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マズルからみる犬の不自然さ

今日は犬のマズル(口吻)について

犬という動物は
犬種によって体や顔にかなりばらつきがあります。
それが個性となり、人間がペットを飼う際の
「お好み」の一つとなっていることは周知の事実。

マズルの長さも多岐に渡り
マズルの長い犬種からほとんど長さの無い犬種まで様々。
因みに、
マズルというのは人間でいう鼻筋にあたる部分かと。

マズルの長い犬種


ボルゾイ、アフガンハウンド、イタリアングレーハウンドなど
サイトハウンド系はこのタイプが多いです。
ダックスたちも長い方ですね。


アフガンハウンド

マズルの短い犬種


ブルドッグ、フレンチブルドッグ、
シーズーやペキニーズなど中国原産の犬種も多めです。パグも。
日本犬では狆(ちん)


パグ

で、

長い犬種はマズルが長いことでの弊害というのは、あまり聞いたことがなく
私自身出会った記憶がないのですが、

短い犬種
これは弊害が大きいです。
生まれつきなので、付き合って生きるしかありません。
短頭種(たんとうしゅ)と呼びます。

短頭種は
呼吸による体内の換気がとっても苦手なのです。

犬は体に汗をかかない動物なので、体温調節を呼吸で行います。
(足裏には汗腺がありますが、体温調節のためではありません。)
暑いとハアハアと激しく呼吸するのはそのためです。
短頭種はこの時も換気が上手くできないため、体温が下がりにくいのです。
=熱中症になりやすい
鼻つぶれさんが暑さに弱いというのは、この原理があるためです。

例年ですとGWくらいに急激に暑くなる日もありますが
今年は気温上昇の波がちょっと早い気がしています。
短頭種さん、お気をつけてください。

言わずもがな
犬は人間より体高が低いため、地面からの照り返しを受けやすいです。
人間には快適な気温でも
アスファルトや石畳のような地面近くは温度上昇が早いので、ご注意を。

ハアハア言い始めたら短頭種さんでなくとも
危険サインと思って、よく観察しましょう。

万が一、
舌を巻いて呼吸が荒いほどになってしまった場合は、
濡れたタオルで体を拭いて気化熱で冷やしてあげたり
お腹や内股(太い血管が走っている部分)を冷やすようにしてください。
地肌を濡らすのがポイントです。
シーズーやペキニーズなどの長毛種(毛が伸びる犬種)は、
刈り込んであるお腹など肌の出ている場所が良いでしょう。そもそも夏は丸刈りを強くお勧めします。
ただし急激な冷却はNG(キンキンの保冷剤を直接お腹に当て続けるとか)

口を開けての呼吸が治ってくれば
体温上昇も和らいできた証拠ですので、目安としてください。

全てのペットと飼い主に幸あれ。
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