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「何でもできるスペシャリストになりたい」佐藤委子さんインタビュー記事(沢与建設株式会社)

沢与建設株式会社
佐藤委子さん
職種:事務職(以前は土木工事現場)
主な仕事内容:経理(日々の入職金の管理、給料計算)
       現場でのダンプや重機の操縦経験もあり

岩手県宮古市の沢与建設株式会社は1932年10月に設立し、90年の長い歴史があります。
業務内容は、林道やダム、下水道などの土木業と新築住宅、リフォームプランなどの建築業。女性も活躍している職場です。

佐藤委子さんにお聞きしました!

――なぜ沢与建設株式会社で働こうと考えたのですか?
震災前までは温泉施設で働いていたのですが、津波で建物が流されて解雇になってしまいました。建設業って男性が多い職場というイメージがあるじゃないですか。私も最初そう思っていたんです。でも、ちょうどその頃女性がダンプや重機を運転しているのを知って、女性も活躍できるって思いましたね。私の父が沢与建設の2代目社長でもありますし、大型免許を持っていたこともあり、沢与建設に就職しようと思いました。

――建設業で女性が活躍できる場面はどの辺にあると考えられていますか?
仕事内容によっては女性の方が向いていることもあります。細かい作業は特にそうですね。あと、最終的に綺麗に仕上げるためには細かいところにも気づくことが大切なので、女性は必要だと思います。

――働いていて、大変だったことはありますか?
年々気温が上昇してきているので、外仕事が過酷になってきましたね。1時間に1回は必ず休憩することが決まっています。周りの人たちの体調面も気にかけるようにしますね。

――今日工事現場の見学をさせていただきましたが、本当に暑かったです。この環境下での作業はかなり過酷だと思います。
夏だけでなく冬の時期も大変ですね。岩手県は雪がよく降るので除雪作業があるんですよ。除雪作業のとき、私はその様子の写真を撮りに行きましたが、ほぼ徹夜で働きましたね。普通に7時30分から17時まで働いた後に、21時から朝の8時まで除雪作業をやっていました。住宅地は道が細いので、とても作業しにくくて…。たまに住民から「家の前に雪が置いてある」といったクレームもあったりします。冬の時期はそういった面が大変でした。

――今は事務職メインで働いていらっしゃいますが、事務職で大変なことはありますか?
昔と違って会計ソフトが出てきてだいぶ楽にはなりましたが、とにかく覚えるこが多いです。経理の仕事自体10年ぶりなので何をしていたかあまり覚えていなくて…。日々勉強することがたくさんありますね。

――宮古市の魅力を教えてください。
自然がいっぱいのところですね。宮古市は海も緑もあって本当に豊かです。それと食べ物がおいしいところです。春になると山菜が食べたくなりますね。

――疲れやストレス解消法をぜひ教えてください。
よくやっているのは、旦那に愚痴ることですね(笑)私はアサヒスーパードライで、旦那は発泡酒を飲みながら、お互い愚痴を言い合ってね。長く働き続けるためにはストレスをため込まないことが大事だと思います。

――今後の目標は何かありますか?
何でもできるスペシャリストになりたいです。具体的に言うと資格の取得ですね。今一番取りたい資格は一級建設機械施工管理技士かな。実は今年、勉強期間中に事務の引き継ぎがあったのが原因で試験に落ちてしまったんです…。覚えたいことがいっぱいあるのに覚えられないのが本当にもどかしいですね。

――就職活動へ向けて、アドバイスをいただけますか?
年々物覚えが悪くなっていくので、若いうちに進んで勉強をしてください。建設業界は専門用語がたくさんあったり、大変なことも多いと思います。でも、その分乗り越えたときの達成感もあるから、ぜひがんばってほしいですね。



委子さんはもともと現場でのお仕事が多かったので、事務職だけでなく、工事現場の様子も質問を通してどちらの仕事も知ることができました。
ありがとうございました。

取材・記事執筆:瀬川純令
取材日:2023年9月13日


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