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【読書】コロナ後の世界 内田 樹

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この人はリベラルというか左である。
で、最近立憲が資金提供して話題になっているCLPを絶賛したりしていたから、最近はあまり出てこれなくなっているのかもしれないが…(笑)

ただしこの本は私は相当共感しながら読んだ。
コロナが始まってからの日本社会の変遷を的確に分析し今後の展開を予測している。
ただ予測に関してはどうなるかはわからないが、現状の分析に関しては、もう「さすが内田さん」と敬服するレベルであった。

コロナにおいて、政治が何をしたか。オリンピックを開催することしか頭になく、とにかく情報をコントロールし、責任はすべて国民に押し付け(出歩くな・マスクしろ・密になるなくらいしかやってない)、直接語りかけようとも説明責任を果たそうともせず、自宅で紅茶飲みながら犬の頭を無言でなぜていただけである。

数値で語ることもしなかつた。数値目標をあげると責任を取らなければならないからだ。やる時は「全力で取り組みます」。終わったら「全力で取り組みました」ということで、どんな結果が出ようが反省もしない責任も取らない。

戦時中の隣組制度みたいな国になったのもコロナからだ。相互監視させて、国の方針に従わないところは公表し、なんとなく社会的正義で叩いてもいいような雰囲気にしていく。例えば県外ナンバーの車に傷をつけたりガラスを割ったり…というような事は平時では起こらない。法律で罰せられることがわかっているからだ。ただこのコロナ時においては、なんとなく「自分は社会的正義を実行しているのだ」と勘違いさせて、国に変わってお仕置きょ!!とやらせていた。

安倍政権に関しては、中産階級を徹底的に痛めつけ、富は富裕層に集中させ、若者は貧困に縛り付けておくということを7年以上にわたって実践。政治的無関心層を大量に作り出し、何をやっても事前のアンケートでは反対の意見が多いにもかかわらず全て国会では通ってしまう国になってしまった。

亡国が近い気がする。私はいいのだが…。

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