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このマンガ、映像化してほしい!『性別「モナリザ」の君へ。』

今回はkayserが紹介します。以前、「マンガを実写化するとはということ」という記事を執筆しましたが、今回はそれを発展させ、kayserが映像化してほしいマンガを紹介します。


どんな作品なのか、映像化するなら実写かアニメか、実写ならどんなキャストがいいかなど妄想全開でお届けします。今後、不定期連載を予定。そんな記念すべき第1回目に選んだマンガ作品は『性別「モナリザ」の君へ。』です。

『性別「モナリザ」の君へ。』とは

スクウェア・エニックスのWEBコミック「ガンガンONLINE」にて連載中の『性別「モナリザ」の君へ。』。原作は𠮷村旋。𠮷村はこれまで、『UNKOWN』や『Classic』を連載してきました。

この物語のテーマはずばりジェンダー。現在、世界中で話題になっていますよね。ジェンダーとは、生物学的な性別に対して、社会的、文化的に作られる性別のことです。

作中では、人間はみな12歳まで無性別で、12歳を過ぎると、自分で性別を選ぶという架空の世界が舞台となっています。主人公は、本来なら性別を持つはずの年齢を過ぎてもなお無性別のまま18歳を迎えます。そんな主人公に恋心を抱く幼馴染たちとの三角関係を描いた物語です。

『性別「モナリザ」の君へ。』あらすじ

12歳になるまで、人間はみな無性別である世界。そんな世界で12歳を過ぎても、無性別のままの有馬ひなせは、18歳を迎える高校3年生となります。

幼馴染の高山しおりは男性、加賀りつは女性になりましたが、幼い頃から変わらずひなせと3人仲良く過ごしていました。そんなある日、3人にとって大きな出来事が起こります。その日から互いの関係が少しずつ変化していく幼馴染たちなのでした。

それと同時に、ひなせの体にも変化が訪れます。ようやく自分の性と向き合うことになるひなせ。そんなひなせとしおり、りつとの不思議な三角関係を中心に物語は進行していきます。性別とは、人を愛することとは。ひなせを通して考えさせられる、そんな物語です。

こんな風に映像化してほしい!!

さて、『性別「モナリザ」の君へ。』を映像化するとしたら、まずは連続ものが向いているのではないかと思います。その理由は物語の構造にあります。

1. ひなせは世界で最年長の無性別者となる

2. 幼馴染のしおりとりつからの告白がひなせの体に変化を与える

3.しおりとりつ の存在がひなせの心にも大きな影響を及ぼす

4. しおりやりつの周囲でも恋愛に悩む同級生たち(ジェンダーの問題も) 

5. ひなせはようやく自分とは何か、自らの意思で決めることを決意する

以上のように、ひなせの体や心の変化を描くとともに、周囲の人間も性について考えさせられていきます。その様子をとても丁寧に描いているのが本作のみどころのひとつ。連続ものにすることでその様子を緩やかなに描く方が、原作の持ち味を生かせると考えたからです。

ひなせの変化は周囲にも影響を与え、同級生たちも自身の恋愛やジェンダーについて悩み、傷つきながら成長していきます。ひなせという主人公をベースに描きつつ、多感な高校時代の青春物語としても楽しめる本作。だからこそ、登場人物の成長をゆっくり見守りたいのです。

また映像化なら実写化がおすすめです。連続ものの実写化というと、テレビドラマになりますね。生身の人間が演じるということで、共感度も増すはずです。架空の世界という設定ではありますが、私たちの世界でも十分に理解し得る内容です。リアルな俳優が演じることで、より作品の魅力を引き出してくれることでしょう。

ここだけは押さえてほしいポイント!

まず、はずしてほしくないポイントは、架空の世界観で作られた物語というところ。私たちが生きる世界と設定が異なるだけで何ら変わらないように思えます。しかしながら、原作が持つ特殊な空気感は、私たちが生きる世界とは異なるような気がするのです。

加えて、作中に登場する「ブルー」の表現。本作では、デジタルマンガの良さを生かして、要所要所に青色が施されています。ここをどう見せていくかも大事なポイントです。この点をうまく表現することができれば、自ずと作品の世界観も構築されていくことでしょう。

また、物語のテーマとなっているジェンダーの問題についても、きちんと描く必要があります。原作がこの先どこに着地するかまだわかりませんが、同じ着地点にするのか、可能な限りで実写化オリジナルになるのかは最も重要なポイントです。読者も視聴者も知りたい部分だと思うからです。着地点をしっかり描くことで、カタルシスを得ることができる作品となることでしょう。

登場人物紹介&イメージキャスト

『性別「モナリザ」の君へ。』の主な登場人物を紹介しつつ、イメージキャストも考えてみました。

*有馬ひなせ(ありまひなせ)
本作の主人公。高校3年生。高山しおりと加賀りつは幼馴染。18歳になってもなお性別が決まっていない。しおりの兄・高山あずさは担当医。「準モナリザ症候群」と診断されている。

イメージキャスト:板垣李光人

*高山しおり(たかやましおり)
ひなせの幼馴染でクラスメイト。性別は男。兄はひなせの担当医。絵を描くことが好きで美大を受けたいと思っているが、親に反対され普通の塾に通っている。ひなせに告白する。

イメージキャスト:目黒蓮


*加賀りつ(かがりつ)
ひなせの幼馴染でクラスメイト。性別は女。幼い頃から運動神経がよくテニス部所属。勉強は得意でなく、大学のスポーツ推薦枠を狙っている。しおりと同じタイミングで、ひなせに告白。無性別の頃から、ひなせのことが好きだった。

イメージキャスト:吉川愛


*高山あずさ(たかやまあずさ)
ひなせの担当医。しおりの兄。成績優秀であるが気さくな性格。冷静にひなせの病気と向き合う。蝶が好きで、診察室にまで持ち込んで病院スタッフに注意される一面も。

イメージキャスト:竜星涼

まとめ

『性別「モナリザ」の君へ。』は高校生の恋愛物語が軸ではありますが、昨今話題になっているジェンダーについて意欲的に描いています。

無性別のまま過ごしてしまった主人公が、自分の変化に悩み戸惑いながらも前に進もうとする姿はつい応援したくなり、主人公の選択を見守りたくなります。性について考えるということ、誰かを愛するということなどさまざまな角度から読むことができます。

もちろん漫画としても面白いですが、実写化され多くの人に知ってほしいという願いもあります。また、実写化し生身の俳優が演じることで、どんな化学反応が生まれるのか、それも見てみたい作品です。

kayser


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