見出し画像

統合デザイン学科卒業生インタビュー#09積田由依さん

積田由依(つみた ゆい)
アウトドア総合メーカー勤務 プロダクトデザイナー
統合デザイン学科3期生 深澤・長崎プロジェクト出身


神奈川県生まれ神奈川育ち。使ったり、見たりしたときにちょっとでも楽しい幸せな気持ちになれるものを目標にしてデザインをしています。
卒業制作の水の作品を継続して作り続けており、Twitterにて投稿しています。


ー統合デザイン学科を卒業されて、現在は何をされていますか?
今はアウトドア系の総合メーカーに勤め、半年前からプロダクトデザインやウェアの柄の仕事をしています。


ー統合デザイン学科に入ったきっかけは何でしたか?
小さい頃から美術教室に通っていたり、小中高が美術部だったりと、絵は描いていました。高校は一般の普通科だったのですが、美大に行く先輩方や、元々デザイナーの素敵な先生がいて教えてもらったりして、美大に行ってみたいと思いました。


ー統合デザインを選んだ理由はありますか?
他の学科も探してはいましたが、実際にものを作って出来上がってくる過程がとても好きなので、手を動かして色々できそうな統合デザイン学科は面白そうだなと思い選びました。


ー学生生活のなかでお気に入りの作品はありますか?

写真_積田さん10.jpg_large

写真_積田さん11.jpg_large

写真_積田さん13.jpg_large

Aプロジェクトの目薬の形を作る課題です。
様々な形を試作し、作り上げていきました。自分が目薬や物を扱っている時に、カバンの中を見ないで探ることがあり、目薬が触って気持ちのいい形だったら嬉しいかなと思い、凹凸のある形を作りました。


ー他の作品はありますか?

写真_積田さん5.jpg_large

写真_積田さん9.jpg_large

4年生の時のメガネの作品です。
授業は美しいものを作るという授業で、顔写真にメガネの線を描いて教授に見せて、これとか綺麗だよねとアドバイスをしていただいていました。書いた線の幅も、細いフレームや線状の形で作られているメガネがあったら綺麗だなとか、どんどん形を作って試作を重ねました。


ー2つ作品を紹介していただいたのですが、その作品のどこが自分らしいと感じますか?
人の行動からデザインを作る授業だったのですが、それがうまくいったと思います。また、深澤教授の作品を見たり説明を聞いたりして物語があるような作品を作られていて、とてもすごいと思ったことがきっかけで人の感じているイメージに形を与えることに興味を持つようになりました。それも達成できたんじゃないかと思いますね。


ー卒業制作のご説明をお願いできますか?

写真_積田さん14.jpg_large

写真_積田さん1.jpg_large

写真_積田さん2.jpg_large

写真_積田さん8.jpg_large

設置している器などに影響を受けて、水の形が変わる様子を様々なものを使って研究したという展示を行いました。


ー水をモチーフにした理由はありますか?
もともとアウトドアの就職が決まってたのでアウトドアの布で何か作ってみようと思っていたのですが、ユザワヤに行って生地を探している時に撥水の布があったんです。それを使って何か作ろうと思い、水を垂らしてみたら素敵でとても楽しくて魅力的でした。それがきっかけで水を使っていろいろ試してみたいと思いました。


ー水にもともと興味があったわけではなく、たまたま見つけた発見から始まったのですね。作品の魅力はどこにあると感じていますか?
水の形の可愛さです。プラスチックの板にカッターで線を入れそこに水を垂らすと、表面張力で横長くなるのですが、こんなふうに水が自分の予想しなかった形になるんだな、という意外な発見が楽しくて作っています。
現在もTwitterで2週間に1度投稿しています。


ーそもそもずっと卒制を続けようと思う事が珍しいと思うのですが、続けたいと思う理由はありますか?
制作は楽しいし、継続したら何かになるかなと思い続けています。あとは自分が探してないからかもしれませんが、水で大量の作品を出している人が今の所いないので、他の人が水の魅力を見つける前に網羅したいと思い継続しています。


ーデザインや制作でどんなところに好奇心を持ちながら制作していますか?
発見が面白いです。
大学の炊飯器の形を作る課題で教授に試作を見せた際に「1mm小さい方がいいね」と言われ、実際に削ってみたら綺麗になったのが分かったという経験があります。そういう1mm2mmの違いですごく魅力的になる発見と、パッと「ここはこうした方がいい」とわかるようになること、デザインのそういうところが面白いなと感じますね。


ーこれからどんなデザインをしていきたいですか?
最終的にはどうしたら魅力的になるかわかるようになりたいです。また、教えてもらった可愛らしいものの魅力が出せるような人になっていきたいですね。アウトドア用品のデザインが会社で頑張って販売されたらとても楽しいので、人が使ってくれる魅力的で機能的なものをどんどんデザインしていきたいです。


ー積田さんの思う良いデザインはどういうものを指しますか?
授業で教えてもらってきた中でそうだなと思ったのは、そのものらしさがちゃんと表れているものが魅力的になるので、炊飯器だったら角ばっている物よりかはご飯のふっくらした丸っこいイメージとか、機械的な物だったら変に丸すぎても気持ち悪いし、そういう雰囲気とバッチリあった形がすごく良いデザインだなあと思います。

Twitter:@yuitsumita
Instagram: @powa_powa345
Web : http://integrated-design.jp/DB2web/2017/yuitsumita/water.html

(インタビュー・編集:野村華花・海保奈那)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?