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被毛から見る犬の不自然さ1

今日は犬の被毛(体を覆っている毛)について

一口に犬の被毛と言っても
長さ、太さ、多さ、被毛の構造など見方は色々です。

被毛の形状が健康リスクを上げる大きな要素としては
「長毛が毛玉になる」ことだと思います。

私の説によると、そもそも犬の形状はオオカミに近い。
「短毛でダブルコート」というのが王道です。
わかりやすい犬種で言うと柴犬の被毛ですね(ダブルコートについては、また後日)。
そこから、かけ離れるほど不自然な被毛と言えるでしょう。

なーんで長毛にしちゃったのかな?と考えると
やはり「美しさ」の要素は大きいと思うのです。
その被毛の美しさが野生下で生きていくのに必須か?と聞かれたら必須でない。
しかし
人間と共に生きるためには、美しいということが存在価値だったのかもしれないなあ、なんて思うわけです。

毛が長い犬種たちは多数存在し
トイプードル、シーズー、マルチーズ、ヨークシャーテリアなど愛玩犬から
テリア系、スパニエル系、その他多くの長毛種が存在します。

シーズー

シーズー、とっても可愛いですよね。
しかし、
長毛だし、毛量多いし、垂れ耳だし、マズル短いし、眼球大きいし、
形状から見たら、かなりリスキーですね。

ちなみに
猫の被毛は犬よりも細くて柔らかいので、よりもつれやすいです。

毛が長いということは、もつれやすいということ。
もつれてしまった毛は、基本ほどけないということ。
ほどけないとうことは、放っておくとフェルト状になるということ。
フェルト状になるということは、
皮膚にフェルトが張り付いた状態で24時間過ごすということ。

と、なると

非常に通気性が悪いということ。
通気性が悪いということは、湿度が上がり菌が繁殖しやすい環境になるということ。
菌が繁殖しやすいとお肌の菌バランスが崩れるということ。
バランスが崩れたとき、皮膚病と言われる状態になるということ。

皮膚がダメージを受ける要因はこれだけではありませんが、
長毛種の多くがこのリスクにさらされて生きるのは宿命です。

過去にはマルチーズのボール状になった毛玉をハサミで裂いたら
中からノミが大量に出てきたケースもありました。毛玉ってスゴイ。
これはかなりひどい状態(おそらく半年以上、手入れしていない)でしたが、寄生虫の温床にもなり得ます。

お手入れをしていても
通気性の悪いお洋服を長時間着ている状態であれば、
蒸れますのでトラブル環境は整います。

長毛は被毛の手入れが必須

全く手入れをしないのであれば、長毛種を飼ってはいけません。

ブラッシングをしっかりできるなら
トリマーさんのケアを1ヶ月に1度の頻度で受けてください。
シャンプーと部分カットまでできるのであれば
トリマーさんのケアを2ヶ月に1度の頻度で受けてください。

できるだけお金を使いたくないのであれば、ご自身で技術を身につけましょう。

手入れが必須ということは野生下を生き抜けないということ

伸び続けた毛は皮膚トラブルだけでなく
視界を遮り、歩行を妨げ、
排泄物が被毛にくっついたまま毛玉と同化していく。
人の手が加わらなければ生きていけないのが、犬という不自然な動物です。

では
短毛ならば、短くカットしていれば、手入れしなくていいのか?
答えはノーです。
短毛であっても、ペットとして生きるためには手入れは必要です。
それはまた、後日。

お手入れの仕方もお気軽にご相談ください。
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全てのペットと飼い主に幸あれ。
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