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【スポタカEX】スポーツ会社がeスポーツに参入!?注目の企業「スポーツタカハシ」さんにインタビューしてきました!

 どうも、イヌ科です。
 今回はいつも以上にまじめな記事なのでいつものノリで冗談を挟むと色んな刺客から襲われてしまいます。

 ということで今回はタイトルの通り、以前記事で取り上げさせていただきましたスポタカEXの方にインタビューさせていただくことができました!ぶっちゃけ奇跡。
 しかもインタビューにお答え頂いたのは、なんとスポタカEXのトップであろう"取締役 専務"高橋 勇多さんです!!

本文を追加 (1)

スポーツマンタイプのイケメン!!

 本当に貴重なお時間を頂きまして誠にありがとうございました。今でも震えが止まらない。

 スポーツタカハシさんは、心斎橋に店舗を構える老舗のスポーツ用品店です。どれくらい老舗かというと来る2022年には創業100年を迎えるほど!
 軸としている事業はスポーツ小売業と不動産事業でしたが、創業100年に向けて地域の貢献と還元をテーマにeスポーツ事業「スポタカEX」を立ち上げられました!スゴイ!


 なぜスポタカさんがeスポーツに参入したのか、コロナ禍で変革を迎えた事業の行方から今後の展望まで……
 いろいろお伺いしました。長いですがぜひ最後までご覧ください。

1.スポタカEXの成り立ち


――まず自己紹介からお願いします。

高橋:株式会社スポーツタカハシの取締役専務の高橋と申します。
普段は主にうちはスポーツ事業と不動産事業の2つあるんですけど、主にスポーツ事業の最終の責任者をしております。
あとはお店全体の財務とか事業方針とか、この辺りをすべて担っているという立場で動いています。
スポタカEXに関しても2019年に立ち上げましたが、そこに対する最終責任者、方針の決定みたいなのを私がしているというのが現在の立場になっています。

――ということは仕事の量っていう面では結構多いんですね。EX事業だけではなく……

高橋:EX事業だけではそこまで仕事を産めてないのでどうしても片手間にはなってしまうんですが、一応事業としては立ち上げたんで辞めずにしっかりやっているという形ですね。

――ではまず質問なのですが、なぜeスポーツ事業に参入しようとしたのかをお伺いしたいです。

高橋:ちょうど2019年、株式会社スサノオさんとともに事業の発足をしまして。
ちょうどスサノオさんもeスポーツ事業に乗り出そうって形で中野社長が動き出したタイミングで、ご縁があってお会いしたのが最初のきっかけです。
2018年ぐらいはeスポーツ元年といわれている時期なので、まあeスポーツの名前は知ってて。
じゃあ僕らで何ができるんだろうっていうときに、今でも継続しているのが地域の活性っていうのがひとつテーマになっています。

僕たちは一部上場企業とかでもないので資本力はそんなにない、ゲームにもそこまで明るくない。
ですけどスポタカって創業1922年で、来年100周年になるんですよ。
難波ミナミの場所でずっとやっているので、地域の方々とのつながりっていうのは非常に強くて。
例えば何かをやるときに「あースポタカさんそういうのやるんだね、OKだよ」みたいな、あんまり敵を作らない状況。
地域の方々とか行政さんとかもスポタカさん知ってるよ~って状態なので、そこらへんで非常にリソースが繋げやすいんじゃないかと思って。
最初何するか全く考えてない状況だったんですけど、そういうところを強みにする形で、とりあえず事業としてやろうぜ、というのがスタートしたきっかけになったかと思います。

――なるほど、ありがとうございます。スポタカさんの強みである地域創生っていう部分を生かせれば…という部分で始められたんですね。

――ちなみに高橋さんご自身はゲームとかはされるんですか?

高橋:それがもう全然。RPGくらいしかやったことがなくて…反射神経を鍛えるゲームとかが苦手なんですよ。
でもこの事業始めてからシャドウバースを少し触ってて。長い思考とかは好きなんで、シャドバは面白かったです。
なんでちょうど2020年のBANPAKU杯のタイトルでシャドウバースがあったんですけど、その予選にも選手として出ました。

――選手として!すごいですね。

高橋:まあ予選で負けちゃいましたけど…環境がだいぶ変わっちゃって今はもう全然やれてないんです。

――カードゲームあるあるですね…。

シャドバ勢向け補足。BANPAKU杯が開かれた2020年2月はUCL環境3か月目でした。
当時は式神ウィッチ妖怪ネクロ自然ドラゴンを筆頭に、多種多様なアーキタイプが活躍した環境。高橋さん何使ってたんだろう……

高橋:まあゲームにそんなに明るくないし、ゲーマーでもなかったっていうのが僕自身の立場ですね。

第1章雑まとめ
・高橋さんは専務なのでとても忙しい(あたりまえ)
・スポタカEXのはじまりは2019年、地域との密接な繋がりが強み
・高橋さんは元シャドバプレイヤー(?)


