intoxicate映画情報(12〜2月公開作品)
哀れなるものたち
全世界で大ヒットを記録した、『女王陛下のお気に入り』のヨルゴス・ランティモス監督が、再びエマ・ストーンとタッグを組み、映画史上最も大胆で、空前絶後の冒険に挑む。主人公ベラは自ら命を絶った不幸な若き女性で、天才外科医バクスターの手によって、奇跡的に蘇生する、それも生まれたての女性として。かつてないこの役にあたるエマ・ストーンはプロデューサーとしても名を連ね、企画の段階から参加、その熱意を感じずにはいられない。
瞳をとじて
なんて壮大な人生なんだろう。31年ぶりの長編新作を発表するのは、1985年、伝説のミニシアター“シネ・ヴィヴァン・六本木”で記録的な動員を打ち立て社会現象を巻き起こし、今もなおタイムレスな名作として多くの映画ファンの「人生ベスト」に選ばれる『ミツバチのささやき』のヴィクトル・エリセ監督。あのアナ・トレントが50 年ぶりに同じく“アナ”の名前を持つ女性
を演じることも話題となりファンを再び熱くさせる。
屋根裏のラジャー
彼の名はラジャー。世界の誰にも、その姿は見えない。なぜなら、愛をなくした少女の想像の友だち―イマジナリ―だから。かつて人間に忘れさられた想像たちが身を寄せ合って暮らす《イマジナリの町》に辿り着いたラジャーは、「屋根裏の誓い」の真実が明らかになる時、大切な人と家族の未来を懸けた最期の冒険へと旅立っていく――。勝つのは想像か、それとも現実か。ラジャーと仲間たちの「誰にも見えない戦い」が今、始まる。
枯れ葉
2017年、『希望のかなた』のプロモーション中に監督引退宣言をし、世界中のファンを悲嘆に暮れさせたアキ・カウリスマキ。あれから6年、最高のラブストーリーとともに帰ってきた。随所に散りばめられたとぼけたユーモアや、劇中に大胆に引用されるジャームッシュの『デッド・ドント・ダイ』。ゴダール、ブレッソンの名前も。画面から溢れでる映画愛に、誰もがにやりと笑ってしまうはず。今作もまた、今を生きる希望を与えてくれる。
PERFECT DAYS
ドイツの名匠ヴィム・ヴェンダースと日本を代表する俳優役所広司の美しきセッション。フィクションの存在をドキュメントのように追う。ドキュメントとフィクションを極めたヴェンダースにしか到達できない映画が生まれた。第76回カンヌ国際映画祭最優秀男優賞、エキュメニカル審査員賞を受賞。世界30か国の配給が決まっている。全篇日本語、現在の東京が映っている。そして音楽が人々の心に静かに滲み入り、記憶となる。
ストップ・メイキング・センス 4Kレストア
トーキング・ヘッズのコンサート・フィルム『ストップ・メイキング・センス』が40周年を記念して新たに4Kレストア化。本作の監督は、『羊たちの沈黙』を撮る前のジョナサン・デミ監督である。《Burning Down the House》《Once in a Lifetime》《This Must Be the Place》などの代表曲が収録されている。大きなスクリーンで観る価値が存分に感じられ、映画館がライヴ会場になること間違いなし。
【掲載号】
https://tower.jp/mag/intoxicate/
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