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【読書】病院でちゃんとやってよ 小原周子

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最近お気に入りの作者。「わたしはだれも看たくない」を読んで度肝を抜かれ,新宿ナイチンゲールで確信した。この作者はすごい…。で今回の「病院でちゃんとやってよ」もリハビリ系の病院に勤務する主人公の病院内の介護やリハビリに関するゴタゴタがいつも通り描かれている。毎回毎回あまりのリアルさに驚かされます。

この話は連載になるようで「病院でちゃんとやってよ」のシリーズになっている。①の巻のテーマはもちろんリハビリ病棟における患者と家族と病院側の色々なやり取りになるのだが,病人の話ばかりだと飽きられると考えたのか,主人公の色恋と主人公の母親とのやり取りも話が盛り込んである。

色恋の方は,リハビリ病棟でリハビリ担当の男性。この人と仕事が終わって近くの居酒屋で飲むのが大好きなのだ。しかしその彼には外科のナースの彼女がいる。彼女がいても好きだという心はどうしようもない。いつか自分の方を振り向いてくれないか…と思いつつ話は進むのだが…(後半でとんでもないシーンが出てくるがそれはお楽しみ)

母親の方は,いかにも今の時代の熟年夫婦…という感じで,若い若い。離婚して再婚迄一気に描かれている。ただお母さんも頭の血管切って少しマヒが残り主人公の病院でリハビリをしたりする。やはり他人の看護と身内の看護では色々な戸惑いもあるだろうが,そのあたりが見事に描かれている。

まだしばらくこの作者は注目しておきたい。

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