2.コロナ禍に巻き込まれたスポタカEX


――次の質問ですけど、現在コロナ禍において、どのような取り組みをされているのかというのをお聞きしたいです。

高橋:イヌ科さんの記事でも2020年のBANPAKU杯やって、以降の動きがないっていうのがひとつのポイントだと思うので、2020年2月まで遡ってお話させていただきます。

――よろしくお願いします。

高橋:簡単に言うと、当時の目的と今の目的がだいぶ変わっちゃってるんですよ。
2020年のときって地域、つまり完全にオフラインっていうところを強みにしたいと思っていて。
ゲームのミニ大会みたいなのをする場所がないっていう、集える場所がないっていうニーズがあったので。
じゃあ僕たちは資源を出して、コミュニティリーダーたちをこの街に呼んで、飲食店さんとかを借りて、そこでシャドバやスマブラの大会をしようよみたいな。
ご飯食べながらゲームのコミュニティをするみたいなのをいっぱいばらまこう、っていう計画をしてたんですよ。

――ありましたね、BANPAKU杯の予選をカフェでやってたっていうのは拝見しました。

高橋:BANPAKU杯の予選はそういうところの実験ですね。どんなイメージになるんだろうっていうのをテストしようみたいな思惑があって。
地域の飲食店だとかライブハウスは多いんですけど、目的がないとそういうところって行かないじゃないですか。
なんでゲームするためっていう目的を作ってあげて、若者が若者の街であるアメ村に行くという図式を作りたくて。これが地域活性化になるよね、と。

というところで進んでたんですが…2020年、BANPAKU杯のちょうど1週間後に緊急事態宣言が出て。
完全にもう…見てわかるようにオフラインっていうことが完全NG。
で、みんなの価値観的にもオンラインである程度できちゃったよね、というのがあると思うんですよ。
直接会いに来たいとかそういうのはまだしも、それなりに色々できちゃってるじゃないですか。

――そうですよね、オンラインでできるeスポーツに絞って言えば特にその通りです。

高橋:他の野球とかサッカーみたいなスポーツは無観客なり試合中止になってるのに、普通にRAGEとかはオンラインでやってたんで。
そうなってくると、僕らの地域という強みがそのまま弱みになっちゃって…っていうのが2020年にいろいろ苦労したところになってます。
もちろん本業のスポーツ小売のほうも大変な目に遭ってたので、予算の縮小とかもありました。
まあ活動自体はあんまり目立ったことはしてないよね、っていうのが2020年の状況だったかな、と思ってます。

――ということはEX事業だけじゃなくて、同じく苦境にあった小売業だとか不動産事業だとかにリソースを割いてたんで、EX事業のほうはあんまり進まなかったっていう感じだったんですかね。

高橋:そうですね、定例ミーティングとかは進めてたんですけど、そこまで何も進まない状況がずっと続いてたっていうのはありますね。

第2章雑まとめ
・コロナ前はeスポーツによる地域活性に尽力
・コロナ以降は地域という強みを失ってしまう
・本業の苦境もあり、事業としてはストップ


3.スポタカEX×脱獄ごっこ


高橋:2021年、ひとつ展望が変わってきたのが、脱獄ごっこっていうゲームのイベントを何回かさせていただいたことですね。

補足:脱獄ごっこについて。
uuumが保有しているスマホゲーム。人狼×脱出ゲームの要素を持っている。
uuumが持っているということで、所属インフルエンサーのプレイ動画によるPR活動で小中学生の話題をかっさらおうという戦略を図っている。
実際、公式サイトには登録者202万人のまいぜんシスターズさんによるプレイ動画が載ってました。
202万人のチャンネル登録者、内容よりも年収が気になってしまう。

