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初恋の悪魔最終回 鈴之助の中の悪魔 ネタバレあり

脚本の坂元さんは
4人の友情や恋を通し、鹿浜鈴之助という人物が成長する姿を描きたかったんですね…


悠日が叫んだ声でハサミを投げ捨て手錠を取り出した鈴之助。初恋のお陰で自らが悪魔にならずに済んだのかな…
タイトルはなんとなくそんな感じに私は解釈しました。


恋は盲目と言いますよね…


初恋の様に尊いけれど無防備な
感情は時に人を悪魔にする。


朝陽が雪松を初恋の相手の様に表現しましたが、人が人の魅力に惹きつけられ
盲目的になり…
自分を見失う恐ろしさも目の当たりにしました。


そして…
ヘビの星砂が最後に鈴之助の前に現れましたよね。
きちんとお別れする事が出来ました。
星砂に告白され、両手で顔を覆って泣いている鈴之助…彼の心を思うと私までゆらゆら揺れてしまいました。


消えてしまうヘビ星砂の願いは
『覚えていて欲しくない』で…


けれど、鈴之助は生涯忘れる
事が出来ないんだと思うのです。


それが、本当に切なかった。
あの会話を思い出して、その時がついに来てしまったんだと…


『僕はもう大丈夫です!』
風が鈴之助のネクタイを揺らしていました…一瞬星砂は立ち止まります。
あの時、ヘビに戻った瞬間だったのかもしれません。


りんごの皮の剥き方を教える
約束は叶いませんでした…



騒動の後に、何故か悠日と星砂は鹿浜邸に厄介になっていました。
バカップルなんて声もあり…(笑)
確かに何事もなかった様な振る舞いには呆れたけれど…トラ星砂は覚えてないのだろうから。
悠日が鈴之助の事を心配し、一人に出来なかったのでしょうかね…
下手したら一生消えない想いを抱えた鈴之助を見守ったのかもしれません。


悠日は同じ顔をしているから…
と言ってヘビとトラの人格に戸惑いましたよね…
悠日はいい意味で四人の中では一番平凡なのかもしれません。
かたや鈴之助は、変わり者として描かれましたが、入れ替わった星砂も自然に受け入れ、どちらもあなただと言うスタンスだった。
これって凄いな…と思うのです。


悠日を悪く言いたいわけじゃないけど彼は『あなたがいるから摘木さんが出てこれないんじゃないですか?!』と言ったのに対し、鈴之助は不器用ながらもヘビ星砂を尊重した。

人との関わり方が独特でしたが…
自分なりの解釈でヘビ星砂を受け入れた時の鈴之助を、賢くて良く考えている人だな…と思いました。
同時に思いやりもあって優しい。
ヘビはそんな鈴之助だから救われたんですよね…


自分の欲の為に、他人に何かを
要求しない…


そのままの相手を受け入れる姿に心を打たれました。
痛みを知っている人だからこそ…ですよね。

ありのままでいいんだよ…
坂元さんの作品に共通するメッセージ。暖かい気持ちになりました。


最終回前の感想と松岡茉優さんについて書いているので読んでみて下さいね♪



余談ですが…
この作品を見る前にTVerで林遣都さんの『美丘』を見ていました。

大好きな『最愛』の吉高さんが若い頃に演じた作品で、初めて見る事が出来たのですが、若かりし吉高さんもさることながら林遣都さんの自然体な演技が素晴らしくて凄く印象的でした。

重い病気を患った美丘を一途に愛する本当に優しい好青年役なのですが、嘘がないお芝居で没入出来ました。


というわけで、今年の夏は林遣都さんをずっと見ていた夏で…予期せぬ出会いでした。

他の作品は、今年波瑠さんと共演したドラマしか見たことがなくて…他の作品も見てみたいです。


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