彼はヴァイオリンの名手でもあり、ボクシングの腕もプロ並みです。一見すると非の打ち所がないように思えますが、大変なヘビースモーカー。しかも薬物依存者でもあります。当時、コカインやモルヒネは合法とはされていましたが、医者としてのワトソンが薬への依存を数年かけて断ち切らせています。そういう意味でも、この二人は切っても切れない関係なのです。

この二人を中心に物語は進行していきながら、ホームズにとって最大にして最悪な敵であるモリアーティ教授が現れます。やがて宿敵モリアーティと戦うことになるというのが大筋です。

1.まるで本物のホームズ!?『シャーロック・ホームズの冒険』

『シャーロック・ホームズの冒険』は、1984年~1994年、イギリスのグラナダが製作したテレビドラマ。日本でもNHKにて吹替版が放送されました。

原作小説のなかで、ホームズの容姿について次のように書かれています。「体格は痩身で身長は少なくとも6フィート(=約183センチメートル)以上の長身、鷲鼻で角張った顎が目立つ」と。このドラマでホームズ役を務めたジェレミー・ブレッドは、容貌や仕草、性格などが原作そのままだと大絶賛されました。

ドラマ作りにおいても、19世紀後半のロンドンの様子が非常によく描かれていて、これほどまでに原作に近いドラマはないかもしれません。特に、特徴的なのが夜のシーン。霧に包まれて異様な雰囲気を放つロンドンの街並みは、小説からそのまま飛び出してきたようです。原作を読んでいる方でしたら、ぜひ一度は観てほしい作品です。

2.現代のNYが舞台!『エレメンタリー ホームズ&ワトソン in NY』

『エレメンタリー ホームズ&ワトソン in NY』は、アメリカのCBSが製作し2012年~放送されたテレビドラマ。日本では、2013年からWOWOWで放送し、その後、動画配信サイトや専門チャンネルなどで放送されました。

舞台をロンドンからNYへ移し、ワトソンを女性に置き替えるなど斬新な設定が特徴。スコットランドヤードの顧問をしていたホームズが、ある事件をきっかけに薬物依存に陥ります。立ち直るためにニューヨークに移住するホームズ。そこで、彼のサポートするために雇われたのが、元外科医のワトソンでした。

ワトソンの探偵としての思わぬ才能に、やがてコンビとしてニューヨーク市警の顧問として働くようになります。ホームズをジョニー・リー・ミラー、ワトソンをルーシー・リューが演じました。大人気シリーズでしたが、シリーズ7で完結を迎えています。

設定はかなりオリジナルから離れていますが、ホームズの再生、モリアーティやワトソンとの関係が非常によく描かれており、原作の本質的なところははずしていません。感動的なエピソードも多々あり、ドラマとして見応えがあります。

3.ホームズが現代にいたら!『SHERLOCK(シャーロック)』

『SHERLOCK(シャーロック)』は、イギリス・BBC製作で2010年~放送されているテレビドラマシリーズです。日本では、2011年NHKBSプレミアムで放送されました。

舞台を21世紀のイギリスに移してはいますが、それぞれの物語はドイルの原作をベースに作られています。現代版なので携帯電話やパソコンなどを駆使して調査をしまずが、ホームズが「コンサルタント探偵」を名乗り、ワトソンが戦争帰りなど原作ファンには嬉しい設定です。

また演出の部分で特徴的なのは、劇中に登場する手がかりなどをモーショングラフィックでわかりやすく表現しているところ。シリーズは特別編なども含め、第4弾まで続きました。

ホームズ役をベネディクト・カンバーバッチ、ワトソン役をマーティン・フリーマンが演じています。ベネディクト・カンバーバッチのホームズは、非常にスマートで人気に火がつき、日本でも熱狂的なファンが急増した作品です。

2021年9月現在では、Netflixにてエピソード1~4の視聴が可能のようです。

https://www.netflix.com/jp/title/70202589

4.大のホームズファン三谷幸喜が脚本を担当!『シャーロック ホームズ』(2014年)

『シャーロック ホームズ』は、2014年にNHKで放送された人形劇です。脚本を大のシャーロック・ホームズファンを公言している三谷幸喜が担当しました。人形劇ということもあり、設定をガラッと変えて学園ものにしています。

ロンドン郊外の全寮制の名門校が舞台。そこに転校してくる元ラガーマンで正義感の強いワトソンと変わり者のホームズが、ベイカー寮221B号室で同室となります。やがて、学校内で起こる不可解な事件を二人で協力しながら解決していくという物語です。

子ども向けということで、殺人事件などは起こりませんが、原作をもとに巧みに脚色されています。ホームズは元来ヘビースモーカーですが、この作品のホームズはパイプではなく、吹き戻しを愛用しています。  

人形製作にも力を入れており、パペットデザインと人形美術監修を井上文太が担当。声優陣も豪華キャストがそろいました。ホームズに山寺宏一、ハドソン婦人に堀内敬子などがレギュラー出演し、ゲストに妻夫木聡、藤原竜也、宮沢りえなどが出演しています。