高橋:これを生野区さんの企画でやらせていただいたり、
あとは5月のBANPAKU杯2021やったんですよ、そのときに脱獄ごっこのタイトルっていうのも完全にオンラインでやってて。
こういう取り組みの中で脱獄ごっこっていうものが、若い子っていうか…小中学生に向けてリーチしやすいポイントだな、というのを見つけました。

――なるほど、子供向けゲームではあるけどeスポーツタイトルとして。

高橋:そうですそうです。なんで脱獄ごっこの大会を開くことができるっていう部分を強みにしていこうっていうのが今年からの方針になっています。
かつリーチするターゲットを小中学生っていうちょっと低年齢層に引き下げました。
高校、大学生とかってなるとAPEXとかいろんなやりたいゲームが出てくると思うんですけど、そこだと競争がもう激しくてたぶん僕らじゃ勝てないんで。
1個レンジを下げたゲームに親が入らないと駄目な年齢層。小学校とか特に。
あとは学校とかそういういろんな状況が絡む、あえてめんどくさいところに突っ込んでいこうかなっていう。

――なるほど。

高橋:あとは運営母体をスポタカEXじゃなくて、EXを立ち上げたときに大阪eスポーツ研究会という非営利の団体を立ち上げてまして。
これを母体として各事業者さんと協力をして、脱獄ごっこをオンラインとオフラインで展開していこうっていうのを進めていってます。

――へー、脱獄ごっこひとつでそこまで展開するのはすごいですね。

高橋:お客さんはどっちかっていうと行政とか、あとは学校さんとか。そちらの方々にこのコンテンツを学校の教育の一環としてやってみませんか、みたいな。
教育事業のほうにシフトしていこうかな、というのが今年以降の方針になっています。
教育事業は地味ではありますがエンタメのほうでは勝てないな、となったので…というのが今の状況です。

――なるほど、ありがとうございます。SPOTAKA EXのTwitterを拝見したんですが、確か中学校での講演活動をされてましたよね。それもその一環ということなんですか?

高橋:まさに学校さんのほうからやってみたいというご要望をいただいて。
完全に学生さんだけで運営していたりとか、講演活動でこういう話してほしいとか、
そういうところを依頼いただきながら動いていってる状況です。

――なるほど…それじゃあこれは気になったんですけど、eスポーツ×学生っていうムーブメントについて結構注目していらっしゃると思うんですけど、もう少し詳しくお話いただけますか。

高橋:課題とか思いとかお話すればいいのかな。
なんかこう…お子さん向けの大会とかしながら見ててわかったのが、親が意外と子供のこと見てないんですよ。
なんかSwitchでフォートナイトってやつやっててなんか画面に向かって喋ってるわ、みたいな感覚で…子供が具体的に何してるかわかってないんですよ。

親が子供の理解を得てないっていうのがすごい問題だと思ってて、ある人は親の教育が必要ですっていうんですけど、
僕はなんか親の教育っていうよりかは、お子さんのやってるやつをちゃんと見てあげてくださいっていうことを言いたいですね。
ゲームでお子さんがトロフィーをもらったり全国大会とか行ったら嬉しいでしょ、って。親御さんとか承認してくれると思うんですよ。
なんで、親を一緒に巻き込むっていうのが僕としてはやりたいこと、にはなってくるのかなと。

あと、義務教育下って関わる人が多いんですよ。
eスポーツ部を立ち上げたいって何人かの先生は思ってるけど、周りの人は反対。
でも校長先生はビジネスマンなんで、ビジネス的には学校に立ててほしい。私学だと結構そういういろんな思惑が混ざり合ってるのが今の学校らしくて。
ここに何かひとつeスポーツ部を立ち上げた実績がありますよ、っていう状況を作ってあげるといい方向に進んでくれるんじゃないかな、っていうのは思ってます。
実績がないとゲームは悪いものっていう感情で動いちゃうんで、eスポーツやりましたっていう実績だとか事例がありますよっていうのを提示したら意外とすんなり物事が進むんじゃないかとか。
学生のeスポーツっていうとそういうところをひとつ強みにしていきたいな、っていうのはありますね。

あとはビジネス的なことでいうと、高校とか、高校卒業した後の専門学校とかも、たぶんそういうeスポーツに関わった学生さんを欲しいと思ってるので、
後々展開としてそういうのに関わった子たちが専門学校に行くっていうなら専門学校さんも応援してくれるんじゃないかな、っていうのはひとつあると思います。

――大阪だとOCAさん、ルネサンスさんとかバンタンさんとかですかね。早い段階でeスポーツに関わった子を欲しがっていると。

――それじゃあ一旦まとめとして、コロナ禍の状況においては脱獄ごっこを軸にしながら、eスポーツ×学生、特に小中学生へのムーブメントに力を入れている、ということですね。

高橋:はい、そうなりますね。

――でしたら近々で計画されていることも、だいたいそういう感じ…?

