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新規事業のアイデア創出のポイントは「離れる」こと 【 #昼活新規事業 2022/9/2 】

新規事業のアイデア創出のポイントは「離れる」こと

アイデアの質を上げるためには、「離れる」ことが重要です。

アイデアが誕生するプロセスを解説する理論の一つに、「Wallasの4段階モデル」があります。

Wallasの4段階モデル
① 準備期・・・関連する知識・情報を収集・整理し、さまざまな角度からアイデアの発想にトライ
② 孵化期・・・準備期に集めた知識・情報が頭の中であたためられ、無意識の知的活動によってアイデアの発酵が行われている状態
③ 啓示期・・・あるとき突然、神の啓示のようにアイデアを発想
④ 実証期・・・アイデアを検証し、実現可能な内容にアレンジ

https://www.gdl-j.co.jp/archives/000942.html

②が「離れる」プロセスです。普段アイデア創出として捉えがちな目標設定・情報収集・分析・検討は全て①。①を行き詰まるところまで考え抜いて「離れる」のです。具体的には、別のアイデアを並行して考えること、ではなく、散歩や睡眠など、意識的にアイデアを考えることから離れます。それによって③の閃きに辿り着くことができるのです。

新規事業創出に初めて取り組む方は、早い段階で①の行き詰まりが起きてしまうことがあります。そんな時はアウトプットのハードルを下げてわざとくだらないアイデアを考えてみたり、インプットの幅を広げて雑多な情報を仕入れます。そうしてまたアイデアを考え抜くのです。

ちなみにリーンスタートアップやリーンキャンバスといったフレームワークは、①のアイデアを作る段階ではなく、④のアイデアをまとめる段階で使います。

「いい」アイデアは、主観と経験則で判断する

メンターやコンサルタントは、主観と経験則で「いい」アイデアを判断しています。

主観:自分がユーザーであると想定したときに、熱狂的に使いたいと思うか。ビジネスモデルが綺麗に設計されているか。課題解決された世界にワクワクするか

経験則:これまでの新規事業創出の経験(特に失敗の経験)。他社の新規事業の成功事例/失敗事例の知識

「いい」アイデアの定義はフレームに落とし込むことはできません。しかし、メンターやコンサルタントは、数々の企業のアイデア創出を経験しているため、主観の幅が広く、経験も多く持っています。それによって、失敗しそうなアイデアを察知することができるのです。

社内に、新規事業に携わる経験をし、精度高く失敗しそうなアイデアを察知できるようになった人材を増やしていくが、イノベーティブな文化情勢にも繋がっていきます。

また、会社のパーパスにマッチしたアイデアももちろんいいアイデアです。しかしアイデア創出の段階では、より多くのアイデアを出すことが目的のため、会社のパーパスは一旦無視して考えましょう。

外部メンターのアンマッチを防ぐには、求める役割を明確化する

外部メンターのアンマッチは、事業会社側が外部メンターに求める役割を明確化していないことや、外部メンター自体も自分ができることを把握していないことによって起こります。

外部メンターは、「メンター」と一括りにしてしまいがちですが、アイデアの状況に応じて求められる役割は変わります。

アイデア発散フェーズ:情報提供メンター
アイデア収束フェーズ:型崩れチェックメンター
アイデア検証フェーズ:事業ファシリテーションメンター
アイデア構築フェーズ:経営企画型メンター

ジェームズ・ヤング「アイデアのつくり方」に「新しいアイデアは既存の要素の組み合わせである」という一文があります。

「情報提供メンター」は、既存の要素を提供してくれるメンターです。既存のアイデアの要素とは、別の業界の事例や流行のスタートアップなどの情報から、アイデアを広げてくれます。

「型崩れチェックメンター」は、経験則に基づいてアイデアの穴を探してくれるメンターです。アイデアの穴とは、例えばペインはあるが解決にお金は払わない課題を設定しまっていないかなど。

「事業ファシリテーションメンター」はアイデア創出の道筋を立ててくれるメンターです。次に何のアクションを取るべきかを明示してくれます。

「経営企画メンター」は、事業化が見えてきた段階で、事業戦略や成長戦略を頭脳的に考えてくれるメンターです。

アイデアの状況を俯瞰して捉え、どんな役割のメンターが必要かを考えることは大切です。

事業領域の狭い会社には「客員起業家」が有効

客員起業家制度は、企業の外部の方(元ベンチャー経営者、元CXOなど)を業務委託で雇い、事業を作ってもらうことに対して、助成金が支払われる制度です。


多角的な事業創出を行っている会社は、複数の領域に跨いだ事業プロデューサーや技術者が混在しているため、越境したディスカッションによってアイデアを創出することができる可能性が高く、新規事業創出を内部で完結することが可能です。

一方、そうではない会社においては越境することが難しいため、外部の知見や経験を活用することは大いに意義があります。


例えば、NECが北米で取り組む施策「NEC-X」では、シリコンバレーの企業家精神を持ったアントレプレナーやベンチャーキャピタルに参画してもらい、アクセラレーターの事業創出支援を受けながら、新事業開発を行うエコシステムの構築を目指しています。


客員起業家や外部人材・外部企業の参画は、事業創出スピードが早く、成功率が高いものではありますが、社内にノウハウは蓄積されないというデメリットもあります。そのため、新規事業の軸をぶらさず、外部の方がいなくなっても事業継続ができるような仕組み作りも同時に行うことが必要となります。




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