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霧しな蕎麦とVR

 9月ですが暑い日がまだまだ続いています。
お蕎麦を食べたくて近所の商店に自転車に乗ってお蕎麦を買いに行きました。
店内に入りお蕎麦を探していると店主のお爺さんが「何かお探しですか?」と声をかけてきました。「お蕎麦ありますか?」と聞くと「ありますよ。奥の棚です。」「信州の蕎麦があるでしょ。それはね、ここら辺ではうちしか仕入れてなくて美味しいよ!」「蕎麦好きの人に在庫取っておいてと言われるんだよ」と霧しな蕎麦をオススメされました。それではと、その麺を取りお会計へ。
「焼酎をクイっと行きながら食べたら最高だね」「三連休いいね。ええとこの大学を出て一流企業で働いて稼げるでしょ」と手でお金のジェスチャーをしながら店主のお爺さん。
「あ、はぁ」とお店をあとにしました。
 私の自己像と異なる人物像が創造され認識されていることに面白いと感じました。大学出てないし、会社員でもないし。妻は学校の先生ではないのに、店主のお爺さんに学校の先生だと思われています。
 人間だれしも、他人を自己のように認識することはできないし、他人に対して自分の考える他人像を見ているわけで、コンピューターでVRの世界を体験しなくても、VRの世界を生きているのと同じなのではないかと思います。他人が見ているわたしは、他人の人数分存在しているのだと思います。人の世界はペルソナだらけなのかもしれません。
 
 霧しな蕎麦は、麺が細すぎず太すぎず食べやすいお蕎麦でした。
 

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