高橋:はい、とりあえず脱獄ごっこの全国大会を年4回やりたいっていうことで、今計画している段階です。

――うおー、めちゃくちゃ多いですね! !

高橋: とりあえず頻繁にやっていって、いろんな人の情報をもっと集めていきたいな、とは思っています。

――特にuuumさんの協力も得られるんだったらインフルエンサーの方もいろいろいらっしゃいますしね。

高橋:そうなんですよね、YouTuberの人たちがやってみたって状況を作ったらすごい面白いなぁ、とは思いますよね。
あとはミラティブですごい配信者の方が多いので、ストリーミングのほうはミラティブかもしくはYouTubeを媒体に、見るって方向でコンテンツを作っていこうかなと思っています。

第3章雑まとめ
・最近は脱獄ごっこを軸にした、小中学生へのアプローチを行っている
・行政や学校が主な取引先で、eスポーツ事業というよりは教育事業
・脱獄ごっこによる実績作りが近々の目標


4.アフターコロナのスポタカEX、周辺企業との関わり


――それでは質問変わります、コロナ禍の収束以降、アフターコロナに計画していることについてお伺いしたいなと思っています。
コロナ禍が続いている間は脱獄ごっこを中心としたeスポーツ×学生というムーブメントに注力していくという話を今お伺いしましたが、収束以降はまた地域創生のほうに戻られるんですよね?

高橋:そうですね、やっぱりそこが強みなんでオフラインを重点的にやりたいという思いはあって、今のうちに行政さんとかには繋げれるポイントは繋げれると思うんです。
もしそれが収束したとすれば、インバウンド、観光、このあたりにたぶん予算が混ざってくるので、例えば修学旅行のひとつにeスポーツを混ぜちゃうとか。
国内移動の旅行もそうですね。まず国内の移動が活発になったと仮にすれば、大阪に人を寄せるときの予算が観光庁から出ると思うんで、そこらへんの予算は取りにいきたいなと。
そういう思惑もあって研究会のメンバーの中には行政さんに強い会社さんに入っていただいてるんで、オフラインに強みを持たせる。大阪に来る、そこで何かを体験させるっていうところは重点的にやっていきたいなとは思ってます。

――ありがとうございます。これは個人的に疑問に思ったところなんですけど、eスポーツをする場所を提供するって意味合いで、心斎橋周辺って結構eスポーツカフェ多いじゃないですか。僕の知ってるところだとACADEMIAさんとか。
そのあたりと協力して動いているイメージがないな…と思ったんですけど、そのあたりはどうなんでしょう。

高橋:ACADEMIAさんは2020年のBANPAKU杯でPCを貸してくれたってくらいですね…
店長さんがすごいeスポーツ好きな方なんですけど、その人に協力してもらって、手で持ってきてくれました。

――手で!まあBANPAKU杯の場所とACADEMIAは近いですしね。

高橋:eスタジアムなんばを経営している南海さんとはズバリの話で、今まさにそことは密に話を進めています。
元々南海電鉄とスポタカって昔からお付き合いがあるので。eスタジアムなんばを使って色々なことをやりたい、というお話なんかもしています。
南海さんは南のほうにずーっと沿線持ってるんで、そこへの学校さんとかへの連携っていうのも一緒にやっていきたいなぁと。

――今メインの事業である脱獄ごっこ関連の事業も、南海沿線である堺市とかの学校にも手を伸ばしていきたい、っていうことですね。

高橋:おっしゃる通り。僕のほうも南海さんにeスポーツ部を立ち上げたいという学校の先生を紹介しているんですよ。
eスタジアムなんばありますよーって紹介して見学に行ってもらったりとか、そういう協力もしています。
そういうところは南海さんや現場責任者さんと連携取ってやっているところです。

――あとは大阪で活動しているところといえば梅田のサイクロプスさんとか?そこはBANPAKU杯のときとかに招待とかされてますしある程度仲はいいって状態ですかね。

高橋:そうですね…eo光さんと何度かお仕事させていただいたことあって、そこ経由でサイクロプスさんをどうのこうのっていうのはeo光さん経由でやらせてもらったりっていうことはありますね。

