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被毛から見る犬の不自然さ2

今日も犬の被毛(体を覆っている毛)について

今回は被毛の構成について
犬のほとんどは「ダブルコート」という2層構造になっています。
上毛(うわげ)と下毛(したげ)のダブル構成ということです。

上毛は、外敵や環境から身を守るための鎧みたいな役割
下毛は、保温の役割
とそれぞれ役回りが違います。

短毛種(柴犬など)の上毛は年間通して徐々に生え替わり、ほぼ一定量を保っています。

それに対し下毛は、冬は密に蓄えて、厳しい寒さを乗り越えます。
下毛は春から抜け始め、夏の暑さに備えます。
柴犬など短毛犬種が夏は痩せて見え、冬はコロコロして見えるのは
下毛のボリュームが変化するせいでもあります。


極短毛種と言われるフレンチブルなどのブルドッグ系やピンシャー系(ミニピン、ドーベルマンなど)も
ダブルコートですので短いなりに抜けます。

この下毛の密度によって保温性が変わってきます。
シベリアンハスキーなどの
そもそも寒冷地原産の犬種はかなり密な下毛を持っており、
寒さには強いですが、日本の夏(高温多湿)には非常に弱いです。

極短毛種は
下毛はあるものの、非常に短く毛量も少ないため
ダブルコートであっても日本の冬はかなり厳しいです。

ハスキーは極暖ダウンで
フレブルは薄手のアンダーシャツというところでしょうか。

で、手入れは必要なのか

私が子供の頃は外飼いがスタンダードで、犬は犬小屋に住んでいました。
外飼いであれば勝手に換毛しますし、部屋が汚れることもありません。
そもそも、大量に換毛する犬種を室内で飼うという
欧米的な生活様式を畳文化の家屋でやっちゃうから日本はワンダーランド。

現代の日本では冬場でも室内温度が高く保たれていますので
室内飼いの子は、冬場でも下毛が抜け続けることもあります。
その場合、やはりブラッシングは必要です。
中毛(ロンングコートチワワ、シェルティ、ロングコートダックスなど)や
短毛(柴犬、その他日本犬系MIX、ラブラドールなど)は
スリッカーブラシがオススメです。

極短毛種はラバーブラシが良いでしょう。

下毛のない犬種もいます


マルチーズやヨークシャーテリアなど
シングルコートと言われる下毛の無い犬種も存在します。
この子達は、冬場の体温コントロールが被毛ではできません。
寒い地域にお住まいの方は気を配る必要があります。
だからと言って、通気性の悪い服(化繊など)を何日も着せっぱなしは
通気性の問題だけでなく、何より不潔です。


なんにせよ
野生下であれば手入れの必要ない犬種であっても
ペットとして生きるとなると手入れが必要
とは、
犬って本当に人間に翻弄される生き物ですね。

そんな不自然な犬たちを今日も愛す。
love










全てのペットと飼い主に幸あれ。
love

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