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【中国語講座】-ingの話

今日もしつこく発音の話をしたいと思います。

鼻母音の「-n」と「-ng」の言い分け・聞き分けは、我々日本語ネイティブにはかなり難しいですよね。

その中でも「-in」と「-ing」の違いはとても難しいです。僕もどう発音し分ければいいのかずっとよく分からず、「ン」の時にとにかく舌先を上の前歯の裏にくっつけて「ン」と言えば「-in」、舌先をどこにもくっつけずに喉の奥の方で「ン」とうなれば「-ing」というくらいしかしていませんでした。

その後、「-ing」のほうは、「i」と「ng」の間に何か別の音が介在しているなというのが聞こえ始めたので、自分でも取り入れると、中国人からも何も言われなくなったのですが、これを人に教えるほどの勇気はなく、まぁ半ばあきらめておりました。

ところが、去年ちょっとした発見をしたのですね。

コロナ禍のためにもう行かなくなりましたが、2020年2月くらいまではよく台湾に行っており、台湾の中国語にも少し興味を持ち、台湾でよく使われる注音符号という発音記号を少しかじりました。本欄でも少しご紹介しましたね。

その時にも少し触れましたが、「-ing」を注音符号では「i」を表す記号の後に「eng」を表す記号をくっつけて表すのです!

これを見たとき、すごく納得しました。「i」と「ng」の間に何か別の母音が介在している感じはしていたので。

ただ、はっきり「eng」だと言っていいのか、それがちょっと不安だったので、人にはあまり言わずにいたのですが(そして自分だけの秘密?としていたのですが・・・笑)、このほど発音矯正講座というのをやらせていただくことになり、何人かの受講生の方にそれを言ってやってもらったところ、多くの人がものすごく素敵な「ing」を習得されたのです!

僕自身ももっと思い切って「i+eng」のつもりで発音してみたら、自分でも「あれ?いい感じじゃん」と思うようになりました(笑)。

残念ながら世の中国語のテキストにはこんなことは書いていないのですよね。きっとえらい先生方は以前の僕のように自分だけの秘密にしているのでしょう(笑)。

皆さんもちょっと研究してみてください。きっといい効果が現れると思いますよ。

2021年5月までの記事は弊社の「翻訳コラム」でお読みいただけます。