――地域創生×eスポーツっていうところにお話戻すんですけど、どういった状態っていうのを最終目標になるのかなっていうのを教えていただきたいです。

高橋:eスポーツ事業始めたときに思ったのが、なんかもっとみんな町でゲームをしていない…市民権を得ていないっていう状態かな。
カジュアルにもっと街中でゲームをやればいいのに、例えばすごいへんぴなとこでゲームの大会が開かれてたりとか。家賃の問題なのかよくわからないですけど。
街に行って、アクセスもいいんだからやればいいんやけど、そういうのがないのが課題だと思ってたんで。
もっと色んなところでちっちゃいゲーム大会をできる状況とかができれば、僕はひとつ、ハッピーな状態なのかなと思ってます。

――それこそ2020年のBANPAKU杯でやってらっしゃった…ゲームが好きなんですよっていうのをオープンにできるような場所を増やしたいってことですよね。

高橋:例えば、大学でPC買った人っていうのは増えてるはずなんですよ。
2020年のBANPAKU杯のコンセプトって半野外でやってて、道行く人が映像を見れるっていう状況を作ってたんです。
そしたら大学生ぐらいの子が「シージやってるやん!」って3人ぐらいぞろぞろって来たりとか…
そういうのを実際生で見てるんです。君たちやってんじゃんゲーム、みたいな。芸能人もやってるぐらいだし。
やってるレベルの差はあれど、意外とプレイヤーは多いと思ってるので、もっとカジュアルにゲームができるような状況になったら面白いよね、みたいな。
実際僕もシャドバで予選会に参加したっていうのはひとつのいい体験だったし、そういうのがどんどん広まったらいいのかな、と思っています。

――今でこそスマホゲーが主流な時代ではありますけど、eスポーツに採用されがちなPCゲームだったりとかっていうのももうちょっと街中でやれたりやっていることをアピールできればいいのになぁって思います。

第4章雑まとめ
・アフターコロナ以降は地域×eスポーツ事業に戻るらしい
・周辺企業とは特に南海電鉄と密に話を進めているらしい。期待。
・街でもっとカジュアルにeスポーツを楽しめる状態が目標


5.僕の過去記事を踏まえた質問をしてみた


――僕も記事を執筆する中で韓国について調べたときに、PCバンによって90年代からPCゲームが市民権を得ていたっていう記述を見て…
それを見た後に日本のeスポーツカフェだったりネットカフェだったりを見ると、もうちょっと安くしたりだとか学生にリーチしたりとか、そういうことを考えれないのかなぁ、とは思いましたね。

高橋:そうですねぇ、ちょっと話ずれるかもしれないですけど韓国の方に実際話を聞いたことがあって、日本は恵まれすぎているらしいんですよ。
韓国って英才教育というか…家帰ったら勉強せなあかん文化があるらしくて、家に帰ってゲームなんて言語道断らしいんですよ。

――そうなんですね、そりゃ大変だ。

高橋:僕らって家でゲームしても親怒んないじゃないですか、やりすぎたら怒られるけど。
あれが韓国だと許されない状況で…唯一の息抜きの場所がPCバンだった、という。
そこでしかゲームができないんで、そこであったPCゲームが流行った流れがあるらしくて。
日本だと家庭用ゲーム機が発展しすぎているので、韓国と同じパターンにはならんな、みたいなのは実際あるのかなと。

――確かに韓国のようにPCバンみたいなので流行る~っていうのはもう難しいかもしれないですね。

――僕自身他にも記事書いていて、APEXの競技シーンについて考察したことがあるんですよ。
APEXって今日本で1番人気のあるゲームじゃないですか。なのに、eスポーツの競技シーンっていうのは全然注目されていなくて。
そういった競技シーンの大会に反して、ストリーマーを招待してリスナーが盛り上げる大会がめちゃくちゃ盛り上がっていて、でも配信技研さんのeSports Tier Ranking 2020ではTier2に落ちぶれていると。
そういう現状を見ていて、日本のeスポーツこれで大丈夫か?っていうのを危惧していて……

高橋:ファッショナブルになってきているというか、ストリーマーの人たちを見る文化が増えつつあるのは僕はいいのかなって思っていて。
まずは見るからがスタートで、見てたらやりたくなってくるっていう図式でいいんじゃないかな、って僕自身は思っていますけどね。
確かにそこからやるっていうところのハードルを越えないと競技人口が増えないっていうところはあると思うんですけどね。

