【読書】イラク 湾岸戦争の子供たち

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湾岸戦争後のイラクの現実を映し出した写真集。もう見ているだけで気分が悪くなり気持ちは重くなりアメリカに怒りが湧いてくるとんでもない写真集だ。

イラクは、そもそも1991年の1月に湾岸戦争を仕掛けられた。これは前年のクェート侵攻に対する国連の報復的なものになる。クェートからすれば国連様様で良かったのかもしれないが、イラクの一般国民からすると、「私たちがいったい何をしたというのだ…」と泣き崩れていたに違いない。

特にこの戦争で使われた「劣化ウラン弾」が罪なき一般市民をどのような状態に追い込んでいるのかを正確に写真で表現しているので、見ていて涙も出ないというか呆れてしまう。こんな事を同じ人類がやってよいのか…という怒り。しかもアメリカが一方的にぶん殴っているだけなのだ。いやぶん殴っているよりもひどい。今後何十億年も被害をもたらす可能性があるわけで

劣化ウラン弾の劣化ウランというのは、原発のためのウランを精製した残りかすみたいなもので、当然ながら何十億年も人類にとって有害な放射能を巻き散らかす有害物質。本来ならそれを作り出した国が厳重に保管しなければならないのだが,なんとアメリカはそれを武器にして戦地にばらまいている。広島・長崎の原爆投下時の,何千倍もの放射能をまき散らかしていて,その地では子供たちはどんどん白血病にかかり,ガンの患者が増え,生まれてくる子供たちは奇形や無脳症の子供が…。

これは1991年の湾岸戦争の後の話で,この後2003年には,「大量破壊兵器がある」という嘘の情報を大義名分に,またアメリカはイラクを攻撃している。こんな事ばかりやっているから,テロでやられても仕方ない…と思ってしまう。実際に写真集の解説にも「軍人になって,アメリカに復讐する…」という子供が出てくるが,さもありなん。アメリカ国民皆この写真集見て,自分達がいかに非人道的な事をやっているのかを知ればいい。

しかし悲惨(涙)

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