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東北6県、『ココロイキルヒト』探訪レポ | #03 野崎健介さん(株式会社ゆらリズム 代表取締役)

みなさん、こんにちは!
INTILAQメンバーの神尾です。

東北のココロイキルヒトの活動拠点をINTILAQメンバーの神尾が訪ねる『東北6県、「ココロイキルヒト」探訪レポ』

第3弾となる今回は、
野崎健介さん(株式会社ゆらリズム 代表取締役)の活動拠点にお邪魔してきました!


[ココロイキルヒト紹介]

株式会社ゆらリズム 代表取締役 野崎健介さん

野崎さん

「音楽で健康も生きがいも」をスローガンに音楽リハビリデイサービス事業を2011年3月に開始。しかし、会社設立後すぐに東日本大震災が。デイサービス事業以外の収入源確保のため、「講師派遣事業」「研修事業」を展開。現在は、音楽リハビリデイサービス事業のほか、講師派遣事業から生まれた「放課後等デイサービス事業」、研修事業から生まれた「JICA事業」など、音楽を通じて、年齢・性別・障害・国籍など多様な「バリア」を「フリー」にする「共生社会の実現」に向けた事業を実施。SIA2018卒業生。
株式会社ゆらリズムFacebookページ

野崎健介さんのSIA発表動画↓
(奥羽の杜HPより引用(https://sendai-startups.org))


[探訪レポ | #03 野崎健介さん(株式会社ゆらリズム 代表取締役)]

今回は、野崎さんが手がけておられる2つの事業の現場をご案内いただきました。

<介護予防型デイサービス>
音楽を通じた介護予防プログラム。
この日は、「演奏プログラム」を見学させていただきました。

演奏に使う楽譜を見ると、番号や色を使って演奏できるよう工夫されていたり、ハーモニカやキーボードなど好きな楽器を使って演奏できたりと音楽レベルに関係なく参加できる配慮された仕組みになっています。

「介護に“音楽”を組み込むことで、認知症予防やうつ予防、運動機能向上などなど多くの効果が期待できる」というお話しを聞き”音楽”の新たな一面を知ることができました。

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<放課後等デイサービス>
障がいをもった子ども向けの放課後デイサービス。
障がいのレベルなどに応じ、現在、計3つの施設が設置されています。

当初、その活動内容について、学童保育のような、子ども達が三々五々遊んだり勉強したりする空間をイメージしていましたが、各施設では、
▷「防災について学ぼう」「新学年の目標を立てよう」「体力づくりの目標を立てよう」など月次活動計画に沿った活動
▷子ども達の学習の成果や趣味、チャレンジをパワーポイントを使って発表するなど、主体的かつ双方向性のあるの学びの機会の提供
▷子ども達の活動の様子を専用アプリを通じ、スタッフ⇆スタッフ、スタッフ⇆親とで随時共有
などなど、当初のイメージとは全く異なり、そこでの活動を通じてどう成長・学びの機会を提供できるかについて綿密に設計されており、その体系だった支援体制には驚かされました。

また、今年(2021年)、『障がい児職場体験プログラム「四方よしコミュニティ」』を発足。障がいをもった子どもが健常者と比べて色々なことを体験する機会が少なく、進学や就職の幅が限られているという課題の解決に向け、100事業所での職場体験プログラムを実施予定とのお話しも。

さらには、1施設の放課後デイサービスも近日オープンとのことで、野崎さんはじめゆらリズムスタッフさん達の取り組みへの地域社会の信頼・共感の広がりを感じました。

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<現場訪問を終えて>
2011年に創業されてから今年で10年目となる株式会社ゆらリズムさん。
音楽を通じた「共生社会の実現」に向け、子ども・高齢者を対象とした事業を”南光台”地区にて展開されてきました。

次の1手としても、
▷複数の介護事業者による「共同送迎」「外出支援」を行う『Maas(マース)実証実験』
▷放課後デイサービス卒業生を雇用し、JICA事業に関連したコーヒーを提供する多世代共生型音楽カフェ『ゆらリズムcafe』
などなど、”南光台”地区のバリアをフリーにする活動を企画されているとのこと。

大きな社会課題や潮流がフーチャーされることが多く、私たちもそういったところに目を向けがちですが、課題やニーズは身近なところに確実に存在していること。

その課題やニーズを1つ1つ解決していくことが、大きな社会課題解決に向けた1歩になること。を体感した1日となりました。


ライター | 神尾真大郎
2019年に岩手大学農学部を卒業後、岩手県内の2市町3温泉地9旅館で運営されている観光DMC((株)いわてラボ)に就職。事務局担当として、商品開発業務やイベント企画・運営業務に従事。その他、同年12月からは、大学時代に参加していた起業家塾OB・OGらとweb開発や人材育成講座を実施する(株)カルティべを創業し取締役として活動。
2021年からは、東北エリアにて社会起業家の育成・支援を展開するINTILAQに参画。プログラム担当として、社会起業家育成プログラムやプロボノプログラム等に関わる。