子ども向けと侮ってはいけません。さすが三谷作品!大人でも十分に楽しむことができます。

5.アクション満載!『シャーロック・ホームズ』

『シャーロック・ホームズ』は、日本では2010年に公開された映画です。監督はガイ・リッチー。ホームズ役をロバート・ダウニー・Jr、ワトソン役をジュード・ロウが演じました。原作のイメージとは程遠いホームズのキャラクターは完全オリジナル。ワトソン役のジュード・ロウもホームズファンでしたが、このダウニーのホームズに興味を持ったとのこと。

年代は原作と同じものの、映画らしく派手なエンターテインメント要素の強い作品となりました。ロンドンで起きた女性の連続殺人事件、犯人も捕まり事件が解決したかにみえましたが、新たな事件が。本当の黒幕を暴くためホームズとワトソンが奔走する物語です。

この続編の『シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム』は同じガイ・リッチーが監督し2011年に公開、第3弾は監督を『ボヘミアン・ラプソディ』のデクスター・フレッチャーに交代し、2021年12月にアメリカ公開される予定です。まだまだこの異色コンビのシャーロック・ホームズが見れると思うと楽しみですね。

6.落語家ホームズ!?『歌舞伎町シャーロック』

『歌舞伎町シャーロック』は、架空の街・新宿區イーストサイドにある歌舞伎町の探偵長屋が舞台のオリジナルテレビアニメです。2019年秋にTBS系アニメイズム枠にて放送されました。

原作を元にオリジナルの世界観でみせるこの作品は、切り裂きジャックによる猟奇殺人からスタート。宿的なはずのモリアーティは高校生で、シャーロックの事務所にもよく入り浸っています。ハドソン婦人は男性というユニークな設定です。ホームズが落語で事件の謎を解き明かすなど、ミステリーあり、コメディありの全く新しいシャーロック・ホームズとなっています。

人気声優陣も集結し、ホームズには小西克幸、ワトソンには中村悠一、モリアーティには山下誠一郎、京極には斎藤壮馬、ハドソン夫人には諏訪部順一。スタッフ陣も豪華で、演出には『やはり俺の青春ラブコメは間違っている。』の𠮷村愛、シリーズ構成を『憂国のモリアーティ』の岸本卓が担当しています。

さまざまなオリジナルのキャラクターも登場する独特な作品ですが、ホームズやワトソンのキャラクター造形などは原作に忠実です。日本に置き換えると確かにこの世界観が相応しいかもと、妙に納得できる作品です。

7.スピルバーグ製作総指揮『ヤング・シャーロック/ピラミッドの謎』(1985年)

『ヤング・シャーロック/ピラミッドの謎』は、1985年にスティーブン・スピルバーグなどが製作総指揮を務めた映画です。監督は、映画『レインマン』のバリー・レヴィンソン。まだ学生のホームズとワトソンが同級生というオリジナルの設定で、クリスマス間際のロンドンで起こった連続殺人事件事件を調べていくと、思いがけない事実に遭遇するという物語です。

最も若いホームズを演じたのは、ニコラス・ロウ。ワトソンはアラン・コックスが演じました。ホームズとワトソンの若かりし頃という設定の面白さと通常の事件では登場しそうにないピラミッドの謎という部分がいかにもハリウッド映画ですね。

8.アニメ版ホームズは犬!?『名探偵ホームズ』(1984年)

『名探偵ホームズ』は、1985年~1986年まで放送されたテレビアニメです。イタリア放送協会と東京ムービー新社の共同で製作されました。監督には、宮崎駿監督も入っています。子供向け番組として放送され、登場人物は全て犬で擬人化されています。

物語は原作をモチーフに、あくまでオリジナルの脚本。テレビシリーズの後、劇場用短編映画として別に2本公開されました。映画『名探偵ホームズ 青い紅玉の巻/海底の財宝の巻』映画『名探偵ホームズ ミセス・ハドソン人質事件の巻/ドーバー海峡の大空中戦の巻』です。こちらはいずれも宮崎駿監督が担当しました。

ホームズの声を故・広川太一郎が務めています。番組のナレーションなどでも広く知られ、当時、彼の声を知らない人はいませんでした。元々は冷静沈着な性格のホームズですが、広川の声により、親しみやすいキャラクターとなりました。

世界中から愛され続けている『シャーロック・ホームズ』シリーズ

こうしてさまざまな作品を紹介していくと、ドイルの原作『シャーロック・ホームズ』シリーズが長きに渡り人々に愛され続けてきたのがわかります。

では、なぜこんなにも人々を虜にして止まないのでしょうか。それは、原作の面白さはもちろんのこと、自分たちなりの解釈で想像を膨らますことができる作品だからではないでしょうか。

大のホームズファンを公言している三谷幸喜の言葉を借りていえば、「ホームズの物語は「冒険」であり「挑戦」。観るものの好奇心をくすぐり、冒険や挑戦の世界に誘ってくれる」。まさにこれ以上ないエンターテインメントといえるでしょう。

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