――先ほどチラッとお話に出てた大学生がほとんどPCを持ってるっていう話あったと思うんですけど、
例えばAPEXができるスペックのPCを持ってる学生が多いかって言われたらちょっと違うと思うんですよ。大学推奨のスペックが低いノートPCを買っただけ、みたいな。
だからこそ、そういう人たちが通うべきがeスポーツカフェだ、っていうのはちょっと思っていて。
もし地域ぐるみでeスポーツ盛り上げるならそういうところは推し進めてもいいのかなぁ、とは思いましたね。
自分でパソコン買えないならパソコンある場所に行ってみようみたいな、そういう意味でeスポーツカフェやネットカフェっていうのは地域活性のきっかけになるんじゃないかなって思いました。

高橋:そういう意味では南海さんのeスタジアムがすごくて、南海さんのとこって無料なんですよ、全部。
地域のコミュニティを作ろうとしてはって、かなり大きな投資をされてはるんですよ。
他のeスタジアム(福岡とか)と違ってPCバン形式にしてなくて、席が空いてれば使わせてくれるっていう状況を作ってるんで。

――すごい!PCバンどころかもう無料のゲームセンターですね。

高橋:ストリーミングのできる設備も整ってるんで、ゲームもできる、配信もできる、っていうのを無償で開放する。
そういう大きい企業さんならではの取り組みをしているなっていう印象ですね。

――それは気になるなぁ。今度個人的に遊びに行ってみます。(ちなみにこの記事を書いてるころにはもう2回行きました)

第5章まとめ
・韓国のスパルタな教育文化が逆にPCバンの発展に寄与した
・eスタジアムなんばはヤバい(今後記事にするかもです)


6.最後のまとめ


――最後にもう1度伺うのですが、2025年大阪万博のときにゲームが市民権を得ていたらハッピーだよね、っていうのが中期目標って形で大丈夫でしょうか。

高橋:そうですねぇ、一時期は大阪万博といえばIRだとか夢洲のほうに施設が立つとか。
あそこの大きいとこで大会できたらいいのにって話も出てたんですが…まだそこのところのビジョンは明確にはなってなくて…
どちらかというとそれまでに行政さんとかへの交渉力とかをつけていきたいですね。
少し違う話ですけど、ゲームの教科書とかあったら面白いよねって話をしていて。教科書に認定されるとか、マイクラでプログラミングに近い授業をするとか。
そういうのを作ればひとつ行政さんへの交渉にもひとつポイントになるんじゃないかなぁと。
地域を盛り上げるとかの話とかとは多少ジレンマがあるんですけど、今進んでいる方向は、行政さんとガッツリ何かをやっていくときに影響力を持っておく準備ですね。

――今後の地盤づくりっていう意味合いですよね。

高橋:今後スポタカも長いことやっていくにあたって地域っていうのは大事なので、そういうことをやるにあたっては行政さんっていうのは絶対くっついてくるので。
スポタカさんこういうことやってたってなったら次違うことやるときにも行政さんと話ができるし、そういう間柄になれればいいな、というのは思っています。
あとはまだまだマネタイズができてなくて、事業としてはずっと赤字の状態なんです。やっぱりビジネスなんで、ちゃんとマネタイズをしていきたいですね。

――ありがとうございました。

第6章まとめ
・もしかしたら2025年、夢洲のデカい施設で大会が開かれるかも?
・今後は地域だけでなく、行政とのやり取りで力をつけていきたい
・マネタイズはまだまだらしい。応援しています。


あとがき


 精悍かつ紳士的なイメージを持った高橋さん。どんな質問にもしっかりとお答えいただきました。この方に地域eスポーツの未来が託されているなら安心って感じ。

 個人的な話をすると初の対外インタビュー、しかも相手が会社の専務ということでバッチバチの緊張の中臨みました。
 途中急に話題が二転三転したのは緊張のあまり僕が疲れ切っていたからかもしれない。そのせいで読みにくくなっちゃってすみません。

 それでも高橋さんには優しく丁寧な対応をしていただき、ちょっとした議論にもお付き合いいただき……本当に頭が上がらない思い。誠にありがとうございました。

 この記事によってよりスポタカEXの活動が広まることを願って筆を置きたいと思います。長文でしたが最後までお付き合いいただきありがとうございました。

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