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心療内科

心療内科に通い始めたのは正解だったのか。

パニック障害の症状が出始めてから15年ほど、自分なりに対処法を研究してなんとかここまでやってきた。5年前くらいが1番体調が安定していて社員旅行でハワイにも行けるくらいだった。

今年の1月に胃腸炎に罹ったことをきっかけに嘔吐恐怖の症状が再び強く出るようになってしまい出社できなくなり、初めて心療内科で診察を受けパニック障害と言われた。

それまで自分は少し変わった体質なんだと思い込むことで、病気じゃないよと必死に自分に言い聞かせて、なるべく普通の人と同じように日常を過ごせるようにと頑張ってきた。

でもあっさり病気と認定されてしまった。病気と言われたら途端に弱気になってしまう。少し症状が出ただけで不安が増してしまう。たしかに薬を飲んで発作が早く治るようにはなった。会社にも行けるようになった。だけど、じゃあこの薬はいつやめられるのだろうか、飲み続けないと不安で仕方なくなる日がきてしまうんじゃないか…とまた新たな不安の種を抱えることになってしまった。

担当の先生は30代くらいの女性で優しい雰囲気の先生なのでとても話しやすくて、この先生でよかったなと思っている。毎月の診察日に先生に良い報告ができるように、少しずつ自分のできることを増やしたいと思っている。

そんな思いとは裏腹に通院を続けても症状は一進一退の状態から抜け出せないでいる。たぶん色々なことに焦り過ぎているのが原因なんだと思う。

1月の終わり頃から通院を初めて4ヶ月以上経っている。今も職場の朝礼に参加しなくても良いことにしてもらっているが、いつまでも甘えている訳にはいかない。本来なら係のリーダーである自分が朝礼を仕切らないといけないのにそれを他人に任せてしまっている。早く元通りに自分が朝礼で話をできるようにならないと…と毎朝思うが、なかなか一歩が踏み出せない。怖い、ただそれだけ。それだけのことに打ち勝てない。

毎月の診察日に先生に毎回何か1つでも先月から進歩した事を報告したいと思っている。何もできませんでしたと言いたくない、そんなプライドがまた焦りを加速させる。

約15年間なるべく現実を見ないように、なるべく苦手な事や人には近づかないように、自分はほんの少し他人より生き辛いだけ、ただそれだけの事だと言い聞かせて生活してきた。でも通院を始めてからは現実と向き合わなければならなくなってしまった。

病院に通うようになり、自分の現実と向き合い始めてからの方が精神的にしんどくなってしまった気がする。眠れない日があると言うと不眠に効く薬を出される。当たり前のことだろう。だけどその薬を見て落ち込む自分がいる。また症状が増えた。薬が増えた…。

「この1ヶ月はどうでしたか」診察の1番始めに先生に必ずこう聞かれるので、自分の1ヶ月を振り返る。そうすると思い出すのは出来なかったことばかり。ダメだったことばかり。

病院に行っていなければ、私は今まで通り現実から目を背けて暮らし続けていただろう。それでなんとなーく普通っぽい生活ができていればそれで良しと思っていた。たまに眠れない日があっても、まぁそんな日もあるよねーっていうくらいで受け流せていた。

先が見えない通院をあと何年続けたらいいのだろうか。また薬を飲まなくても平気なくらいの状態に戻れるのだろうか。不安は尽きない。




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